ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

読書日記 7/19齋藤孝『読書のチカラ』大和書房2011.6.1

2011年07月20日 14時45分34秒 | 日記
やや、饒舌に過ぎて、かつ巧すぎる。

書かれていることを読むと必ずうなづけるし、
いつも手元においておきたくなるような本ばかりを
書いてくれるのだけれど、
積極的にガンガン読もうという気にもならない。

適度な距離に身を置きたくなる齋藤孝さん。

この本は、本紹介のメッセージからわしづかみにされ、
かつ、めくって表紙の見返し
「本がある。我々は独りではないのだ。
 不安で、たまらない淋しさに襲われるとき、
 悲しみの底で歯がみするとき、
 本には、人間の生命を立たしめる力がある。」
にわしづかみにされ。

あぁ、観念しました・・・。
読みました。

そして、やっぱり、ぐわっしぐわしと、つかんでは投げ、つかんでは投げ。
ヒットするメッセージが多すぎて、全身青あざだらけ。
そう、これが困るんです。

たとえば、次のような。


”孤読”を恐れない者の前に、道は開ける


本の世界に没入することが、精神の安定剤になっていた


人が本に没入した際に発するエネルギーには、地下深くから噴き出すマグマのような熱さがある


経験の蓄積が問題発見の大きな力になっている

自分の経験だけで考えるなら、「経験値」はあがりにくいわけだ


本を通じて偉大な他者の存在を知り、・・・受け入れ続けること。そうすると、気がつけば偉大な他者は自分の味方になってくれるのである。その一本一本が集まれば、それはやがて森になる。心の中に、うっそうと繁った他者の森ができるわけが。世のなかが求める「大人」とは、まさにこういう心を持った人物をさすのではないだろうか。
・・・
「心にいつも賢者の森を」。


*****
本書の中に、ニーチェの言葉が紹介されている。
「孤独の中に逃れよ。もっと強壮な風に吹かれろ」
いちばん心打たれたりして。

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