黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

ターミネーター4(Terminator Salvation)

2009年06月18日 | 映画のページ
監督・マックジー
出演・クリスチャン・ベール サム・ワーシントン アントン・イェルチン

評価・☆☆☆

あらすじ・2003年、死刑囚マーカスはサイバーダイン社と献体の契約を交わす。その一時間後、マーカスは処刑される。
2018年、人民抵抗軍の作戦のせいで、爆発を起こした機械軍の基地から実験用の捕虜のうちの一人と思われる男がただ一人助かる。「審判の日」のせいで荒廃した町を目の当たりにして、呆然とするその男は、処刑されたはずのマーカスだった・・・

感想・本作は、ジェームズ・キャメロン監督の手を離れて製作される新たなシリーズの第一作目にあたる。原作のSalvationの意味は「救い」。救世主とされるジョン・コナーの事をさしたものである。
「ターミネーター」の設定がそもそも突飛なので、いまさら少々ぶっ飛んだ事をされても、観客は驚きはしない。その事をよく知っているから、乱出する機械群に頼る事なくストーリー作りがなされたのだと思う。「運命は自分の力で開くもの」というシリーズ当初からのコンセプトはきちんと残されたままである。次第に明かされるマーカスの謎、そしてやっぱりうれしいシュワちゃんのターミネーター姿。クリスチャン・ベールのジョン・コナーにも違和感は無い。ジョンとマーカス、そしてシリーズすべての発端となる人物カイルをからめたストーリーも悪くない。出来は良い映画だと思うので、後は要は好みの問題だろう。
ただ、マーカスに重点があたりすぎてジョンの存在感がやや希薄か。おそらくはコレ以降のシリーズでは、カメオ出演にしてもシュワルツェネッガーの出演は望めないだろう。それにマーカスが地上に出て最初に出会う人間、というのがご都合主義すぎる。個人的な評価は普通よりは上、という位。ケイトの存在感も薄いし、「I’ll be back」の使われ方も物足りない。長さも2時間足らずという、きょうびでは短い部類の映画である。もう少し色々とじっくり描いてもらって、もっと楽しみたかったというのが本音。


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