もっとましな嘘をついてくれ ータイ歌謡の日々ー

タイ歌謡について書いたり、うそをついたり、関係ないことを言ったりします。

その名前は既に使われています

2021年09月10日 19時26分38秒 | タイ歌謡
 ずいぶん昔のことだが、ある業界の人たちと話していて「え? 前科、ないの?」って驚かれたことがある。同席していた人たちも口々に「そんな人、いるんだ」とか「変わってんなぁ」と言っていて、これが地方の都市部ではない人たちの「え? (自動車運転)免許、持ってないの?」に近い反応だったのを憶えている。べつに反社会的な業界ってこともないと思うのだが、落ち着いて考えてみると、なるほど、そういう人も居そうだよな、と思える業界ではあった。
 彼らも前科のないおれを可哀想に思ったのか、「まあ、気にすんなよ」と肩を叩いてくれたり、「だいじょうぶ。(前科は)そのうち付くさ」と慰めてくれたのだが、あれから二十数年経って、民事も刑事も未だに前科がない。あの業界的には、おれはまだ未熟ってことなんだろうか。

 ところで、チャイコフスキーだ。チャイコフスキーという姓はウクライナのそれなので、ロシアの一般的な姓のように男女別に語尾が変わるということがないと知って驚いた。そんなの、チャイコフスキーの奥さんとか娘さんだったら、チャイコフスカヤっていうものだとばかり思うだろう。ほら、メドベージェフの娘がメドベージェワだったり、ドストエフスキーの奥さんがドストエフスカヤだったりするでしょ。だが、チャイコフスキーは女性でもチャイコフスキーなんだって。まあ、チャイコフスキーについて詳しかったわけでもないから、驚いたといっても「へえ」くらいなんだが。他にチャイコフスキーについて知っていることといえば、ウクライナの農民の60%がチャイコフスキー姓である、といった知識をひけらかしたいものだが、じつは知らない。もう面倒臭いから全員チャイコフスキーで良かろうとすら思うんだが、そんなことをしたら姓がないのと一緒だということに気が付いた。じゃあせいぜい40%ぐらいでいいか。それとも30%か。いったい何の取引だ。
 知っているのは、ピョートル・チャイコフスキーの作品について少しだけだった。ピアノ協奏曲の1番とかね。あと弦楽四重奏曲1番もいい。弦楽セレナードが素晴らしい。ヴァイオリン協奏曲もいい。五嶋みどりさんのやつなんか凄すぎて泣けるぞ。バレエ曲はあんまり興味がなくて作品集のCDを1枚持っているだけで、これはほとんど聴かない。ところが最近、「ロココの主題によるなんとか」って曲を聴き直して、「お? チャイコフスキーやっぱり良いじゃん」と思い、勢いのあるうちに交響曲全曲のCDボックスをポチってみたら、3日後には届いて、聴いてみた。いい。もっと若いうちにちゃんと聴いておくんだった。
 去年のことだが、昔からなんとなく好きになれなかったベートーヴェンの交響曲ぜんぶを、これもボックス買いして、ちゃんと一通り聴いてみて「やっぱり嫌いだな」と思えたのは本当に良かった。あれはロクなもんじゃない。ただ、ベートーヴェン全部ダメかというと、そんなことはなくて、弦楽四重奏曲はいい。本当に好きだ。あんなに美しい物を創っておきながら、なんで交響曲になるとああなんだろうと思うんだが、世間の評判はそうではなくて、まあ、ああいうのがウケるのはわかるような気もする。ベートーヴェンの交響曲を聴いてイライラするのと同質のイライラは、さだまさしの歌にあるイライラと似ている。桑田佳祐の歌詞とか。あの歌い方を聴いたときのイライラも、同質だ。そういえばリヒャルト・ワーグナーの金管楽器の使い方も同様の嫌悪感があるのだった。なんでそのへんを、ぐいぐい押してくるのだ、っていう。
 このへんのイライラの正体を探ろうとしたこともあるんだが、いつも考えるうちにイライラして、どうでもよくなってしまう。

 まあイライラの話がしたかったんじゃない。

 ここんとこ、更新というものがなかったでしょ。
 じつは、3日まえから入院しているんだ。
 病気は、まえと同じように急性心不全だ。今回の治療は、長くなります。ちゃんと治さないと。
 まあ、そんな訳だから、しばらくの間、更新はなくなります。そのあと、どうなっちゃうんだろうか。まだ何も考えてないけど、いきなり全部なくなるような死に方はしないで済みそうです。あんなことやこんなことされながら生きてはいそうだから。
 皆様に於かれては、どうかお大事様で。
สาวนาสั่งแฟน Earn The Star
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