福助が天に召されてから、十日が過ぎました
前回のブログで福助の訃報を知り、気にかけてくださる方がいます
人の温かさに触れながら過ごしています…感謝です
ブログを見て福助の存在を知った方は、急な訃報に驚いたことでしょう
少し長くなりますが、これまでの福助の経緯をお話します
お時間のある方は、どうぞお付き合いください
昨年の夏、福助は
悪性リンパ腫を発症しました
口元に腫瘍が出来、昨年の9月に摘出手術を受けます
摘出した腫瘍を病理検査へ…
数日後、病院から「福助ちゃんですが、悪性の腫瘍が見つかりました 飼い主さんだけ早めに病院に来てください」と電話が入りました
あまりにも突然のことにショックを受け、泣きながら病院へ
先生から「悪性リンパ腫です」と告知され、その場でまた号泣…
福助を家族に迎える前、我が家には大福という白いフレンチブルドッグがいました
大福はたった5歳で他界…大福を襲った病気は、悪性リンパ腫でした
告知を受けてから9ヶ月後、大福は天に召されます
あまりにも早く天に召された大福…その後釜として、大福と同じ、白いフレンチブルドッグの男の子を探しました
それが福助です
大福と福助は血縁が全く無いのに、成長するにつれ、顔がどんどん似てきました
まさか、福助まで大福と同じ悪性リンパ腫になるなんて…
先生から「悪性リンパ腫です」と告知された瞬間、大福の時の悪夢が蘇り、その場で思わず号泣…
悪性リンパ腫で最も多いのが多中心型で、大福はこのタイプでした
すぐに抗がん剤による治療が始まったのですが、抗がん剤を入れた途端に劇的に元気になり、あまりの効果に驚いた次第です
しかし徐々に衰弱していき、治療開始から9ヵ月後、大福は天に召されました
福助の場合、非常に稀な悪性リンパ腫で、先生から同じ悪性リンパ腫でも大福のケースとは全く異なるとの説明がありました
「何十年と獣医をしてますが、このケースは初めてです 今後、どう進行するのか、どういう症状になるのか分かりません 腫瘍は手術で全て摘出できたので、しばらくは通常の生活ができます けれど、いずれ再発します その都度、治療法を考えていきましょう」
先生から、このような説明がありました
これから、福助はどんな風になっていくんやろう…
苦しむんかな…痛がるんかな…どうなるんやろう…
家に帰り、色んなことが頭をよぎりました
近所に響くぐらい大声で泣きました
蛇口をひねったぐらい、自分でも驚くほどの涙が出ました
この時、涙は全て出し切った感じです
その後の福助ですが、悪性リンパ腫は再発せず、通常通りの生活を送れました
以前と変わらない生活が続き、福助が悪性リンパ腫であることを忘れてしまうぐらい
目の治療で病院へ通っていましたが、その都度、悪性リンパ腫の調子も先生がチェック
「上手くいってるね 調子いいね」
先生も元気な福助を見て、嬉しそうにされていました
悪性リンパ腫が判明してから、
散歩の時間に新しい習慣を作りました
公園に寄り道して、福助を抱っこしながら、しばらく一緒にベンチに座る習慣です
太陽の日差しがポカポカあたり、福助はとても気持ち良さそうにして、それから眠たそうな表情を浮かべます
福助の体温を感じると、だんだん私も眠たくなり、3~5分時には10分ぐらい一緒にベンチで寝ることも
「幸せって、こういう事なんやなぁ~」って、しみじみとそう思いました
今年の4月、福助の片方の睾丸が急に大きくなり、慌てて病院へ…
レントゲンの結果、前立腺ガンが判明
その後、今度は呼吸が荒くなり、慌てて病院へ
レントゲンの結果、ガンが肺に転移していて、片方の肺が機能していないことが判明
レントゲンを見た先生は「悪性リンパ腫から転移したのか、前立腺ガンから転移したのかは分からないけど、もう1ヶ月もたないと思います」との見解でした
ステロイド剤を投与し、その翌日はまた元気になりました
食事も全て完食し、目もキラキラと目力があり、いつもの甘えん坊な福助に…
カートに乗せてゆっくりと近所の公園に連れて行くことに
カートに揺られながら、福助は興味深々に外の様子を眺めていました
土の上を歩かせると、草や土の匂いを嗅ぎました
こちらが5月8日の福助です
公園のベンチに座ってぼんやりする時間が大好きだったので、最後にもう一度、福助と一緒にベンチに座りました
5月9日、朝から福助は体調が悪く、食事を一切食べませんでした
福助が食事を食べなかったのは、生まれてこの日が初めてのことです
その日の夕方、私のところに自らの意思で歩み寄り、私の手に顎を乗せ、ゆっくり大きな呼吸を30回ぐらい繰り返し、私の腕の中で天に召されました
前日まで食事を完食し、私のところに歩み寄るエネルギーがあり、ぽっくりとあの世に逝った福助…
13歳の誕生日、父親が一匹のシャム猫をプレゼントしてくれました
そこから私のペット人生の始まりです
結婚した時もそのシャム猫を新居に連れて行き、天に召された後も途切れることなく猫や犬を飼い続け、今日に至ります
家に犬も猫もいないのは、13歳の時以来…
これまで猫6匹と犬3匹を育てました
1匹1匹、それぞれ深い思い出があります
猫6匹犬3匹、合計9匹の子供をあの世に送り出しました
3年以上の闘病生活で痛みと苦しみを味わい続けながら天に召された子
去勢手術の麻酔が原因で、1才になる前にあっけなく手術台の上で天に召された子
病気から倦怠感で動けなくなり、徐々に衰弱して天に召された子
3日以上、地獄の苦しみを味わい、ようやく天に召された子
希望が無い状態なのに、動物病院の言いなりで高額かつ苦痛な治療を受けさせ、苦しみと痛みだけを与えて天に召された子…今でもその動物病院に憎しみを感じています
これまで犬3匹と猫6匹を看取りました
福助はこれまで育てた子供たちの中で、一番穏やかに天に召されました
その事が、心の救いとなっています
亡くなった翌日、火葬場で骨あげをしたのですが、骨を見て驚きました
これまで犬3匹と猫6匹を骨あげしましたが、福助の骨が一番もろくてボロボロだったのです
身体の形がほぼ残っておらず、骨がスカスカでした…
素人の見解ですが、悪性リンパ腫により全身の骨が蝕まれていたのだと思います
にも関わらず、死ぬ前日まで食欲があり、自らの意思で活動できていたのです
これって奇跡に近いと思います
最期はピン・シャン・コロリン、つくづく福助はラッキーな男の子です
骨を見た時、「福助は最高のタイミングで天に召されたんや」と、そう思いました
福助がいなくなり、家の中が寂しく、生活習慣が変わって戸惑い気味の毎日です
徐々に慣れて、福助のいない生活に違和感を感じなくなるでしょう
12年と7ヶ月、福助と毎日並んで歩きました
筋力が衰えないように、様々なコースを40分~60分ぐらいかけて歩くのが日課でした
小さな道、大きな道、並んで一緒に歩きました…
思い出が多すぎて…今は福助のことをなるべく考えないようにしています
映画『ネバーエンディングストーリー』に、こんなシーンがありました…
悲しみの沼を通る時、立ち止まると悲しみに捉われ、体が重くなり沼の底へ沈んでしまう…
子供の頃、白い馬が沼に沈んでいくシーンを見て、衝撃を受けました
今、あのシーンを思い出しています
悲しみの沼を通る時、立ち止まると悲しみに捉われ、体が重くなり沼の底へ沈んでしまう…
ペットロスにならないように、自分自身を労っています
福助さんは、ネバーエンディングストーリーのファンタージェンに行ったんだと…
そういう事にします
妄想は自由ですからね