昨年の3月11日の東日本大震災では、地震や津波による通信設備の損壊や水没に加えて、光ファイバーなど伝送路の切断、長時間の停電による非常用電源の停止などの影響を受けた。ドコモではこうした経験を踏まえ
①重要エリアにおける通信の確保
②被災エリアへの迅速な対応
③災害時におけるさらなる利便性の向上
以上の3つの柱からなる災害対策に約200億円を投じて取り組んでおり、今月末までにほぼすべての施策が完了する。その対策の1つが「災害用音声お届けサービス」で、3月1日より提供を開始する。
このサービスは、大規模災害が発生して音声通信ネットワークが輻輳状態になった場合、最大30秒までの音声メッセージをデジタル化してパケット通信ネットワークで伝えるというもの。発信側は、相手の電話番号を入力することでメッセージを送信でき、到着すると着信側にSMSが届く。着信側がメッセージをダウンロードし音声で再生されると、発信側にSMSでその旨が自動通知される。
これは、昨年3月11日の東日本大震災でも、音声通信よりパケット通信ネットワークが輻輳に強いことが証明されたことによるもの。文字のメッセージに比べ、家族の肉声が聞けるため、より安心感が得られる。
対象端末は、発信側がAndroid 2.2以上に対応したスマートフォンで、「災害用キット」アプリ(無料)をダウンロードすることで利用できる。冬春モデルのiモード端末9機種もソフトウェア更新後に利用可能。着信側は、一部機種を除きドコモのAndroidスマートフォンやiモード対応端末で使うことができる。
ドコモでは3月1日から31日まで体験サービスを実施する。また、毎月1日と15日、正月三が日、防災週間(8月30日~9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日~21日)にも定期的に体験サービスを予定している。
メッセージ送信手順
メッセージ受信手順
また、他の災害対策では、緊急速報「エリアメール」において、気象庁が発表する「津波警報※1」の配信を2012年2月24日(金曜)より開始しています。
※1気象庁から発表される「津波警報(大津波)」と「津波警報(津波)」が対象です。