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手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員募集

千葉県我孫子市で歌会を開いています。 初心者歓迎。。一緒に短歌を楽しみませんか。 歌会は原則毎月第2日曜日13:00-16:30。。 場所は我孫子市内(駅前けやきプラザ他)。 講師は「新アララギ」代表の雁部貞夫先生および「新アララギ」選者の今野英山(当会代表)が交互に務めます。。。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 内容は短歌作品の相互批評、および講師による添削指導や関連知識の講話などです。。 会費は月1500円(2012年3月改訂)。。見学は1回まで可能で、無料です。 問合せは次のアドレスにお願いします。 eizan@plum.ocn.ne.jp(手賀沼アララギ短歌会)

会員の歌(近藤芳美賞 奨励賞)

2016年01月25日 | 会員の作品

今野 英山

平成27年度NHK全国短歌大会(近藤芳美賞 奨励賞 篠弘選)

・面皮(チラガー)のねつとり厚く噛み切れず沖縄に生きる覚悟のありや

・山原(やんばる)の赤土に生(あ)れし濃き緑せまる真中の桜は緋の色

・山羊汁の臭み懐かしと沖縄人(ウチナンチュー)灰汁と脂の味にこだはる

山奥の闘山羊祭に神降るかとまれ議員の一人が来たる

・平実檸檬(シーカーサー)の花の香りに誘はれて谷に散りぼふ人ら湧き出づ

・家も墓も遠目に区別のつきにくくましてや霊の宿るは見えず

・街の灯を恋ふるでもなし山原の南蛮皀莢(ゴールデンシャワー)の花の宴に

・月桃の恥ぢらふやうな莟もち艶かしき花月下に咲けり

・泡盛しか飲まぬ人飲めぬ人月の夜の三線の音(ね)に震はす肉塊

・苦瓜(ゴーヤー)も糸瓜冬瓜みな熱帯の故郷(ふるさと)忘れてこの地に暮らす

深紅なる三角仙人掌(ドラゴンフルーツ)の甘き味夜咲くといふ花見せてくれぬか

・エイサーに合はせる幼なの足踏みとリズムをとれない吾の傍観

・夜祭りの楽しみ多く子供らよあくせくするなど思ひもよるまい

・イカロスのごとく炙らるる夏の日々かかる傲慢持ちしか吾は

・移り来て一年と少し薄色の小さき守宮(ヤールー)いつしか住みつく


2016年2月歌会のお知らせ

2016年01月11日 | 歌会のお知らせ

開催日  平成28年2月14日(日)午後1時~4時30分
 会 場  我孫子駅前 けやきプラザ8階第一会議室
 講 師 「新アララギ」選者 吉村 睦人先生
 内 容  短歌作品の批評、添削指導
 会 費  1500円/月

2月4日(木)必着で歌稿(短歌3首)を提出してください。

☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌3首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆吉村先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の代表です。開成高校教頭・青稜高校校長を歴任するなど教育者としても知られています。
☆参加を希望される方は下記にメールしてください。
yohkuraq@gmail.com 手賀沼アララギ短歌会


講師・雁部貞夫先生の歌(2015年12月)

2016年01月11日 | 講師の作品

新アララギ 2015年12月号より

・土屋文明を水戸に語りて日を経ぬに大雨止まず常総の地に
・いく度もテレビは映す石下橋節の生家は至近距離なり
・かの橋に近き堤防切れしとぞ広き野埋めゆく鬼怒川の水
・犬かかへ屋根に救ひを待つ人ら見るに耐へめや暴れ鬼怒川
・わが住みし中川綾瀬の合流点決壊恐れき年々の秋
・台風に女性の名付けしは何故か戦後少年の疑問の一つ


講師・吉村睦人先生の歌(2015年12月)

2016年01月11日 | 講師の作品

新アララギ 2015年12月号より

・自衛隊を砂漠で訓練させゐるはイスラム国と戦はせる為か
・防衛産業の社長が大き鞄提げ総理官邸に入りてゆく夢
・髭付ければヒットラーそつくりの男にて手を振り上げて演舌したり
・言葉だけの総理大臣またしても「一億総活躍」などと言ひ出す
・高齢者われらはどうすればよいのだらうそれとも一億に入ってゐないのか
・土屋文明が「赤旗」に歌を載せたるを発行所は知ってゐるのかと投書ありたり


会員の作品(2015年12月)

2016年01月11日 | 会員の作品

三谷和夫:長き坂道腰上げぬまま自転車をこぎ登り来て体調を計る(新アララギ2015.12)
佐々木フミ子:杖つくも背筋伸ばされ若く見ゆ半年ぶりに見えし先生(新アララギ2015.12) 
木村和子:西日本の大雨被害知りゐしが寝耳に水の鬼怒川決壊(新アララギ2015.12)
千葉照子:エアコン買ひ大旨揃ったと言ふ夫に後は子どもと吾は応へつ(歌会2015. 12)
須田博:我の死期予知する如く届きたる墓地勧誘のダイレクトメール(歌会2015.12)
今野英山:大風の行きつく先に何もかも吹きだまる場所のあるやもしれず(新アララギ2015.12)
高橋毬枝:安食(あじき)過ぎぐんと広ごる黄金田に翁のどかに刈り機操る(新アララギ2015.12)
小熊宗克:線香にローソク・マッチじゅずまでも百円均一秋彼岸入り(歌会2015.12)
山崎日出男:吾いまだ己を飾る性(さが)止まず初めての人と会ひ語るとき(歌会2015.12)
麦島和子:*露雨に濡れいる木立に包まれしレストランにて子の結婚式(新アララギ2015.12)
岸野トモヱ:*貧困は失業派遣に正比例テロと犯罪起こるべくして(歌会2015.12)
大倉康幸:*涼しくて体調崩し医者に行き治らぬうちに残暑が戻る(新アララギ2015.12)
小那覇暁美:*帰る日に支笏湖かこむ山白く冬到来の北を発ちたり(歌会2015.12)
前澤重成:行く度に本屋に変わりできる店百円ショップと珈琲屋ばかり(歌会2015.12)
相川盈子:*房総の日本酪農発祥地四方の山に牛の声わたる(新アララギ2015.12)
宮本通代:どこまでも続きし黄金の実り田を今はただただ泥水が呑む(新アララギ2015.12)