黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

死神の精度

2014年01月31日 | Weblog
著書:伊坂幸太郎
評価:☆☆☆

映画評あるいは書評でネタバレはしないことにしているので、読んでいない人は何を言っているのか判らないかもしれないけれど、その点はご容赦を。
内容を全く知らずに著者の名だけで手にとったので、最初は本格推理物かと思っていた。ミステリーには違いないけれど、ミステリーがかったSF、あるいはファンタジーといたところか。私はこれと似た設定の漫画を以前読んだ事があるので、すんなり読むことができけれど、知らぬ人はこの世界感をつかむのに少し時間がかかったのではあるまいか。
6篇の短編からなる本で、そこにすべて出るのは「千葉」だけである。第一話は表題の「死神の精度」であるが、これを見る限り彼はなかなか精度の良い働き手であるようだ。
「吹雪に死神」は密室物で、本格物として楽しむ事が出来たが、ラストまで描き切らない事で、余韻が残った作りになっている。
最終話の「死神対老女」でいくつかの話がリンクする。で読み手というものは同じ名前がでているだけで、同じ時間軸で動いているとおもってしまうが、なるほどそう言う事か。
そこそこ楽しめたので、評価は及第点の☆三つ。

さくらのつぶやき~マウスオーバー広告

2014年01月30日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。
最近、ネットやっててイラっとするコトがある。この温厚なワシがやで。ふとした拍子に見たくも無い画像がでっかくなるコト。ソレの大体が、いや100%がなんかのCM広告。もぉ、うっとおしいのよナ、あれ。それっぽい広告画像があると、わざわざマウスをよけて操作せなアカンし。ただでさえワシらの肉球でマウス操作するのはなかなか難しいのに、イラン作業まで増やすなよ、って思う。
あれ、マウスオーバー広告ちゅうねんて。最近初めて知ったワ。コレがまた、不評をかこってるンやって。それそうや。どない思ぉても邪魔やもん。早くなくなれ、マウスオーバー広告。

さくらのつぶやき~明日ママ

2014年01月29日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。
すべからく、あらゆるテレビ番組は毎日毎時間、視聴率という数字がハジきだされ、それが番組の行く末を左右したりする。ま、コレはワシが思ってるコトであって、どれだけ当たってるかはわからんけど、最近視聴率だけでは無ぉて、ツィッターなりなんなりのいわゆる視聴者のご意見まで番組の行き先を大いに左右するンやと知ったニャ。気に入らんかったら見んかったらそのうち終わるやろぉに、すぐさまヤメろっちゅうご意見を寄せる方々が、案外多いらしいねん。
そ、ご存知「明日ママ」問題。子供がマネしたら、とかこんなの現実じゃない、とかゆうのが理由の大多数やと思うねんけど、・・・ドラマやん。事実そのままのお話だけではドラマなんて成立せん。ドラマが現実と違うのは当たり前の話とちゃうかとワシは思うのやけど。それに10持台っちゅう遅い目の時間帯やし。ワケ判らず口真似だけで面白がる小さいお子様は、寝てなアカン時間ちゃう?むしろ問題は変な呼び方とかアカン事を注意出来ん周りと違うのかなぁ。昔の小学校とかでは、必ずこうゆうの注意する子(大体が成績の良いしっかりした女子)がクラスに一人くらいは居って、子供社会自体が自浄作用を持ってたンやけど。
視聴者のご意見にイチイチ従って旗を降ろすスポンサーも情けない。良識を持った信念ちゅうもんが無いンか?子供をただイジめるだけのドラマなんてあるわけないやん。判断はすべておわってから、するもんとちゃうのかな。
脚本監修は衝撃的な思いお話で、ドロドロのドラマがお得意の野島伸司氏。ラストを曲げん事で有名らしいけど、今回は頑張れるか?

永井一郎氏逝く

2014年01月28日 | Weblog
永井一郎氏がご逝去された。
齢82歳。ご高齢でもあるので、ある程度覚悟はしていたが、それでも突然の事だったので驚く事しきりである。先土曜日にも情報7daysのナレーションを聞き、日曜にはサザエさんで定番の「ばかも~ん」を聞いたばかりだった。
という事でご存知、「サザエさん」の磯野波平さんの声を放送開始から担当されていた事で有名である。もちろん声優界の重鎮で、昨年なくなられた内海賢二さんと同じく、声に大変艶のある人だった。ものごころついた頃からアニメや吹き替えで声を聞いていたせいか、どのアニメまたは役柄で永井さんを意識したかというと、はっきり言って思いつかない。やはりサザエさんか、「じゃりン子チエ」の小鉄だろうか。関東の人はわからぬだろうが、関西人が安心して聞ける関西弁の出てくるアニメは「じゃりン子チエ」のファーストシーズンただ一つ。このアニメのお陰で永井さんが関西出身者だとわかった次第なのである。
声優の対偶改善のため、尽力し戦った人でもある。現在の日本のアニメ隆盛を支えた、大事なお一人だった。
お疲れ様でした。アニメで大変お世話になりました。ありがとうございました。

東京家族

2014年01月27日 | Weblog
テレビにて「東京家族」を視聴した。
ご存知、小津安二郎監督の「東京物語」のリメイク作品である。名匠の名作ではあるのだが、私は実は未見なのだ。大体が洋画の方が好きで邦画の鑑賞数は圧倒的に少ない人である。人情の機微とか細やかな味わいといった物を感じ取るのは苦手な方だ。
だからなのだか、現代の名匠山田洋二監督の本作も、正直言って「ええっとね・・・」という感じである。私は主人公の老夫婦よりも長男長女や嫁の方に年齢は近いので、そちらの気持ちや事情の方が解ってしまう。
でも、周吉夫婦は幸せな人たちだ。長男家族や長女家族に若干邪険に扱われてしまうが、それも悪意があった訳でなし、お母さんは幸せな思い出を作った直後にあっけなくなく亡くなる。長男も両親を忘れ去っていたのではなく、同居したい考えを持っていたのだし。
蒼井優ちゃんはやっぱりロングヘアーの方がいいなぁ。それと長女役は当初の室井滋さんの方がもっとキャラが濃くて味わいの違った作品になっていたのでは、と思う。
私はとみこさんのように最期を迎えたいな、と思った。この年齢になり、旦那の両親の老いや死を目の当たりにしたから思う事なのだろうけれども。

さくらのつぶやき~探偵がいっぱい

2014年01月26日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。、
昨日とか今朝とかはちょいとあったかいみたいやけど、冬やし、いやそもそもワシらは完全室内飼育猫やから、外には出ん。そやから外の世界もほとんど知らん。勢い、ヒマつぶしはテレビばっかりになる。もちろんチャンネル権はかあちゃんやで。
楽しみにしてる連続ドラマ、どないでもエエけど消去法でついてる番組、色々あるけんど、どうしょうも無い時は2時間ドラマのお出ましとなる。そやけど、その2時間ドラマもネタがつまっとるんやろか。メンツがカブるんよニャ、探偵サンの。
十津川警部は渡瀬恒彦、高橋英樹、高嶋政伸の三氏が。浅見光彦は今は速水もこみちと中村俊介のお二人かニャ?映画では榎木孝明サンやニャ。主人公になることは無いけど、重要なサブの狩矢警部は若林豪、船越英一郎、田村亮、西岡徳馬ほか、ちょっと追いきれんくらい多氏が演じてはる。もぉ、探偵がいっぱい。だって、十津川警部は3局が同時並行でやってるし、浅見光彦もそぉ。日本には探偵物の本はぎょうさんあるはずやのに、テレビになる探偵サンは限られるちゅうコトなんかニャ?正直言って西村京太郎サンのトリックがオモロイとはワシは思わんのやけど。

のぼうの城

2014年01月25日 | 本のページ
著者:和田竜
評価:☆☆

大分以前に読んだのですが、その時にはこちらを完全休止していたのもあって、書評は上げませんでした。先日映画がテレビで放映していたのを見て再読したので、思ったところを書いて見たいと思います。
・・・とはいえ、実のところ私にはあまり感じ入った本ではないのです。己の事をでくのぼうと平気で呼ばせ、農民の事を大事にし、彼らもそれ以上に長親の事を慕った、愛すべきご仁。坂東武者と呼ばれ、個性が強くおよそ他人の言葉には耳をかさぬ家臣も長親には一目置き、結果的に従ってしまう。そればかりか敵将の三成をも魅了してしまう不思議な人。思ったのはそれぐらいでしょうか。
不思議なのは、妻たちの姿はほとんど描かれていないこと。甲斐姫や氏長夫人の珠は別として、和泉はもとより丹波にも靱負にも、もちろん長親にも妻子はいたのであるから。
長親はでくのぼう、長束正家は秀吉の威を借りる愚か者、三成は小才子、と武人を軒並み阿呆に仕立てる。そもそも、内通により「手打ち」が決定していたこの戦だが、軍使の態度に腹を立てた長親の「わがまま」により戦に転じたのだ。いくら猿などと陰でそしってみても、物量、兵力ともに圧倒的な秀吉が総力戦で関東を陥落させるために迫ってくる。完敗必至の事態を前にして、天下人を相手に一泡吹かせるのも悪くない・・・。半ば熱に浮かされたような戦の後には荒れた田と、殺戮の跡。丹波に言わせた「戦で死ぬのは馬鹿者」というのは、案外著者の本心だったのかもしれない。
長親が総大将として戦ったのは忍城だが、「のぼうの城」とはのぼうさまを慕う人々が集った人の城、なのではあるまいか。

ちなみに、小才子として散々バカにされた三成だが、敗れたりとはいえど天下を二分した戦の片方の総大将であった事は事実であるし、その善政により実は領民からは長親以上に慕われていた人間である。長親とて馬くらいは乗れる。靱負は実は若者ではなく、著書には不明とあったその後の事もちゃんと資料でたどれる由である。ただ、和泉は忍城戦が元で、その数ヵ月後に亡くなったという説もあるとか。

さくらのつぶやき~終焉

2014年01月24日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。
毎日さっぶいニャぁ。かあちゃんもワシも、♂の飼い主も寒さには至極弱ぁ出来とるから、ホンマに参っとる。でもまぁ、今は専業主婦のかあちゃんは、用事が無ければ外に出ンちゅう選択も出来る。
そのかあちゃんのお昼のお供が「いいとも」。
別にかあちゃんはタモリのファンでもないし、いいともがそない面白いとは思ってもない。ケド、物騒なニュースの多い昨今、お昼の食事タイム位は可も無く不可もないのんびりした時間を過ごしたいやないか。そやから「いいとも」。でも、昨日のいいとも見てちょっとこの習慣も変わるかも知れん、とワシは思った。
昨日はいいともにとんねるずの木梨がレギュラー初出演の回やった。コレがね、やりたい放題。そもそもずっと以前からテレホン以外の進行はレギュラー出演者に割り振られて、どちらかというと茶々をだしてグダグダにする側に回ってたタモさんやけど、もっと茶々いれてグダグダさせる奴が来たもんやから、もぉ番組の体をなしてない。
いいともちゅうたらギネスにも名を連ねる名番組。スタッフは初期のタモリのイメージを取り戻させるために、放送禁止状態になってもタモリの好きにさせてる。テレホンにも今まで出にくかったタレントが出てきたりもしてる。その敬意を、たとんねるずの人気取りのために使うンか?そもそも、ああいう好き放題やってるから人気がなくなってきたンとちゃうんか、とんねるず。これがテレビ局の実情なんかと思うと、心底情けなくなるワケよ。そやから、かあちゃんはとんねるずが出てる曜日は見んそうな。

お写真は、そうゆうコトとは全く関係ないチーズのお写真。コレ、チーズの値上がりのニュースをみたかあちゃんが買い込んだチーズ10箱。

さくらのつぶやき~再放送

2014年01月23日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。
ワシらは朝と言わず夜といわず、テレビを良ぉ見てる。ま、完全室内飼いの猫としてはしごく当然の話よ。ただ、テレビをつけるンはもちろんワシらやのぉてかあちゃんや。当たり前やワな。で、あるCMを見てふと思ぉた。ある俳優サンに見覚えがあったから。ただ、何に出てはったかがすぐに思いだせん。ん~、誰、だれ、ダレ・・・?そうや、踊るファイナルのワンさんや!
踊るといえば今ちょうど再放送しとる。昼間のテレビって、昼ワイド以外はドラマの再放送が多いよニャぁ。相棒なんていっつも再放送してるモン。再放送ごとにギャラは発生するから(もちろん段々下がるンやで)、水谷サンは年中ものすごいカセいどる事になるニャ。まぁ、ワシんとこは相棒シリーズにはアキてしもぉて、一切見てない。ンでもって今、毎日見てるンが「踊る」と「バチスタ」なんよ。
「バチスタ」の方は螺鈿迷宮が今クールに放送中やから、それでやとおもうけど、「踊る」が再放送なんはなんではワシは知らん。ただ、見てて感じるコトはある。やっぱり昔のドラマなんやな~、って。
盗犯係のイチ巡査、すみれさんもしっかりバブル仕様の赤いルージュやし、バタバタ起こる、ちょっとあり得んようなバカバカしい事件いや、ありがちやけどわざわざドラマでは普通取り上げへん。それに話が基本、明るいからなぁ。今やったらアタらんと思うニャ。バブル当時やから、面白かったンやろ。第一、今は脱サラして安定した倒産せん安全企業の警察に再就職なんて絶対無理やもん。・・・でもなぁ、タマに見たくなるねんニャ。明るく前向きで面白い「踊る」を。暗いドロドロしたストーリーをいたしません、とか倍返しとかハッタリ効かせた言葉で無理やり爽快に持っていった、みたいなドラマばっかり見てるとニャ。
でもって、すみれさんと青島の結婚式はスペシャルドラマとかにならんのやろか?

さくらのつぶやき~心機一転

2014年01月22日 | Weblog
こんちはニャ。ワシ、さくらニャよ。
今はもっのすごい極寒の真冬やねんけど、言い方によったら新春っていうンやってニャ。コレは旧暦では1,2,3月が春ってなってるからやねんニャ。ちゅうワケでかあちゃんは心機一転(ココ2~3年、あわただしかったンよ)、財布を新調した。
印傳細工の長財布なんよ。かわいい色してるやろ?小銭もがっぽり使いやすいようにボックスタイプになってる。
なんで春に財布を買い換えるかちゅうと、春財布とかいてはるさいふ、つまり「張る財布」にひっかけた縁起かつぎやニャ。お財布がパンパンに張ってる、つまりお金が一杯やったら生活に心配が無い、とまぁこうゆうワケや。
幸せは金では買えん、ちゅうお説もあるケド、細かい縁起にまで頼るトコみたら、お金ちゅうモンは予想以上に大切なんかも知れんニャ。