黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

ALWAYS三丁目の夕日’64

2012年01月24日 | 映画のページ
監督:山崎貴
出演:吉岡秀隆・堤真一・須賀健太

評価:☆☆☆☆

あらすじ:あれから5年。時あたかも東京オリンピックが開催間近となり、日本中が明るい未来を信じて沸き立っていた。夕日町三丁目でも、鈴木オートには新しい従業員が加わり、茶川さんの家では出産間近のヒロミが駄菓子屋を改装した飲み屋で働いていた。淳之介は東大受験を控え、一平はグループサウンズに熱を上げる。そんな茶川さんは、しかしある懸念を抱えていた…

感想:遅まきながら私はこれが初3D映画である。色々なものが飛び出して見える。飛び出す東京タワー、飛び出す鈴木社長…。泣いて、笑って、泣いた。
始まりは定番のラジオのマークから始まる。少し大きくなった鈴木オート、かなり大きくなった一平と淳之介、子供たちが飛ばす木製の模型飛行機、どれもがすべて懐かしい。茶川さんの家が二階建てになっているとは思わなかったけれど、どれもこれもがもう見ることは無いと思っていた夕日町の光景である。まず、淳之介役の須賀健太くんと一平役の小清水一揮くん両方が今も役者をやり続けていた事が奇跡に近い幸運だと思う。この二人はもはや他の役者さんでやって欲しくはない。もちろん他のキャストもそうだけれど、子役から生き残っているのが凄い。
原作では鈴木さん一家が主人公だったのだけれど、映画では茶川さん一家が中心である。3作目ともなると原作の雰囲気はほとんど残っていない。六子の嫁入りのくだりはやや性急か。それと一体青森の両親はどうなってるんだろう?まったくのおいてけぼりになっているのが、私としてはやっぱり少々気になる。
今回のストーリーも中心はやっぱり茶川さんと淳之介。ちょっぴり寂しい気はするけれど、それでいい、と私は思う。よく出来たいい子で、出来すぎの感はあるけれども、昔の子供はやっぱり純粋だったんだ、と思いたい。
新しいのが出来たけれど、やっぱり東京タワーはいいなぁ。本当に。皆の期待をしょって赤々とそびえ立つ姿は本当に綺麗だ。

封切り直後の映画なので、ネタバレは避けたいし、感想は書きたいしで大変難儀した。評価は少し甘めの☆4つ。原作にも映画にも、そして昭和30年代という時代にも思い入れがあるので、そこらへんはご容赦願いたい。


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