大相撲の夏場所がもう始まっているのですが、
昨日までは
全く見ていません。日中のみならず深夜のダイジェストも。
把瑠都の新大関の場所というのに・・・
自分の中でかなり
テンションが落ち込んでしまっているのが原因。
ひとえにこんなものを立ち読みしたのが全てだった
「月刊大相撲」
読んでて凄く
いや~な気持ちになって、
そのまま相撲を見る気も失せてしまっていたのだけど、
せっかくなのでブログのネタにしようと昨晩購入。
(売上に貢献してしまった・・結構高いしやっぱり
やめとけばよかったかも(苦笑))
何が不快だったかと言うのは、
およそ僕の相撲の嗜好をご存知ならばだいたいお分かりかもですが
朝青龍叩き
引退しても尚やまぬバッシング。
喜怒哀楽がハッキリした人間性は
好みが分かれるところであると言うのは、
彼のファンである僕も理解はしているつもり。
まして引退の経緯とモンゴルでの記者会見は日本人からすれば、
心象が悪くなりこそすれ
よくなるものでは到底無い。
(品格云々については、
彼だけが言われるような問題ではないという意見は変わりませんが)
ただ朝青龍も、
こんな記事を悪意満々に書くような人達に言われたくはないと思う。
【大相撲】安定感と土俵態度、軍配は白鵬
【相撲】主役はやっぱり朝青龍...しかし、白鵬との力量差は日々開いている
両方ともブログで当時紹介しましたが、これは朝青龍が
復活優勝を決めた時のもの。
個人の好き嫌いが先にたって勝者を讃えることが出来ないのなら、
即刻記者を辞めるべきと思いますが、そうした叩きに輪をかけて酷かったのが
「緊急アンケート 発表!平成の強豪ベスト10」
相撲担当記者が選んだ平成の力士ランキング、
圧倒的一位が
貴乃花。
以下
武蔵丸、白鵬、曙、朝青龍、若乃花と続く。
貴乃花の一位には特に異論はないのですが、ここでの朝青龍についてのコメント群が以下
「近年には白鵬に全く歯が立たなかったように、貴乃花や武蔵丸には劣る」
「ライバルたちとの力関係を考えると5位あたりが妥当」
「土俵での目に余る行為が響き5位とした」
「若乃花や琴錦と比べれば、技術、スピードともやや見劣りする」
この人達本当に相撲記者?
単なる
頭の硬いオヤジじゃないのかと(笑)
品格のみならず実力すらも朝青龍を認めたくないのか・・・
上から一つ一つ見てみると
「近年には白鵬に全く歯が立たなかった」
→全盛期の比較をしないでどうする・・・
てか
白鵬を終始圧倒した近年の2つの優勝決定戦は無視?
「ライバルたちとの力関係を考えると」
→朝青龍の対
琴光喜28連勝とか
把瑠都に一度も負けなかったとか、そういう論点は皆無。
「土俵での目に余る行為」
→
最強力士は誰だ?との問に対してそういう視点は不要、いや無粋(私見)。
「若乃花と琴錦~」
→朝青龍の
決まり手の多さを知らぬとは思えんが・・・
ただしスピードについては
琴錦が確かに最速かなと。
勿論人間ですから、視点が変われば評価は変わるもの。
でもまがりなりにも
相撲担当の記者であるならば、僕のような素人とは違う、
柔軟かつ広範な視点を持った方がいいと思います。あと
寛大な心もね(笑)
何よりそれを思ったのは、貴乃花推しの共通項として多く述べられている
「貴乃花の時代はレベルが高かった。
そんな中での優勝22回は、朝青龍の25回よりも価値がある」
これに関する視点が
軒並み狭いから。
盲目と言ってもいいかも知れない。
僕は千代の富士が関脇の頃から相撲を観ているが、
貴乃花の頃はあまり相撲は面白くなかった。その理由はひとえに
同部屋力士ばかり
横綱・貴乃花と若乃花、大関・貴ノ浪、
三役常連の安芸乃島・貴闘力、三杉里。この辺りはみな
二子山部屋。
従って優勝決定戦でも無い限り
場所内での取組が無い。貴乃花にしてみれば、
曙・武蔵丸・武双山には
二子山軍団が束になって向かっていってくれる。
そして何より
貴乃花自身が無類の強さだったんだから、それは楽でしょう。
「楽」と言うと語弊があるかもだが、少なくとも貴乃花と曙とでは
優勝の難易度が違っていた。
更に記事には
「貴乃花・曙の全盛期に大関にすらなれなかった魁皇が、
未だに大関の地位を守っている。レベルの違いは明らか」
という某記者のコメントがあるのだけど、
魁皇にしてみれば
毎回上に書いた全員と相撲とらなくちゃいけないんだから、
キビシイに決まってるじゃんか・・・そんな事も分からんのかと。
(故にあの頃僕が贔屓に応援していたのは、
誰一人助けてくれない曙と魁皇でした)
それに今の魁皇は
「大関として通用している」なんて言えるような成績か・・・?
つまりこういう当時の情勢を踏まえたコメントが何一つ無い事自体が、
相撲記者と呼ばれる方々の
レベルの低さ、見識の甘さを露呈しているのではないかと。
もっともそう考えれば、朝青龍を批判的視点でしか捉えられず、
短所を徹底して上げつらい長所を徹底して黙殺するという姿勢も
「まあ、仕方ないな」と頷けてしまうんですが(^^;
昨今の相撲は
見ていて面白くない、レベルが低いという意見は確かに多い。
個人的には
今の相撲も充分個性的で面白く、レベルは高いと思っている。
ただ当時と今の決定的な違いは
「日本人が活躍出来ているか否か」
外国人力士のレベルはかつてよりも今のほうが明らかに高い。
というよりも、今の外国人力士は
「格闘エリート」。
柔道やレスリングで好成績を収めたり、モンゴル相撲の猛者だったり、
相撲以外でも充分に頂点を目指せるだけの素養を持った人達ばかり。
ただでさえ
人材不足が言われる日本人が歯が立たないのは当然ではないのか。
勿論かつての
千代の富士や琴錦のように、
運動・身体能力が優れた日本人力士が出てきてくれれば盛り上がると思うけど、
相撲自体の魅力を損なうようなワイドショー的報道や犯罪が頻発した辺り、
今の日本人力士の停滞は閉鎖的な相撲界とマスコミが作り出した、と言っては怒られるか(笑)
でも真に目の肥えたファンはどんな力士であっても受け入れ、
長所を見つけて応援できるもの。自分はそう信じています。
色々あった朝青龍だけど、少なくとも僕が見に行った感想としては、
ファンの声援はあたたかかった。そして彼のファンに対する姿勢もサービス精神に溢れていた。
それは
この目で見たんだから間違いないと言える(詳細は
過去のブログ参照(笑))
冒頭で
「月刊大相撲のせいでテンション落ちて今場所全然見てない」と書きましたが、
同誌を読み直してるうちに
「貴乃花の時代は良かった」的論調にカチンと来て、
思わず本日の相撲を見てしまったのですが・・・
熱気は流石に遠く及ばない。あの頃はブームでしたからね。
かつての
競馬ブームと似たようなもの。
今は本当に好きな人が見に来てるんだな、という印象がありますが、
外国人力士が完全にメインになると、必然的に相撲スタイルもこうなるんじゃないのかな、
という気もする。何と言うか
「淡々とした感じ」とでも言おうか。
少なくともミーハー受けする相撲という感じでは到底無いなと。
実況は歯切れが悪いし、解説は全体的に
苦言ばかりで聞き心地が悪かった。
(もっとも解説に関してはアレも立派な個性ですけど、比率的な問題ね)
「柔道」と「Judo」は似て非なるもの、という意見があります。
では
「相撲」と「Sumo」は似て非なるものか?その辺りは人によって見解分かれるだろうけど、
「Sumo」を「相撲」という型にはめ込もうとして無理が生じているように見えなくも無い。
(でもそれはレベル云々とはまた違う話なんですけどね、個人的には)
では
ミーハー受けする相撲とはなんぞや?となると、
かつてでいうと琴錦かな。
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だいぶムラもあったけど、確かに見ていて心地いい。
もっともこういう相撲を取れる人は
そう簡単には出てこんよ(^^;
(ちなみに琴錦は
千葉ロッテファン。これだけで
好感度大幅アップ!(笑))
とまあ色々書いてきましたが「(日本人が見て)面白い相撲」を目指すなら、
柔道やレスリングで将来有望な日本人の子供を相撲に引き込むか、
貴乃花の息子さんが角界入りするのを待つか、
朝青龍復活か、くらいじゃないしら(苦笑)
ちょっと長くなりすぎた・・・
筋が通ってない部分も多々あるかとは思いますが、どうかご容赦を(^^;
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