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93歳・老大娘の日記

晩年を生きる

「飛族」

2019-09-30 18:20:08 | 読書

「飛族」  

離れ小島「養生島」に住む老女2人、イオ92歳、ソメ子88歳

この付近の小島は遣唐使や日宋貿易の船が

渡海最後の物資補給地として立ち寄った記録も残されている(沖根島など)

朝鮮との国境近くの島である。

台風がくれば役所のある波多江本島から迎えの船が来て

周辺の小島の住民を集めて回る。本島の施設に避難させる。

日用品、食料なども週1回本島から運ばれてくる。

「鳥柱」が日常見られ、ミサゴ飛翔も常にみられる。

因みに軍用機「オスプレイ」はミサゴの英名とのことを知りました。

厳しい自然の中で生きる2人、イオさんには本州に娘がいて

再三一緒に暮らそうと勧めるが、ここで死ぬのだと肯んじない。

この作品のこと知った時、特異な題材に惹かれました。

イオさん、ソメ子さんは海女でした。

崖の上で「鳥踊り」をするイオさんとソメ子さん。

上空ではアジサシが共に舞っている。

鳥になって大空を羽ばたきたいのか?鳥願望?

折に触れ呟く二人の言葉には深いものがありました。

2人はソメ子さんの家を改修して一緒に住むことになり

イオさんの娘も少し安心しました。

2人には畑もある、海で魚もとれる。海藻も採れる。

厳しいと思う島の生活ですが、2人には安らかに過ごせる

唯一の場所なのでしょう。 ☆☆☆☆☆の作品でした。

コメント (14)
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