WOWOWの微妙な位置加減

台湾からアクセスがあったので、どこから来たのだろうと思っていたら、こちらからだった。

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中国語は全然分からないのですが、どうやら日本のBSデジタル放送を受信して日本番組を見ている人の情報やり取り掲示板で、その解像度やデータ量の調べ先としてウチのURL貼りや引用を行っていたようです。うーん、台湾の録画人間も熱心ですね～。しかし、参考がわたしのデータでいいの？　結構適当だけど。他にやっている人がいないと言えばいないからなんだろうけど。なんかちょっとビビリます（＾＾；）



こちらの掲示板に来ている台湾の人も視聴している日本のBSデジタル放送の一つ、ＷＯＷＯＷですが、この間も勧誘の電話があったばかりなのに、昨日は勧誘の郵便がありました。しかも二通。確かに2回加入したけど、同じ住所でもデータの上書きは行われていなかったようです。でも、わたし、今年入って今年やめたばかりだよ？　で、お値段が今月来月の2ヶ月で945円、それ以降は2415円というところなのだけど、今頃入っても11月の末まで一ヶ月と十日しかないじゃん。前回は3ヶ月目一杯で1260円だったので、同じキャンペーンでも大分相対値段が上がっているみたい。前回が安すぎた、という気もしますが。
しかし、改めて考えてみると、WOWOWも結構微妙な立場にありますよね。以前、スカパーがＨＤ化を急ぐのは、画質に勝るBSへの独立を図る各局へのけん制の意味もあると言ったことがありますが、そのHD化でBSとの画質差が減った(マスターによっては逆転も)今、今度はＷＯＷＯＷが微妙な立場に追いやられることになったわけです。しかも、前門の虎、後門の狼に近い状態で。
スカパー！ＨＤの画質がBSに対抗できるのは、あくまで無料放送が比較相手の場合であって、ＷＯＷＯＷはさすがに別格、ワンランク上の画質を実現していますが、世の中を広く見渡せばＷＯＷＯＷより画質が上、と思われる存在があります。むろん、それはパッケージソフトであるＢＤのことですが。しかも、悪いことに現状のＷＯＷＯＷとBDのラインナップはかなり似通っています。どちらも、比較的最近の有名映画の存在をメインとして(実際はともかく、あくまで宣伝の上では)おいています。その上、最近のBDないしDVDのパッケージソフトの発売はきわめて早く、ＷＯＷＯＷがいかに新目の映画を番組のラインナップとしてそろえようとも、BDの速さにはかないません。ＷＯＷＯＷの値段は高く、ちょうど2ヶ月程度の支払い分でＢＤが一枚買えるくらいです。実質的な画質差はさほどなくとも、名目的・規格的な画質差がある以上、どちらが得か、と言われたら難しいところですが、BDの購入を得と思う人が多いのではないでしょうか。ＷＯＷＯＷは退会の時にいちいち電話で連絡をとる必要があり、その際に「今回の退会の理由は」などと聞かれます。無闇に入会／退会を気軽に繰り返せるのなら、見たい映画やスポーツのために一時的に入ることも考えますが、ちょっと面倒である以上、一度やめた経験のある人なら、若干二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。

ただ、ＷＯＷＯＷにはＢＤにない映画をやることがしばしばあります。特に以前は日本でDVD化すらされていないＢ級の映画を、本邦初公開で放送することもありました。実際、わたしもあるときＷＯＷＯＷで「蝿男の呪い」という映画～かの物質転送機の実験失敗によって頭が蝿になってしまった男の悲劇を描いたホラー「蝿男の恐怖」の続編の続編。長らく日本では続編の「蝿男の逆襲」までのDVDまでしか発売されなかった。その理由は不明だが、「呪い」は「逆襲」で蝿男になってしまった人間の子孫の話で、名前と違って蝿男が登場しない。多分予算をケチったから～を放送することを知った時、知り合いの家に片っ端から連絡をとってＷＯＷＯＷと契約している家を探し、「録画してくれ～」とビデオテープ(涙)を持って押しかけたことがあります。そのような、マイナー映画を探すたのしみはありました。ただ、現在はとっくにDVDされていますし、値段もそれほど高くありません。似たような"知っている人しか知らない"映画も、低価格で続々とDVD化されています。もうＷＯＷＯＷはそういう映画を探す楽しみはありません。大作に便乗したショボ映画ならありますが、それに一所懸命になったらさすがに末期症状です（＾＾）
しかも、その手の映画探しには、スカパー！があります。単体で契約となると抵抗がありますが、パックで他のチャンネルとまとめて契約するならそれほど気になりませんし、解約もネットで気軽にできます。Ｂ級の映画は視られるのが第一で、画質は二の次ですが、ＨＤなら画質もそれなりのレベルに上がります。と、なると、最近作はＢＤ、画質を問わないものやＢ級はスカパーやDVDでＯＫということになり、その両者は並存しますが、どっちもほどほどというＷＯＷＯＷは立場がなくなります。

多分、ＷＯＷＯＷは一日も早く以前申請した、ＢＳチャンネルの追加をしたいのだと思います。微妙な位置に落ち着いてしまった映画だけではなく、専属契約した海外のスポーツ中継などにもＨＤ画質のものを導入し、時間を割かなければ現在の規模を維持できないことは自覚しているでしょう。
もっとも、ライバルとしてあげたＢＤのソフトも別に売れているわけではないのですが。ＷＯＷＯＷに切り札があるとしたらそのＢＤで例外的に売れている分野に戻ること、つまりかつて一所懸命やっていた時代もあった自社製作のアニメ番組の時間を再び作ることかも知れません。