手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

仕事の流儀 高倉健スペシャル

2015-10-20 01:11:03 | 手話
今日は長文やで。

あのテレビ、ご覧になられた方もおられると思う。
この番組、必ず出演者に、
「プロフェッショナルとは?」
という質問をする。

健さんは、
「生業です」
とだけ答えて、去っていった。
かっこいい・・・

健さんは超一流の映画俳優。
だけど、演技よりも、人としてのあり方が素敵だし、かっこいい。
亡くなってしまって、本当に残念。

健さんは仕事を選ぶ時、以下の3つで決めていた。
1、ギャラがいいこと
2、本(脚本)がいいこと
3、スタッフ(監督など)がいいこと

最初に「ギャラ」を持ってきていること、とても好感を持った。

単にカッコつけているだけの、エセ俳優は、
「ギャラなんて関係ありませんよ」
なんて言う。
こんな奴はプロやない。

俺は手話通訳者として、プロ意識は持っているつもり。
だからこそ、現在の手話通訳者報酬は、
「安すぎて話にならない」
と公言している。

「あいつは手話通訳者のくせに、すぐ金の話をする。手話通訳者失格」

とよく、言われる。
勝手に言っていればよい。

金のことを考えない奴は、プロではない。



手話世界の妖怪たち

2015-10-19 06:56:23 | 手話
初めて手話を学ぶと、学んだ手話を誰かに教えたくてたまらなくなる人たちがいる。
こういう人たちは妖怪に変化する(笑)
この妖怪たちを、「オシエタガリ」と呼んでいる。

オシエタガリがさらに手話の勉強を続けると、「聞く郎」という妖怪に変化する。
手話講習会に参加して、講師に質問する。
この質問は単語ばかり。
「先生、まるで、って手話ではどう表すのですか?」

聞く郎がさらに勉強を続けると、やがて有資格者となる。
こういうタイプの人が手話通訳者になると、固定観念を持ち、
「これが正しい手話」
なんて主張をするようになる。
この手のタイプは通訳現場でペアを組んだ通訳者ともめる。
こういう手話通訳者を「一反もめる」と呼んでいる。



地元のろう者/Hさん

2015-10-18 07:45:42 | 手話
中国人ろう者のHさんは、いつも、俺を指名して手話通訳者派遣申込をしてくれる。

正直に言うが、Hさんに会うまで、中国人に対する印象はひどかった。
聴者・ろう者を問わず、ろくな奴がいない。
そう思っていた。

Hさんは礼儀正しく、しっかりした人である。
中国人の中にも、人物はいる。
当然のことだが、それを現実的に実感させてくれたHさんには感謝している。



手話通訳士実態調査事業報告書から/1年を通した派遣手当の平均月額

2015-10-16 02:00:18 | 手話
http://www.jyoubun-center.or.jp/wp-content/themes/joubun/pdf/houkokusho/s-d8-pdf04-H21.pdf

P.48より抜粋
手話通訳士資格を活かした職業についている群の1か月の平均手当額は24,573円、手話通訳士資格を活かした職業についていない群の1か月の平均手当額は25,645円となっている。無職と回答した群の1か月の平均手当額は33,673円となっている。

手話通訳を労働として捉えた上で、「いくらもらえるか」を考えると、労働の中で最低レベルと言ってよい。
手話通訳は現在、法的に「ボランティア」という位置づけである。
人の善意に頼った制度設計である。
ここを変えない限り、今以上によくなることはない。