門前の小僧

能狂言・茶道・俳句・武士道・日本庭園・禅・仏教などのブログ

伊佐美あけます。

2015-09-27 19:13:51 | グルメ
これから、伊佐美開けます。

ぽん!

高島屋の抽選販売に当たり、2700円でゲットしたものです。
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9/27Eテレにて能<綾鼓>放映

2015-09-25 20:18:26 | 能狂言
9/27(日)21:00より、NHK Eテレにて、金剛流の能<綾鼓>が放映されます。

■NHK古典芸能への招待
http://www.nhk.or.jp/koten/invite/

当曲は世阿弥作<恋の重荷>とほぼ同じプロットをもつ室町期の名作能です。

あらすじは、高貴な女御を一目見て恋に落ちた、卑しく貧しい庭掃き老人の
かなわぬ恋の物語です。

老人はある日庭先で偶然見かけた女御に、身分を超えた許されぬ恋心をいだきます。
このことを伝え聞いた若く美しい貴婦人は、老人をいたぶろうといたずら心を
起こしました。
「この鼓をおまえが打って、もしもきれいに音が鳴ったなら一度会ってもいいわよ」
と伝言します。

老人は喜びに打ち震え、渡された鼓を懸命に打ち続けるのです。
2度・3度、50回、100回、300回……。
打てども、打てども、鼓はなりません。
それもそのはず、鼓の皮は、綾で織られた「決して鳴るはずのない楽器」。
老人はついに絶望して、池に入水してむなしくなってしまいました……。

卑しい老人と、若く美しく高貴な女性との、悲恋の物語。
いたって現代的なテーマをもつため、三島由紀夫が
「近代能楽集」の中で、小説にし、さらに舞台化されたことでも有名です。
http://blog.funabenkei.daa.jp/?eid=433290

人間の内奥を鋭くえぐる名作能。ぜひ一度ご覧になってください。
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9/23(祝)能「船弁慶」の鑑賞講座

2015-09-20 10:49:12 | カルチャー講座
今週の水曜日に、自由が丘で「船弁慶」の見どころと作品解説をする
能の初心者向け、鑑賞講座があります。

■能の名人芸と名舞台
 ~第六回 『舟弁慶』鑑賞と解説 観世喜之
https://www.sankeigakuen.co.jp/contents/course_detail.asp?SC=16&CCD=1060103

9/23(祝) 10:30-12:00
@自由が丘産経学園(東急線自由が丘駅徒歩1分)
講師:水野聡

【講座概要】

・観世喜之、観世九皐会とは
 能楽観世流の略史と宗家、分家、別家等各家の略歴と成り立ち。
 矢来観世家と梅若家
 当代観世喜之の舞台

・能「船弁慶」
 作者、観世小次郎信光とは
 (船弁慶、紅葉狩、道成寺など能のスペクタクルもの)
 船弁慶のみどころとあらすじ
 (出典:吾妻鏡、平家物語、義経記をたどる)
 (シテの変身、各役の活躍、謡どころ・舞どころを知る)

みなさまのご参加をお待ちしています。
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【名言名句 第五十三回】 不易流行。松尾芭蕉

2015-09-18 09:00:24 | 名言名句
わび・さび、あるいは、かるみ・しおりなどと表される、松尾芭蕉の句風。
今日に連綿と続く、芭蕉の俳句の基調となる俳諧理念として、「不易流行」ということばがあります。
これは今日一般的に、以下のように定義されています。


〔不易流行〕 ふえきりゅうこう

俳論用語。「不易」は永遠不変、「流行」は刻々の変化の意で、両者は「風雅の誠」に基づく点で同一であるとする孝え方をいう。
俳詣は不断に新しく変化してゆくところに不変の本質があるという文学観と、俳諧の永遠不変の価値は「風雅の誠」を追求する不断の自己脱皮から生まれるという実践論から成り立っている。元禄二年(1689)『おくのほそ道』の旅行後、同年冬から門人達に説いたもので、『俳諧問答』『去来抄』『三冊子』などに祖述されている。
宇宙の根源的主宰者である「造化」の、不変の恒常的原理を「理」、万物創成の創造力を「気」、その本体を「誠」とする宋学の考え方に基づき、俳詣の本質と俳諧作者のあるべき姿について論じたもの。
(『芭蕉ハンドブック』尾形仂 三省堂2002年2月)


芭蕉は、不易流行を弟子に説き、門弟たちがそれぞれの見解を書き残しました。
しかし芭蕉自身、自らこの四文字の成語を書物に遺すことはありませんでした。
ただ、以下のような紀行文や随筆から、不易流行の思想を読み取ることはできるかもしれません。

月日は百代の過客にして往きかふ年もまた旅人なり。
(『奥の細道』序文)

倭歌(やまとうた)の風流、代々にあらたまり、俳諧年々に変じ、月々に新也。
(『常盤屋句合』跋文)

風雅の流行は、天地とともにうつりて、只つきぬを尊ぶべき也。
(『三聖図賛』跋文)

芭蕉の高弟の文には、より明確に師の教え、不易流行が語られ、同門へと伝えられていきます。


蕉門に千歳不易の句、一時流行の句といふあり。是を二つに分けて教へ給へども、その元は一つなり。不易を知らざれば基たちがたく、流行を知らざれば風新たならず。不易は古によろしく、後に叶ふ句なる故、千歳不易といふ。流行は一時一時の変にして、昨日の風、今日宜しからず、今日の風、明日の用ひがたき故、一時流行とはいふ。はやる事をいふなり。
(『去来抄』向井去来)


師の風雅に、万代不易あり、一時の変化あり、この二つに究り、その本一つなり。その一つといふは風雅の誠なり。不易を知らざれば、実に知れるにあらず。不易といふは、新古によらず、変化流行にもかかはらず、誠によく立ちたる姿なり。
(『三冊子』服部土芳)


猿簑の選を被りて不易流行のちまたを分かち、新風に臨みても幽玄の細みを忘れず。
(『風俗文選』森川許六)


さて、不易流行の「易」は、〔えき〕と読むほかに、易わる=〔かわる〕と読みます。変わる、と同義です。

中国の代表的な古典である、『易経』は占いの書というよりは、万物自然の変化をとらえ、予兆を見抜き、
来たるべき将来を見通すための書なのです。よって古来帝王の必読の書とされてきました。
そもそも、『易経』そのものの中で、「易」はどのように考えられ、説明されているのでしょうか。


生生これを易という。
(『易経』繋辞上伝)


「天地は無窮の営みを続け、途切れることがない。またそこから万物が生じる。
春夏秋冬は規則正しく巡り、冬が終われば、また新たな春がやってくる。
同じ時は再び訪れることはない。
生じるものは常に新たであり、またそこから新たなものが生じる。
このような窮まりない変化を「易」という。
我々人間も日々の変化あってこそ、生き生きと生きていける。」

(『「易経」一日一言』(致知一日一言シリーズ) 竹村亞希子 致知出版社2009年2月)

易、すなわち変化のダイナミズムの中で、生命は脈々と次代へ継がれていく、と古代中国では考えていました。
現代の科学に置き換えれば、遺伝子の突然変異も、生命の停滞を打ち破るための〔神の一突き〕なのかもしれません。

変化こそ、生命の源である。

と思い至った時、日本の美と文化に〔神の一突き〕をもたらした、千利休の法号がまさしく、「宗易」であったことに気づかされるのです。

王朝和歌の伝統をふまえつつ、詩の解体と精神の解放をもたらした、松尾芭蕉。
東山文化の遺産を引き継ぎながら、まったく新しい侘びの境地を切り拓いた、千利休。

「不易流行」は文化と歴史の壁を越えて、いまだ見ぬ未来を描いてくれるのかもしれません。



・【言の葉庵】エントリー
http://nobunsha.jp/meigen/post_181.html
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9/30(水)一日体験講座「千利休と茶の湯の歴史」

2015-09-10 11:54:38 | カルチャー講座
恵比寿よみうりカルチャーにて9月30日、茶道史をはじめて学ぶ公開講座、「千利休と茶の湯の歴史」が開講されます。
http://www.ync.ne.jp/ebisu/kouza/201507-18010071.htm

どなたでもご参加いただける、一回のみの公開講座。
入会金不要、受講費1080円です。


日時:2015年9月30日(水)
   10:30~12:00
場所:よみうりカルチャー恵比寿校
講師:水野聡(翻訳家/能文社代表)


【講座の予定カリキュラム】

1.茶道とは
 室町時代の書院台子の茶より、村田珠光の侘び茶、そして三千家の成立にいたる茶道のプロフィールをご案内。

2.茶道の歴史
 奈良時代の日本への茶の伝来、南北朝の禅宗茶道、室町時代の侘び茶、桃山時代の千利休。1000年におよぶ日本の茶の道の流れを通覧します。

3.千利休とは
 日本文化の代表である茶道、とりわけ草庵小座敷の茶(侘び茶)を大成した、偉人千利休の足跡をたどります。

4.禅と茶道
 「一期一会」に代表される、茶の精神性の秘密を、禅と茶の関わりから解明。「茶禅一味」思想とは。

5.代表的な茶書
 『南方録』『山上宗二記』の名段落を味読、解説します。おすすめの入門茶書もあわせてご案内。

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