連れ連れ気

心を連れて思いのままに自分らしく

役に立たない日々

2013-04-23 | 日記

佐野洋子著の『役に立たない日々』と出会ったのは、

偶然お邪魔した『passy withひな&Coco』さんのブログに、この本の紹介がアップされており

童話作家である佐野洋子さんの晩年のエッセー集で、その紹介内容に興味をそそり、すぐに本を購入しました。

私は有名人のエッセーは、自分と世界が違うような気がして好んで読まなかったのですが、
加齢になっていく自分に、いつも自問自答していて、何かにせかされるような、それでいて投げやりになったり
支離滅裂な自分を持て余す時もあり、悩んでいたところでしたので、読んで見ることにしました。

ペンタッチは結構きつい文章で、男性的な表現が多いし、淡々とした日々の生活を綴って居るだけなのですが、
それが妙に心地よくて、自分と重ね合わせることが出来、苦笑いしながらグイグイ読んでしまいました。
堂々たる作家さんなのに、その威厳は少しもみせず、むしろ人間味のある思いをベールに包まず
あからさまに書き記している所に、潔さを感じました。

佐野洋子さんはこの著書を書き上げてから、2010年に他界されています。

『私は死ぬのは平気だけど、親しい好きな友だちには絶対死んでほしくない。
死の意味は自分の死ではなく他人の死なのだ』と書き記した佐野さんが、とても好きになりました。

新作は望めませんが、過去の作品を読んで生きる意味をもっと模索したいなーと思います。 



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本との出会い・・・ (ほっこり)
2013-04-23 10:58:13
最近小説は全然読まなくなってしまった私ですが
エッセーは(特に私と同年代の女性が書いたもの)時々図書館で借りてきたり
姉から貰ってきては読んでいます。

↑とても興味があるので今度探してみます。
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本の日 (バルちぁん)
2013-04-23 18:20:10
あーそうそう、今日のブログに書き込んだけど・・・

23日はサンジョルの日・・・
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フムフムさんへ (Passy)
2013-04-24 06:46:33
早速読んでくださったのですね。
うれしいです。

読み始めに、ちょっとびっくり...私もそうでしたよ。
でも、率直で飾りのない文章は読み始めたら止まらないですよね。

フムフムさんのおっしゃるとおり「潔い」のだと思います。
あれから佐野さんのエッセイを次々と読み続けています。
話題が重複することも度々ですが、その都度
なるほどと思わせてくれる佐野さんはさすがです。

たまたま、入院中に病院の図書室で出会った1冊の本。
今はすっかり元気になりましたが、
今も私の大切な「1冊」です。
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