黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

ヒューゴの不思議な発明

2012年03月07日 | 映画のページ
監督・マーティン・スコセッシ

出演・エイサ・バターフィールド、ベン・キングズレー、クロエ・グレース・モリッツ

評価・☆☆☆☆

あらすじ・1930年代のフランスのリヨン駅。駅に住み着いている少年ヒューゴは駅舎の時計のネジをまき、時計の整備をしながら身を隠して住んでいる。友人も家族もいない彼の持ち物はただ一つ、壊れた機械人形。彼は多くを語りたがらないが、駅のおもちゃ屋の主人、ジョエル老人とかかわりをもってから、彼の人生は動き始める…。

感想・この映画のキーワードは「月世界旅行」。古い映画が好きな人ならピンと来る人も多かろう。古い映画好きにとっては、楽しい楽しい映画である。チラッとだがダグラス・フェアバンクスやチャップリンの顔が見える。女性はメアリー・ピックフォードか?(ちなみにこの3人はユナイテッドアーティスツの創始者である)もちろん、ロイド、キートン、ウイリアム・S・ハートなど映画黎明期の大スターが沢山。これだけでもかなりテンションが上がる。
映画の技術はSF映画によって急激に発展する。スターウォーズしかり、そして月世界旅行しかり。世界初のSF映画である「月世界旅行」は画期的な発想で作られた、今日の映画の歴史を語る上で欠かせぬ映画であるが、本作はこの映画への敬愛の念を強く感じる映画である。
初めは無表情で悲しい顔のヒューゴ少年の笑顔がかわいい。子供には楽しい3D映画の世界を、大人には味わい深い人生を、古い映画好きにはコアな楽しみを。沢山の人が楽しめる映画になっています。本屋の主人ラビス氏にクリストファー・リー。確か今年齢90才となるはず。ご健在ぶりはうれしい限りである。


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