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3/10-2 : 北京五輪マラソン代表決定

2008年03月10日 21時15分54秒 | その他スポーツ
 昨日の名古屋国際女子マラソンで全ての選考レースが終わり、北京五輪のマラソン代表選手の選考及び発表がありました。


五輪=マラソン代表選考、女子は新たな力に期待・男子は安定感重視(ロイター) - goo ニュース


【北京五輪・マラソン代表選手】
  <男子>
    ・尾方 剛 (世界選手権大阪5位 2時間17分42秒)
    ・佐藤 敦之 (福岡国際3位 2時間7分13秒)
    ・大崎 悟史 (びわ湖毎日3位 2時間8分36秒)
  <女子>
    ・野口 みずき (東京国際優勝 2時間21分37秒)
    ・土佐 礼子 (世界選手権大阪3位 2時間30分50秒)
    ・中村 友梨香 (名古屋国際優勝 2時間25分51秒)



 選ばれた6名の方々、おめでとうございます!


    

 まずは昨日の名古屋国際女子マラソンを簡単に。
 実力と実績は圧倒的なものがあるけれども故障だったりピークを越えていたりする選手達(高橋尚子、坂本尚子、原裕美子、弘山晴美、大南敬美、加納由理)が再起を果たすか、それとも、マラソンとしての実績はないに等しいがクロスカントリー等で成長著しい選手達(堀江知佳、中村友梨香など)が一気に頭角を現し、そのまま代表の座まで獲得できるか、といった様相でした。

 悪い意味での選考会らしく、天候の割には超スローペースでの展開。
 そんな超スローペースかつ30人以上いる大集団の中から9km手前で、高橋尚子が遅れ始めます。 高橋尚子については、事前の取材がストーカー行為をしているとしか思えない程の情報量を持つ増田明美が、「痩せすぎている。 調整段階で絞りすぎたのではないか。」とのコメントを出していました。
 前日にスポーツニュースで高橋が記者会見している様子を映し出しましたのを観て、私もカミさんに「高橋はマラソンを走るからだつきではない。 もし今回好走したとしたも北京では惨敗するな。」と話をしていました。 高橋に関しては、すでに以前のエントリーで書いていますのでここまでにします。

 いつになっても対してスピードが上がらないレース。 私的には嫌いなレース展開。
 理由は簡単。 代表選考会だとしたら超スローペースで最後の方で「よ~~い、ドン!」のレースじゃ、悪いけど世界選手権やオリンピックでは勝ち負けにならないので。 超スローペースから残り10kmもしくは5kmからのスピード勝負じゃ、圧倒的に他国の選手の方が上。 だからはっきり言ってつまらなかった。

 でも、結果的には堀江が28km付近で仕掛け大幅スピードアップしてくれたおかげで、一気に面白い展開になりました。 全く面白みのレースで終わるところから、早い仕掛けのおかげで一気に「レースの質」自体が変わりました。 これが、もし中村が最終的に振り切った32kmからはじまったスパート合戦だったとしたら、同タイムだったとしても、森本友が選ばれたのではないか、と思っています。
 中村が五輪代表に選ばれたのは、堀江のおかげかもしれません。
 
 28kmから堀江が仕掛け、次々と仕掛ける選手が変わりながらもスピードは落ちつかず、20人近くいた大集団が一気に崩れる。 そのスパート合戦から最終的にさらなる加速でスパートをしたのが中村。 4km強に渡るサバイバルを生き残り、そのまま一気に100m以上引き離したレース振りは凄い!

 勝ちに行って、圧倒的な力を見せ付けて勝つ!

 この勝ち方は好印象でした。
 こういった勝ち方ができた日本人選手(女子)は、かつての高橋尚子と野口みずきしかいません。
 
 中村選手、優勝おめでとうございました!
 そして、北京五輪代表決定、おめでとうございます!



    


 さて、ここからは選考について。
 代表選手達に対する私の見解は、選考委員会の方々とはちょっと違った見解かもしれません。

 まずは男子。
 福岡国際マラソンで2時間7分13秒という非常に優良なタイムで走破した佐藤は確定。 ここまで優良なタイムだと、東京マラソン及びびわ湖毎日マラソンのコース・メンバーを考えた時、まずこのタイムを上回る要素がほぼないので、佐藤は当確だと思っていました。 

 その後、東京マラソンで藤原新が2時間8分40秒という好タイムを出してくれたおかげで、その時点で「誰を選ぼうか(良い意味で)迷う」状況となりました。 また藤原が、痙攣を起こしても自らの対処でカバーしてしまった、というアクシデントに対する適応力があることを示したことが、さらに好印象でしたからね。 この時点で、びわ湖で好タイムかつ3位以内での順位でゴールしなかったとしても、世界陸上5位の尾方を選んで3人確定、の目処が立ちました。
 近年の男子マラソンの代表選考とは大違いです。 ここ数大会は「誰を選んでもねぇ・・・」といった状況でしたから。

 さらにびわ湖で世界陸上6位で実績充分の大崎が2時間8分36秒と、東京マラソンよりも難コースで、藤原のタイムを4秒上回ってくれたおかげで、大崎が当確となりました。
 この大崎のレース振りも非常に良かったです。 そりゃあ、勝ち負けできたか、という意味では全く絡めませんでしたが、酷暑の五輪マラソンで上位入賞さらにはメダルを狙うための最近のパターンは「一度脱落してからも粘れる能力(走力)」ですから、その適性を改めて示したこととなりました。

 大崎が選ばれることがほぼ確定した段階で、尾方が自動的に選ばれると思っていました。
 でも、選考委員会では藤原と尾方どちらにするか、と結構やりあったみたいですね。 私も藤原も選んであげたいという気持ちはありましたが、大崎を選んでおいて、それ以上に酷暑マラソンへの適性が高い尾方を選ばない理由がみあたらなかったもので。。。


 さて女子。
 土佐が内定済み、かつ、東京国際で野口が圧勝。 あっという間に2名が確定。
 その上でまだ福士が出る大阪国際及び今回の名古屋国際があったので、本来ならば「誰を選んだらよいのか、啓ちゃんまよちゃ~~う」(※啓ちゃんとは、陸連専務理事の沢木啓祐氏のこと)となるはずだったんですけど。。。

 大阪国際では、まず福士が圧倒的な練習不足で脱落し、森本もトップにはだいぶ話されるもののなんとか2時間25分34秒という可もなく不可もなく、というタイムと走り。
 おかげさまでマスコミ的には美味しい展開になった「Qちゃん復活祭(祈願)」名古屋国際。
 マスコミの主役を担わざるを得なかった高橋が故障後の調整失敗から、見せ場なく早々脱落。 坂本・原といった実績組みも全く積極的な走りが感じられないまま進んでしまい。。。 結局は強い勝ち方をしてくれたものの、初マラソンの選手を「選ばざるを得なかった」状況となってしまいました。


 陸連は「男子は確実に入賞を狙えるメンバー。 女子は誰かがどれかのメダルは取れるはずのメンバー」ということで選んだ、と言っています。
 上記で私の論調を見てもらえば凡そ想定つくと思いますが、私はちょっと異なっています。

 男子は、陸連をほぼ同じですが「入賞を狙えるメンバーが多数いて、もしかしたらメダルまで届く可能性があるメンバーとなった」と思っています。
 女子は、陸連と異なり「あわよくば複数のメダルを狙えるはずが、野口マークがきつくなることによって、メダルなしに終わる可能性が出きてしまったメンバー」と思っています。

 こんなことを書いてはいますが、今年の北京五輪は、有力選手が相次いで出場辞退する(=10000m等だけに絞る)可能性が出てきています。 有力選手が抜けてチャンスが高くなる、というのもちょっと寂しいですが、男女ともメダルを狙うチャンスであることは確かです。
 日本チームはこれまであまり「チーム戦」を挑んでいないようですが、是非とも男女ともにチーム戦を組み、「少なくとも一人はメダル争いに加わるようにレースを進める」といった戦略を組んでもらいたいと思っています。
 マラソンは個人競技ではありますが、チーム戦もある程度は可能なのです。


 準備期間は約5ヶ月です。まずは故障なきよう順調にトレーニング及び調整をしてもらいたいものです。