熊本レポート

文字の裏に事件あり

宇城広域連合に見た熊本県の強いる日造の制覇   第3回

2020-09-18 | ブログ
ルールを作った人が、ルールを上手く破った、そんな疑いが濃厚な宇城広域連合(守田憲史連合長・宇城市長)。
果たして住民が求める特別地方公共団体の公正、透明性とは何んなのか。
住民の代表である宇城広域連合(宇城、宇土市、美里町)の環境議員の中から、「既に契約承認後だし、また最も低価だったし…」と、諦めの発言が出た。果たして住民の貴方は、この委任した議員らの見解に納得しますか。
『ルールは時と場合によっては守らなくても良い』と、これに子どもや孫らが理解を示すだろうか。
契約後となると、確かに行程的に厳しい段階での問題浮上ではある。
「該当事案の入札審査段階で、これとは異なる過去の随意契約問題が浮上して、二市一町の首長が、その責任を取った事件があった。それに被って今回の問題となると、あれは今回の偽装を正当化するための芝居ではなかっただろうか」(宇城市民談)
過去の下請け発注に関しての問題が指摘され、それに対する懲罰も当局側の発表という形で地元紙他で報道されたが、表に出た毅然とした対応で、その裏で存在した問題点が隠されたとなると、こうした疑いの見解も決して否定は出来ない。
この問題で、最大の責任は誰に在るかとなると、それは公正、透明性からなるチェック機能を住民から託された2市1町からの環境議員の面々。


彼らの「問題点を隠蔽して入札の承認を求めた事務局、執行部側の責任」には一理あるが、究極は「ルール違反の入札を認めた」として、その検証能力が各議員には問われる。
ところで入札の審査段階(審査委員会)で問題が浮上したとなると、この問題点について事務局、執行部側は既に入札参加業者の受付以降、この問題点を把握していたはずである。
即ち、ルールを作成した事務局、執行部側は、最初から「目的達成」のために自らルールを侵す意識にあった。
審査委員会から「問題」の指摘が浮上した際、「弁護士に相談」(同事務局山口課長)と語ったが、それだけの重要な問題にも関わらず、それが議会議員の多くに隠蔽された点から、そこに違和感を覚えるのは当然。
受注企業体の開示を求め、その開示まで2週間のルールを提示し、開示されたのは公開済みの審議結果で、「企業体の守秘義務に沿って非開示」(山口課長)と、稀な宇城広域連合流の見解には、そこに1年前から指摘した山本理氏(日立造船)と、田北茂樹氏(日本環境衛生センター)との熊本県庁OBの仲間意識が深く染み渡っていたとも言える。



2016年11月、大分県宇佐、豊後高田、国東3市が計画するごみ処理施設の入札に、暴力団関与の情報が寄せられ、落札した日立造船の同入札は白紙に戻った。
「顔触れ(議員)からして『低価格で、既に契約』と放置するでしょう」(宇城市民談)
その予想は否定出来ないが、それが今回の取材でも実感した通り「検証議員も舐めた執行部」で、その思い上がりが成した技だと考えると、その継続を下から目線で懸念する…。





坂本哲志一億総活躍大臣就任、おめでとうございます

2020-09-16 | ブログ
夫々の主に背く気配など絶対になく、また妬み買う程の突出した活躍もなければ、当選6回ともなると必ず報われると、それを実証して見せた坂本哲志一億総活躍相、大臣ご就任、真におめでとうございます。


(毎日新聞・大場弘行氏撮影)

先月末、人吉球磨の災害対策特別委員会で昼寝、いや英語の学習に使われる『日本現代史』の英日対訳版を読んでいたと報道された時には、これで予定された石原派の順番が狂うのではと、本当に心配致しましたが、問題なく総括、いや総活躍大臣にご就任となり安堵致しております。
扨て、ここでお願い致しますのは、命の水についてのご相談で有ります。


(サントリーグループの恵みに感謝する活動)

ご承知かどうか判りませんが、熊本市を中心に約80万人が恵みのミネラルウォーターとして、その故郷からの伏流水に頼っております。同じく情報を得て居られるのか判りませんが、329からなる団体の愛護協会は、その保全に子どもらまで明日に向けて努めております。
そうです、問題は米国投資銀行であるゴールドマン・サックス・グループの傘下企業の事業であります。
大臣は、無関係と否定されましたが、昨年7月の執行を考えますと、そこに疑問を抱きますし、また大臣の否定からだと、そこまでの事業関係者の苦労が「悪意的な行為」として新たに浮上も致します。
何卒、県民ファーストの精神にて、県民の相談に在っては、ご活躍の中心になって頂く事をお願いとし、改めて大臣ご就任のお祝いと致します。

宇城広域連合に見た熊本県の強いる日造の制覇   第2回

2020-09-11 | ブログ
リニア談合事件の捜査、裁判で、大成建設は工事予定地の土地を先に取得して、それをJR東海に譲渡。鹿島建設は落札候補がJR東海側で決められていたと証言し、大林組と清水建設は、「誘われて談合を断れなかった」と自白。断言はしないが、公共工事の談合は存在し続けていて、その多くが官製談合である。
熊本県の市町村は自治労の弱体化とともに市町村の指名権者である副長が、県OBで占められるようになった。
「権力の県集中化が進んでいる」(建設業者談)
「県警も全て県議会側を向き、極めて異常」
元国県議員の重鎮らも懸念して語る。
さて、該当の宇城広域連合の案件であるが、八代市、菊池環境保全組合と連続して大型ごみ焼却施設の受注を成し遂げた日立造船には、熊本県元三役のY氏が顧問として在籍し、同業界のコンサルタント会社・日本環境衛生センターにも同じく県OBが熊本支所長としてT氏が存在。



この二人が該当の宇城広域連合の次、その計画自治体にコンビで営業という情報からも今回、該当の宇城広域連合のごみ焼却施設の建設、そして運営における入札に強い関心を持った。





今回の宇城広域連合では、全アドバイザー業務を日本環境衛生センターが受託しており、情報の提供は在って当然と予想していると、結果は「技術的には劣るが、金額が予算を浮かせる形で安かった」と日立造船が落札。
これでは「総合評価方式」とは何なのか、そんな皮肉も吐きたくなるが、環境議員である福田議員の「住民には負担から安価は条件」にも一理ある。
ところが、だ。この入札に参加する上での資格企業の基本ルールとし、「アドバイザリー業務を受託する日本環境衛生センターと提携関係、資本もしくは人事面で関連がない者(企業)」としながら、該当の日本環境衛生センターそのものが日立造船グループに参加していたのだ。



当然、審査会では問題となる。
ところが事務局、執行部側は弁護士にも相談(事務局談)。
そこまでしてでも「日立造船に受注させたかった」ということになるが、その理由は何んだったのか。
また弁護士まで相談した、この問題を議会側に提出しなかった(隠蔽)理由を考えると、執行部側が極めて重大視していたのは確か。



議決の議員ら関係者の中で、執行部に極めて近い人物には「事前に打診」という情報もあるが、執行部と談合した議員とは誰なのか。外された議員には「住民参加」、「透明性」の上で、怒らないとなると、逆に議員資格が問われる。
「一部の議員に相談は絶対にない」と同事務局の山口課長は否定するが、審議委員会の議事録開示に対し、企業への守秘義務を盾にして拒否するようでは、その体質が問われる。
子どもや孫に簡単に説明すると当然、「白紙に戻せ」と言うだろうが、利害の絡む大人の社会では、確立した強固な権力の相手は容易ではない。それでも正義を掲げて立ち向かう者が居るか、どうか…。



宇城広域連合に見た熊本県の強いる日造での制覇   第1回

2020-09-11 | ブログ
人には本来、「良心」がある。ところが言うのは簡単だが、複雑なる社会に我が身を置くと、これが意外に実行となると、決して楽で無いことも確か。
ところが7月末、
「宇城広域(連合)の入札(エネルギー回収型廃棄物処理施設の建設及び運営)結果には問題があって、その問題が伏せられて(隠蔽)議会承認を得た可能性がある」
そんな情報が寄せられた。
何んで、そうなのと思われる方には既号(令和1年5月30日号〜同年6・4、14…8・2〜26…令和2年1月15日、同6月1日)を見て頂くと、この事案のそこまでも(問題発覚)お判り頂けるだろうが、この事案では延べ40名近い関係者に取材を掛けた。匿名ながらタレ込みは、その中の1人であって、その個人まではともかく、内容から発信源の位置づけは想定出来た。
そして想定するグループの中に確認を求めると、肯定はしないが複数の人物が、それを否定はしなかったのだ。
もちろん、1ヶ月以上も前に入札は終わって、議会承認も得ている事案。
6月2日、同入札は日立造船の139億円で落札となった。



そして宇城、宇土市、美里町を代表する環境議員10名が承認議決。
問題とは、落札決定に向けて技術、価格等を評価した審査委員会で取り上げられた点で有り、その点を隠蔽して広域連合事務局、執行部側は承認議会に落札決定の承認を促した。
貴方は仮に139億円もの公的契約に「不正」を発見した時、個人的には関わりを感じないとして「放置」と諦めますか。それとも無理な労力を投じてでも「正義」を貫きますか。
新型コロナの支援金のように自らの損得に関わると認識する場合には、その10万円の権利に必至となるが、税金と公共事業との相関が実感として認識されない場合、大方はそれを批判はしても、それが仮に1000億円でも結果的に「馬耳東風」という前者になる。
それが、やがて10万円の我が身にも影響して来る訳だが、大方はそれを気にする程の余裕はない。結果、それが不正の継続を生み、「世の中にはワルも存在」という諦めの社会を続ける。
何かと論理的には面倒な話になるが、
そのために該当の広域組合には住民を代表する組合議員が存在し、その組合議員が公正、公平性が確保されているかをチェックする。
「弁護士等に相談して議会への提出は不要とした」(宇城広域連合事務局)と言うが、該当議員には「我々は何んの役割にあるのか」という疑問も浮上するはずで、それが無視されたとなると、その程度の認識しかない該当議員という事務局、執行部の見解。
しかし、これが表沙汰となれば、そうした議員はともかく、広域行政の現実性、その透明性に対する住民の「公共性への合意の原則、住民参加の原則」への不満は明らかに浮上する。
それでは議会に「隠蔽した問題点」とは何だったのかだが、入札参加資格のルール違反。それを落札、受注した日立造船側が侵していたのだ…。(次号へ続く)