京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「アーアーッ」

2017年12月16日 | 日々の暮らしの中で

孫の第三子Lukasの面倒を見て欲しいとの頼みで、娘宅へ。
家のちょっとした大事な所用に、子供たちの学年末行事、夕刻からの空手やサッカーの練習等々がここ二日間に重なってしまい、母親である娘が一人でまさに東奔西走で対応。その間、三番目を預かって留守居をしていたというわけです。

私が洗濯物を干している横で、ルーカスはボールを転がしては追いかけたり、手首のスナップを効かせて庭帚を地面にこすりつけ、“おそうじ”をしてくれています。
カラスが「カァー カァー」と鳴きました。
「あ、ルーくん。今、カラスが鳴いたね。カァー、カァーって。カァー、カァー」。
ルーカスは、「あーっ、あーっ」と言って空を見上げました。
そこで私が言いました。「ルーくん、『あーっ』ちがうよ、『カァー』だよ」って。

このやり取りを思い出して一人ニヤニヤしているうちに、何かが浮かんでくるのですが、はっきりしませんでした。なんだったのか、気になります。たどり着いた先は、「言葉はないから『アーアーッ』」でした。
「言葉のもとは音だから」と言われていたのは羽黒山伏の星野文紘氏でした。(『感じるままに生きなさい-山伏の流儀』)
【本来、祈りは音でやったんじゃないかな。言葉はないから「アーアーッ」と。
 そのうちに、物をたたいてやるようになった。
 音が出ると、今度は踊りたくなるだろう。だから舞も祈りだ。】
と、こんな一節がありました。

たたくと音が出て、メロディーを奏でるオモチャがお気に入りです。リズムに乗って、体を左右にゆするようにもなりました。足踏みをトントントン。
それに、口をまあるくすぼめ、独特の抑揚をつけて「お~~~~~~っ」と驚きを表現します。
【祈れば自分に勢いがつく】【昔の人は、感じたそのままを表現するから。】【魂のまにまに】。

何の脈絡もなく孫話からの思いつきなのですが、小さな子と触れ合う機会をもって、人間の成長過程の霊妙さをふっと思ったりしたわけです。それだけです。


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9 コメント

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Unknown (yo-サン)
2017-12-17 12:32:11
可愛い盛りですね。思わずニコニコしている私です。
クーイング、喃語、そして文節 だったかな?赤ちゃんの成長は目を見張るばかりです。
keiさんのブランマぶりが想像されて・・・(w).。お母さんはじめ、関わって下さる方々との
安心できる「肯定的な触れ合い・コミュニケーション」を通じて、すくすく育って行きます。
ちょっと専門的かしら。実は私め、長年、白山市(旧松任市の時代から)の健康センターで
「2歳児すくすく心の健康教室」の専任講師を務めさせて頂きました。(輝いていた頃のことです・w)

末筆になりましたが、いつも温かなメッセージを痛み入ります。どうも有難うございます。
今日は白い物が舞う北陸路です。着物にしようと思っていたのですが、やはり軽快な服にと。
追伸:お詫びです。 (yo-サン)
2017-12-17 12:35:44
上記コメントの
「ブランマ」は「グランマ」の誤記でした。ゴメンナサイね。お詫びして訂正させて頂きます。
Unknown (静香)
2017-12-17 16:42:42
こんにちは

可愛いお孫さんですね
子守しながら山伏を思うことはなかったです
祈って自分に力を付けたいと思いました

大変でもありますが、yo-サンさん (kei)
2017-12-17 16:58:29
「2歳児すくすく心の健康教室」ですか。へえ~、などとは失礼ですね。
幅広く様々な年代とかかわりを持たれてらっしゃるのですね。
言語能力の習得過程ですね。
空手の形を練習する上の子を見ていましてね、「えーい、えーい」と声を発し四股を踏むように足を高く上げるんですよ(笑)
学習能力のすごさに、大笑いです。
12歳になる長女よりも私に寄ってきますから、かわゆいことです~。

もう少しお天気が良ければお着物での忘年会でしたでしょうに、ザンネンでしたね。。
拝見させていただきましたわ、ブログ内で。


山伏を思う…、静香さん (kei)
2017-12-17 17:15:43
子守しながら山伏を思ったのではなくってです(笑)、
「カァ~」なのに何度繰り返しても「あ~、あ~」なんですね。
少し前にこの本を読んでいまして、「アーアーッ」の一節が思い出されたというか、
何か書いてあったなあ~という展開でした。
ときどきこけますけど、1時間ほどこうして歩き回っているんです。
しりつきも大変ですよね。疲れます。

山で、祈りを声に出すと言いそうですよ。般若心経などを。
山に祈りを入れると、それが山から自分に返ってきて、勢いづくと言われてます。
お試しを~、静香さん。
こんばんは (Rira)
2017-12-17 22:06:50
ルーくんはヘアスタイルがかわり
日に日に知恵がついて可愛いですね。

言葉がなくて母音を アー オー とのばす。。祈り
雄大さを ふと感じました。
幼な子のお守り…楽しいけどチョッピリ、お疲れ様です。
母音を伸ばして、Riraさん (kei)
2017-12-18 17:25:02
こんにちは。
「雄大さを…」。
そうか~!と思わせていただきました。
まだ「言葉」を持たない1歳児は、アー、オーと内なる魂(ちょっとオーバー)を音で発信しているのでしょうかね。
原始の祈りの形に近づけて考えて(こじつけてみて)いたのです。
よくお訪ねするブロガーさんのゴマメのば―ば様が「宇宙と交信したのだと思います。
大人になると、この感覚を忘れてしまいますからね」とおっしゃってくださっていて、
ここにRiraさんのお言葉も重なりました。

日に日に知恵をつけていくのを眺めて楽しんでおります。
こんにちは (Rira)
2017-12-19 14:14:20
さすがkeiさん!
そうだと私も思います(^^)

ビートたけしさんの本の件ですが
新聞の紹介によると

自分で自分のおかしさを気づいてない人に、毒舌。
後半には、反対にこんなバカが好きなんだ、と。

おかしいトコロ、自分自身もあるよぅ(笑)
迷惑かけないよう反省しつつ
生活するのにムダ♡も まぁいっか 必要。。

ありがとうございます。
「ムダも、まあいいか」と、Riraさん (kei)
2017-12-19 21:10:21
こんばんは。

なんとなくモヤモヤとしたまま、こじつけて。
それでもスッキリいかなかったのですけど、
「宇宙と交信」に「そうか~!」と思い、「母音のあ~、お~を…」が効きました(笑)

自分のことはわからないこともあるんですけどね…。
それで人に迷惑をかけるほどのこともないんじゃない??なんて(笑)
「まあ、いいか」は、娘に孫にと口癖で伝染してます。
大丈夫かしらね。

ビートたけしさんには根本的に人間愛が潜むのを感じますよね。
ありがとうございます。

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