昭和20年代~30年代後半にかけて流行ったベーゴマ、ご多分に漏れず小生も小学校6年頃~中学時代に夢中になったものである。
ベーゴマはホンコ勝負といって、負けると対戦に使ったベーコマを取られ、それを取り戻すには、別のコマで勝つか、又は、折り合ったお金で買い戻すか・・・で、適当にギャンブルの要素があり、勝つためにいろいろ工夫したものである。
例えば、よくやったのは、回転の軸となる尖った部分 及び ぶつかり合う角部をグラインダー、ヤスリ、コンクリート面で擦るなどして鋭角にしたり、重くするため上部文字の部分にクレヨンやろうそくを溶かし流し込むなど、ベーゴマ自体への工夫の他、勝負する際 ベーゴマを床に入れるときのテクニック、例えば、コマの傾斜、位置、回すときの力量など、弱いコマでも工夫とテクニックで、相手を負かすことができ、興味をそそられる遊びであった。
特にその頃、次兄が鋳物工場に勤めており、市販では求められない、造形のベーゴマをねだったものである。
社会人になった頃から遊ぶ機会も無くなり、当時 空き缶二つに50個程度あったベーゴマは、裏にあった井戸の近くに埋めたが、その後、そのことも忘れ、18才の時に生まれた地である、大森に建てた家に越してきてしまったが、埋めたベーゴマはどうなつているだろうか。
原形を留めているか不詳なれど、掘り返し、子供の頃 我が血潮を沸かした「物」に見・触れてみたいものである。
作品は、ネットより関連画像を抽出し、グロウ輪郭効果を用いたものだが、原版の良さもあり悪ガキどもが床を中に据え、夢中になっている姿がよく表れていると思う。