年寄りの冷や水

定年退職者が感じることを書き残す

衆院代表質問は棒読み会か???

2011-11-01 19:59:03 | 社会

・国会は何時もこんなものとは思いたくない。しかし、それにしても一番重要な総理大臣の所信表明演説に対する11月1日の代表質問は全くの棒読み会だ。これでは地震災害、原発事故等の早期復旧、円高対策、消費税を含む税制改正、高齢者保護政策・・・・と課題が山積みの現在を解決していってもらえそうとは全く期待できそうになかった。

・質問者は各会派の代表として演壇に立つ。議員席側を向いてはいるが、よそ見もせずに真面目に演壇の上の質問文を読む。小学生の読書会でももう少し感情があらわれるものだ。次に・・次に・・と原稿をただ単に読み上げるだけで何が強調したい課題なのか、主張なのか何にも分からない。そして読み上げが終わると原稿を速記者の机の上にポンと投げて自分の席に帰っていく。それまで静かに待っていた会派の議員さん達は「よく文字の読み間違いも無く読み上げた」と言うように拍手する。テレビ画面に出ることが名誉なことと考えるのならばもっとまじめに準備して練習してやってもらいたいものだ。

・質問に答弁する総理も同じである。事前に質問項目と答弁文が作られていてその答弁文をよそ見もせずにただひたすら読み上げる。総理となれば国会での一言一言も重要性が高いからか、あるいは上げ足を取られないようにするためなのか全く真面目に棒読みするだけとしか取れない。読み間違えると元に戻って読み直す態度は真面目と考えるものなのかも知れないが、総理大臣が何を強調しようとしているのかは全く分からない。

・代表質問と言うのに議員席には空席が非常に多い。特に演壇から議員席を向いて左端側はほとんど議員席が空席となっている。席にすわった議員の4分の1位は静かに目をつむって質問と答弁を聞きながら考え込んでいる。中には頭を左に傾けたり、前に傾けたりして深く考え込んでしまっている議員さんもいるのだ。代表質問に対して、総理の答弁に対して賛同の拍手も無ければ避難のヤジも聞こえない。これが非常に紳士的な国会運営なのかも知れない。

・閣僚席の議員さん達もほぼ同じである。質問や答弁に合わせて1ページ毎にめくっていく議員さんもいれば、じっと聞き入っている議員さん、考え込んでいる議員さんもいる。時々はテレビ画面が総理からバックの大写しとなって閣僚席も移ること位はご存知の事と思われるがそんことは全く気にしていないようだ。テレビ画面は気にしなくても質問や答弁に対する国民の反応や国民の意見はどうだろうか??位は考えて欲しいものだが。サンテレビの「笑点」でも事前打ち合わせがされているのかどうかは知れないが落語家の表情とテレビカメラがぴったりとあっているのだが。

・日本の国政は総理大臣と国会議員と官僚で支えられ進められていくものではない。私達国民によって推進されるものだ。そのためにはまず私達国民一人一人の政治、政策に対する参画意識を高めることがまず大切だと再認識したものだ。