言えずにいる言葉

2008年10月29日 | 治療の経過
     

1年半前に乳がんを告知され、手術、治療を順調にこなし、多少の副作用と再発の不安はあるが

告知前とほぼ変わらない暮らしが戻っている。

もしかしたら、無駄な時間を過ごしたくない思いが強く、告知前より活発になっているかもしれない。

本当にありがたいことだ。

手術から1年を過ぎたころ、主治医から人間ドックを受けて乳がんが見つかった際の検診センターのフィルムを渡された。

「もうこれはセンターに返却してもらっていいからね。」

その瞬間、あの悪夢のような一日がよみがえった。

乳がんなんて他人事と信じて疑わずに、例年のように検診センターでマンモを撮影した。

翌日の朝、センターの医師から直接電話があった。

すぐに来るようにとのことだった。

「乳がんですか?」咄嗟にたずねると、「お越しになられてからご説明します。」

あいにくその日ははずせない用事があり(何だったか今は思い出せない)、金曜日だったので

土日をたまらない不安と戦いながら過ごした。

またよりによって、その土日は義父も一緒の旅行だった。

食事は何が口に入ったのかも記憶になく、露天風呂では「一体この胸のどこに腫瘍があるというのか」と

まじまじと胸を見て、自分で出した結論は・・・「あるはずない。」

月曜日までの長い長い時間をやり過ごし、何故か就職活動中の学生のような服でセンターへと向かった。

「一緒に行こか?」と言ってくれた主人には「大丈夫一人で行ける。」と言った。

なんせ「あるはずない。」と信じてたから。

そのつい数日前、主人と何かのイベントのような気分で検診をうけに来たセンターの建物がやたら無機質で冷たく感じた。

案内された狭い部屋には既に私のものらしいフィルムが4枚、照らされていた。



医師 「今回撮影した中で2方向ともに明らかに腫瘍と思われる物があります。」

私 「・・・・・・。」

医師 「このフィルムと紹介状を持って出来るだけ早く専門医に行って下さい。」

私 「・・・・・・。」

医師 「○大病院と○○市民病院ならどちらが都合がいいですか?」

私 「あの~・・・乳がんってことですか?」

医師 「ほぼ9割、そうだと思われます。」

私 「昨年、石灰化って言われたので、それなんじゃないですか?」

医師 「これは石灰化などではないです。全く違うものです。」

私 「じゃあ、どなたかのフィルムと間違えてませんか?」

医師 「いえ、それはないです。」

私 「しこりなんて、さわってもどこにもないんですけど!」

医師 「とにかく専門医に診てもらってください。」


以上のようなやりとりのあと、私は憮然とした態度でフィルムと紹介状を受け取り部屋を出た。


そしてあれから一年が過ぎ、主治医からその時のフィルムを渡された。

主治医に一年前の私の「悪態」とも呼べるくらいだった様子を話したら、主治医は笑って

「そんなのふ・つ・う、普通やで~。誰だってあなた癌ですって言われて平常でいれるわけないやん、
そんなの気にしなくていいよ。」

主治医とのその会話からすでに半年が過ぎ、センターに返すべきフィルムはまだ私の手元にある・・・。

早期に見落とすことなく腫瘍を見つけてくださった命の恩人に、ありがとうも言わず悪態をついた私。

フィルムは普段目がいかない場所に仕舞いこんでしまってた。



    

今朝、快晴の空の下、「やっぱり行ってこよう。」と突然思った。

フィルムを持って、「見つけてくださって本当にありがとうございました。」と

ちゃんと言ってこなくっちゃ。

ここで、皆さんに宣言します。必ず近いうちに行って来ます。









ぎょえ~っ!・・・でも安心

2008年10月23日 | 日々のこと
何がぎょえ~っかっていうと・・・義父の畑のほうれん草を頂き、土やら草やらを

洗い流していると、次から次へと「はらぺこあおむし」が登場



足のない虫(ミミズや尺取虫系)と、足が多すぎる虫(蜘蛛やムカデ系)がめちゃくちゃ苦手です。

で、この日のほうれん草(写真の4倍分くらい)を洗う間、

「うえ~っ!」 「ぎょえ~っ!」と叫んでました。

でも、義父の畑は完全無農薬。

虫たちが食べる野菜は、もちろん人間にも安心なんですよね。



畑の横の栗林で拾った栗で、村の運動会の時に教わった栗の和菓子を作りました。

栗は美味しいですが、剥くのが大変

この日は娘がもくもくと50個近い栗を栗剥き鋏で剥いてくれて、茹でた後、白餡と

よ~く混ぜ合わせて巾着に。

見た目は地味ですが、栗のほくほくとした甘さが最高に美味しかったです。

食欲の秋、運動もちゃんとしなくっちゃ。





村の運動会

2008年10月21日 | 日々のこと
快晴の日曜日村の運動会が行われました。

明治8年に建てられた小学校は、そのまま修理を重ねて、廃校になった今も公民館として大切に使われてます。





義父もこの小学校の卒業生です。

この日は運動会なので、いたるところに紅白の幕がかかっていました。

午前中は文化祭・・・ご婦人方の大正琴の演奏、作品展示、村の写真展

お昼は体育館で、きのこの炊き込みご飯とお吸い物、梨などが振舞われ

いよいよ午後から運動会。

全員で150人ほどですが、みんな元気です。

開会の辞、国旗掲揚、ラジオ体操、市会議員の挨拶、体育委員からの注意があり

玉入れ、借り物競争、お玉で色水運び、障害物競走、大玉ころがし、綱引きなどの競技を紅白に

分かれて戦うのですが、ほとんどの競技に全員が出るので、写真が撮れたのはこの子供達の

障害物競走だけでした~。





どの競技も参加すれば、一番でもビリでも、必ず賞品がもらえます。

子供たちにはお菓子やけん玉などのおもちゃ、大人にはラップや箱のティッシュやら洗剤などなど。

途中、休憩時間は全員で冷えたラムネを飲み、出来立てのポン菓子を食べながら、

なんと、市長さんのお話を聞きます。

最後は景品の抽選会があり、ガーデニングセットやチューリップの球根、バケツや可愛い野花の寄せ植え、

ひざ掛け、保冷バッグなどがグラウンドに並べられ、名前を呼ばれて当たった人から選んでいきます。

みんな一日を満喫し、ほんとに楽しい日曜日でした。

毎年ほのぼのと昭和を思わせるような運動会ですが、やはり過疎化が進み存続はかなり厳しそう。

なんとかずっと続くといいなあ。











ようやく復活

2008年10月18日 | 日々のこと
パソコンがようやく戻ってきました。

そんなに使いこなせてないのですが、やはり3週間もないとなんとなく寂しいものですねえ。

それにしても電気店の「5年間保証」ってやつは、なんだかはぐらかされたみたいな気になりました。

買うときは、「すんごいお得、故障したって大丈夫」ばかりを強調された覚えがありますが、

保証書の裏を見ると、ちっちゃい字で「免責金3万円」いるとか、3年超えたら4万いくらかの

修理代以内にしか使えないとか・・・このパソコンは3年と2ヶ月経過・・・。

今回実際かかった修理費は3万1千円ほど・・・ビミョーでしょ。

結局3万円払いましたが、買ったときにちょっとワクワクした「お得感」などありましぇ~ん。

嘘でも「4万5千円かかりました。でも3万円でOK!」とか言えんかね。

・・・ま、保証書の裏のちっちゃい字までちゃんと読まない私が悪いのかと気をとりなおし、

秋のこの頃の様子を書きますね。

先日、主人の実家の近くの山にまた登ってきました。



家から徒歩5分のケーブルに乗って・・・



午後だったせいか、貸切りに近い状態で発車・・・



山の中腹で、リフトに乗り換えました。足元はず~っとコスモスです。
気温が低く、ここではすでにコスモスも終わり頃でした。
このリフトは春は桜、初夏は紫陽花がとてもきれいです。

山頂に登り、何をするわけでなく、湧き水を飲んで、美味しい空気をたくさん吸ってまたリフトとケーブルを乗り継いで帰りました。

はあ、のんびり・・・。