録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

AI搭載型じゃない? Steam版ポートピア連続殺人事件「THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」

2023-04-28 10:40:08 | 意味なしレビュー
登場してから時がたち、内容は知らなくても犯人だけは知られている推理ゲーム、「ポートピア連続殺人事件」が「THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」のタイトルでSteamで配信が始まっています。なんでも相棒のヤスへの命令がAIを使うことでより自然な会話に近い形で行えるようにした実験的ソフトで、キーボードから命令を直接入力する方式を採用、しかもCUDA対応のGPUを持っていると音声入力でもできるとか。CUDA対応GPUというのはようするにGeForceなのでわたしはこの機能は使えませんが、ゲーム自体はSteamのアカウントさえ持っていれば無料で遊べるということなのでわたしも落としてみました。ただ、ざっとニュースサイトを眺めてみたところ、プレイヤーからの評判はあまりよろしくない、というか最悪に近いようにさえ見えます。実際どうなんだろうとプレイ。
シナリオはファミリーコンピュータ版をほぼそのまま使い、現代風のアレンジなど一切やらずに作った内容で、わたしはそちらのプレイの経験があり、ある程度展開は頭に残っていたのでクリアまで持っていくことができましたが、現代の常識からするとあり得ない行動を要求する部分も多々あったり、ヒントとして画面内に「何かある」ところが光る処理がされているんですがわかりづらくヤスが邪魔でよく見えなかったりで、全く知らない状態でプレイしたらクリアは無理だったでしょう。さらにヤスの対応はAIで処理しているとは思えないほど正確なコマンドを要求するもので、確かに事前の情報から感じるものとは異質でした。もともとレトロPCで動いていた「ポートピア連続殺人事件」のウリの一つが多少曖昧な言い回しのコマンド入力を行ってもヤスが対応してくれることだったので、それがAI化でどこまで進化したかが注目の一つだったのですが、少なくとも多くの人が思っていたこととは違います。わたしが聞きたい人物の情報を調べたり尋問したりするのではなく、全く別の人物のことを語りだすのは当たり前。コマンドの内容に逆らって勝手に場所を移動したりもします。このヤスの応答ぶりはAI≒人工知能というより「人工無能」を連想させるものでした。あったんですよ、その手の言葉で呼ばれるAIモドキを搭載した会話ゲームが。確か一部ワープロソフトのオマケ機能にもあったはず。ヤスはAIはAIでも人口無能だ、と悟ったあたりから結局このゲームはコマンド探し、微妙な言い回しの違いで解決コマンドを探し出す類のゲームなんだと開き直ってプレイすることにしたら、結構進み方のコツもわかってきてそれなりに快適になってきました。必要なコマンド、そのヒントは必ずどこかにあります。ヤスのセリフの中だったりマニュアルを参考したらだったり、あるいはニュースサイトの記事の中に、なにかしらヒントはありました。人間からすればコマンドAとBの違いなどどこにあるのかさっぱり分からない類のものを要求されますが、無事新しいセリフを引き出したときはガッツポーズものでした。気が付くとちょっと手首が痛くなり、腱鞘炎になるりそうなほど夢中でコマンドをたたき続けていたものです。
なのでM体質でかつ昔のソフトの経験のある人でないとクリアは難しく、楽しめないかと思いますが、無料なので気軽に手を出してもいいでしょう。難しいと言ってもFCベースなのでレトロPCよりは簡単ですしね。ちなみにわたしと同じでFC版の経験のある友人は「コマンド選択式じゃないと無理」と投げ出したそうです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« タイトルは「Godzilla x Kong:... | トップ | スカパー!のチューナー交換... »

コメントを投稿

意味なしレビュー」カテゴリの最新記事