45年前の映画「チャイナ・シンドローム」を見ました。当時は話題になっていましたが見るチャンスがありませんでした。
今 見て、原発はやはり、おそろしい、油断が一時もできないものだと痛感しました。電気を作るのには便利ですが、管理が大変です。維持するのにも廃棄物を処理するのにも莫大なお金がかかります。老朽化するとさらに危険です。
ジェーン・フォンダが地方テレビ局のリポーターのキンバリー・ウエルズ、マイケル・ダグラスがフリーのカメラマン リチャード・アダムズ、ジャック・レモンが原発のコントロールルームの責任者ゴデルです。
この映画の制作はマイケルダグラスです。
この映画が公開されたのは1979年3月16日でしたがそれからわずか12日後の3月28日にスリーマイル島原子力発電所事故が起きたそうです。
地方テレビ局リポーターキンバリーはカメラマンのアダムズと一緒にベンタナ原子力発電所の取材に行きます。コントロールルームを見学中、原発は何らかのトラブルを起こしたようでした。そこは撮影禁止の場所だったにもかかわらず、アダムズはひそかにその時のコントロールルームの様子を撮影していました。アダムズはそのフィルムを原子力の専門家に見せると専門家はこれは重大な事故が起きる寸前だったと言いました。チャイナ・シンドロームといって、このまま原子炉が制御を失っていたなら、核燃料は溶解して地面を溶かしながら地球の裏の中国に向かって沈んでいき、途中で地下水と反応して水蒸気爆発を起こし放射性物質を広範囲にまき散らす結果になっていたと言います。しかし、原発からはトラブルに関するなんの発表もありませんでした。
コントロールルームの責任者ゴデルが計器の表示間違いに気づき、危ういところで大惨事を免れたのでしたが、ゴデルはトラブルの原因の個所を発見します。その個所の検査を行なうように管理者に訴えますが 莫大な経費がかかると言って管理者は聞き入れません。そこで、ゴデルはキンバリーに頼んで、検査に不正が行われているとマスコミを通じて世間に告発しようとしますが・・・
久しぶりにぞくぞくするサスペンスの映画を見た気分です。まさかの結末でした。
原発の管理者側は事故があったのに調べもせずに、次の日に原発の操業の再開を決めてしまいます。ゴデルがコントロールルームに行ってみると 誰もゴデルの言うことを聞かずに再開してしまいます。そこでゴデルは作業員たちを銃で脅して一人、コントロールルームに立てこもります。キンバリーを呼んでテレビ中継で原発事故につながるトラブルを世間に告発しようとしますが、管理会社側はテレビ中継を中断させようと電力供給を絶ちますが、そうすると原発事故が発生するのです。そして・・・
45年も経っているので管理者側の考えも変わって少しの破損でも見落とさないようになったでしょう。
この時代から原発反対運動はあって健康被害や廃棄物の処置が問題になっていました。事故が起こるともっと大変だということも分かったでしょう。