週末デート～その3

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。




☆☆☆☆☆


週末デート～その3

〈百花〉

???「やあ、百花ちゃん!」


そう声をかけられて振り向くと、りっちゃんがランチセットの載ったトレーを持って立っていた。


百花「りっちゃん!」


顔から血の気が引いてしまった。

今まで話していた、きわどい話は聞かれてないよね。

りっちゃんはそんな私にちょっと微笑むと、いつものように芽衣たちに声をかける。


理人「やあ、芽衣ちゃん、涼ちゃん」

芽衣「こんにちは、りっちゃん」

涼「あれ、りっちゃん今からお昼?」

理人「うん、前の講義が長引いちゃってね。……それより、三人頭を突き合わせて何話してたの?」

百花「な、なんでもないよ!」

理人「そう?　なんか怪しいな…」

芽衣「どこか遊びに行こうよって話だよ」

(芽衣! ありがとう)

涼「そうそう。しばらく三人で遊びに行ってないからどうしようかって言ってたとこ」

(涼も…恩に着るよ)

理人「それだけ?」

百花「うん、そうだよ」

理人「へぇ～、じゃあそういうことにしておいてあげる」

涼「りっちゃん、立ってないでそこに座ったら?」

理人「僕も仲間入りしていいの?」

百花「うん」

芽衣「どうぞ、どうぞ」

理人「可愛い子たち三人に囲まれて、昼食を食べれるなんてサイコー」

涼「調子いいなぁ。りっちゃんの目当ては百花だけでしょ?」

理人「ハハ、バレちゃった?」

芽衣「だけど、譲二さんも帰って来たことだし、百花のことはそろそろ諦めたら?」

涼「そうそう、今週末なら私は暇だよ…」

芽衣「私も」

理人「それじゃあ、この4人でどっか行こうか?」

百花「え? 4人?」

芽衣「百花はダメだよ…」

理人「やっぱり、百花ちゃんは週末に何かあるんだ」

涼「恋人のある人は週末くらい好きにさせてあげようよ」

理人「ハハ」


その後は結局、三人に散々からかわれることになってしまった。

 

その4へつづく