恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

近づいていく2人の距離~その4

2015-05-17 07:37:54 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

近づいていく2人の距離~その4


〈アリサ〉

このごろジョージはますます仕事が忙しいみたい。

帰るのも遅いし、帰って来ても部屋にこもってずっと仕事をしてる。



寂しいな…。

時計は夜の11時をまわっている。

そうだ!



私はジョージに教わったココアを作って、ドアをノックした。


譲二「はい」


ジョージがドアを開けてくれる。


アリサ「お仕事お疲れ様。あまり根をつめるとよくないから…。よかったら少し休憩して」


ジョージは少し驚いたのか目を見開いた。


譲二「ココアを作ってくれたんだ」


お盆の上から直ぐにマグカップを取ると香りを嗅いだ。


譲二「ラムのいい香りがする」

アリサ「ジョージに教わった通り作ってみたよ」


ジョージはマグから一口すすった。


譲二「うん。あんまり甘すぎず、俺好みになってる」


ジョージは片手で私の頭をポンポンと叩いて微笑んでくれた。


譲二「ありがとう。そろそろ電池が切れかけていたから助かったよ」

アリサ「無理しないでね」

譲二「うん」


私が部屋を出ようとするとジョージは「ちょっと待って」と言った。

そして、マグカップを机の上に置くと私を抱きしめた。


譲二「しばらく充電させて」


いつももっと過激なことをしているのに…。

ジョージにただ抱きしめられているだけで、こんなにも胸がドキドキする。

ジョージは私を包み込むようにずっと抱きしめていた。


譲二「アリサ…。いつもありがとう」

アリサ「あたしは何もしていないよ…」

譲二「アリサはそばにいてくれるだけでいいから…。こうしてアリサを抱きしめているとほっとする…」


どれくらい私たちは抱き合っていただろう。

ジョージは軽いため息をつくとあたしの額にそっとキスをした。


譲二「これ以上はダメだな…。自分を抑えられなくなって、アリサを一晩中抱いてしまいそうだ」

アリサ「あたしはかまわないよ…」

譲二「うん…。でも、ほら、仕事しないとね…」


ジョージは机の上を手で示すと苦笑いした。


アリサ「仕事忙しいままなの?」

譲二「ああ、株主総会も近いからね。あと2、3週間すれば、また相手してあげられるようになるよ…。
 いや…。相手してもらうのは俺かな」


あたしの顔を覗き込んで微笑むとジョージは言った。


譲二「だから、アリサはもう休んで」

アリサ「うん。おやすみなさい」

譲二「おやすみ」


その5へつづく



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