つばきはつばき科つばき属の常緑高木で、光沢のある濃い緑の葉をもちます。
一方さざんかはつばき科つばき属の一種で、日本の固有種です。
つばきの面白いところは、花より葉の美しさが名前の由来とされる説が
多いですね。
正直、私達のような業種に携わる人でも「つばき」と「さざんか」を
一瞬で見分けるのは、簡単ではないです。
但し、花が咲いている場合は比較的簡単になります。
なぜなら、花が咲く時期がそれぞれ異なるからです。
●つばきの開花時期:11月、12月~4月くらいまで
●さざんかの開花時期:10月~12月くらい
と言っても、開花時期は全く被っているわけではないです。
それでも花が散る際には確実にわかります。
●つばき:花が散る時に、花首から落ちる
●さざんか:花が散る時は、花びらが落ちる
なので、花首から落ちるつばきの散り際は縁起の悪いたとえにしばしば例えられます。
次に、花自体を見たときの見分け方にも多少違いがあります。
●つばき:花がやや筒状で立体的で厚みがある
●さざんか:花がツバキから比べて平面的で薄い
これは品種によっても多少違いがありますが、基本的に当てはまります。
最後に葉で見分ける方法についてもご紹介します。
●つばき:中心の葉脈がクリア
●さざんか:中心の葉脈が黒っぽい
…すみません。写真が用意できなかったのでよくわかりませんね。
葉っぱの中心にある太い筋のようなものが
「黒っぽい」→「さざんか」
「透明」→「つばき」
で見分けがつきます。
次に葉っぱの「ふち」でも見分けることができます。
●つばき:鋸歯が浅い
●さざんか:鋸歯がツバキから比べて深い
さらに葉っぱの裏側を見ると
●つばき:裏返してもほとんど毛がない
●さざんか:裏返すと葉脈に沿って毛が生えている
一般的な品種だと、ここまで知っていれば上級者となるでしょうか。
【注意点】
つばき科の植物には「チャドクガ」という毛虫がいることがあります。チャドクガの毛に触れると激しい痒みがあり、湿疹が出てしまうので、ツバキ科の植物に触る時は手袋などをして観察することをおすすめします!
我々も経験がありますが、作業する時は本当に注意しないと体全体に湿疹が出て痒いです!
毛虫本体がいなくても、脱皮した皮や葉に残った毛だけでも痒みが出ますので、食痕があるような葉は避けて観察してくださいね。
剪定の時期については
●つばき:4月〜5月、6月と7月(整える程度)
●さざんか:2月〜4月と9月〜10月(整える程度)
いずれにしても剪定してはいけない時期ももちろんあるので注意が必要です。
また、くれぐれも注意が必要なのが「チャドクガ」です。
十分注意してお手入れしてくださいね。
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