チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
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台湾満腹紀行 その3

2015-04-28 | グルメ色な日記

乾物問屋の並ぶ台北迪化街に、三階建ての屋内市場、永楽市場がある。娘のチャイナドレスを仕立ててもらうために二階の布問屋でシルク生地を選び、一階の仕立て屋さんへ。

↓ところが同じ一階はこの通り普通の市場になっていて、午前中は大にぎわい。

↓買い物途中に立ち食い寿司を食べているおばさん。

そうそう、叔母が道を聞くために通りがかった年配の女性を日本語で『おばさん!」と呼び止めたので、エ〜何それ?通じるわけ?と思ったのだが、日本統治時代の名残りの一つで「おばさん」という言葉がしっかりと外来語として台湾では根付いているってことをあとで知った。他にも「おじさん」「運ちゃん」が普通に使われているそうだ。

↓こちらは中華おこわ、油飯の有名店「林合發油飯店」。新年中華のレッスンで作ったね。

長い列に並び、重さ、値段など好みの言い方で詰めてもらう。おこわの上に味付け椎茸が飾られ、希望で煮卵やチキンの脚も入る。

↓台湾では男の赤ちゃんが生まれたら、お嫁さん側の実家が油飯を内祝いとしてみんなに配るそうだ。このピクニックバスケットがそれ。私たちは帰国便の空弁として、しっかり折り詰めにしてもらった。機内で食べるにはちょっと勇気がいったけどね。

あ〜食べ物の話がありすぎて疲れてきたな〜。それだけ食べてたってことだけど。。朝食の話も書きたかったけど、ちょっとはしょって急ごう。

台北の北東にある宜蘭(ぎらん)という温泉地に連れて行ってもらった。そこに今予約が取れないというレストランがあるとかで、そこで宴席をもうけてくれた。でも正直言うと台北に比べると料理の演出が少し田舎臭かったな。最後に出されたチキンスープは、店の前にある大きな壷に炭を入れて8時間蒸し煮したものだそうで、濃厚なスープはとても美味しかった。

↓宜蘭からの帰り道、とても美味しい食堂に立ち寄った。従妹のダンナさんの実家のご近所さんだそうだ。

↓豚ミンチの湯葉巻き揚げ!新年中華レッスンで作った海苔巻き揚げみたいなものだけど、これは抜群においしかった。今思い出してもよだれが出る〜

↓そして出ました、魯肉飯(ルーローファン)!今月のレッスンで作りましたね。このように、小さいお椀で食します。左下の豚肉のあんかけスープはそのままか、ビーフンか中華麺にかけてもらえる。ああ、庶民の味がなんて美味しかったことか。

そしてこのピンクと緑の穴のあいたものは何かというと、割り箸のビニール袋が扇風機の風で飛んで行かないように差し込むのさ。この日もべったりの湿気で暑くて、扇風機の真ん前に座りながら汗をふきふき食べたよ。

台北で最後の宴席は、色々なコンテストで賞を取っている有名シェフの手によるヌーベル・タイワニーズ 尚月中華時尚料理 La Luna で。洗練された美しいプレゼンテーションに、味も同じくらい素晴らしかった。

↓これは珍しい、フレッシュなヤングコーンと落花生のせいろ蒸し。

↓トマトの上にはチョコがけのお餅。意外な美味しさだった。

まだまだ書きたかった台湾の食べ物はたくさんあるのだけれど、今回はこの辺にしておきます。皆様、読んで下さりご苦労様でした。台湾好吃!

↓そしてずっしりと重たかった、高さ10cmはあった空弁の油飯(煮卵は割り箸で割ったから汚くなってしまった・・)。四人でやっとこさ食べ切れた。

食べ続けた満腹旅行もこれにて終了〜!

 


台湾満腹紀行 その2

2015-04-23 | グルメ色な日記

先回紹介した上海から伝わった生煎包は鉄板で焼くのだが、同じような肉まんをインドのナンのように釜の壁に張りけて焼いたものが胡椒餅。友人がこの福州元祖胡椒餅をダンナさまに頼まれていたので、地下鉄に乗って下町の龍山寺まで出かけた。

↑どこでも家内工業。神様を祀った神棚の前で、女性達が餡を包む。

名前通り味付けスパイスに胡椒がふんだんに使われているが、外側は何層かにパン風で、これは期待以上に美味しかった。台湾料理にもよく使われる高菜漬けも入っていた。

↑古刹の周辺には、赤色のお供え物のお菓子を扱う店が目につく。

胡椒餅の帰り道、台北の大通りにベビースター・ラーメンのトラック。↓これって子供が大好きな日本の駄菓子だよねぇ??

↓台北にある二大コンビニは、セブンイレブンとファミリーマート。 

↓店内にはおでんや、煮卵コーナーも。

台北には、そごうデパートが三店もある。親戚から離れた自由行動の午前(そんなこと言ったらバチが当たるね)、そごうの地下にある世界の10大レストランにも選ばれ、今ではアジア中に支店のある小籠包で有名なレストラン鼎泰豊(ティンタイホウ)で観光客らしくランチをすることにした。

↑5gの皮に16gの餡を包み、ヒダの数は18という、鼎泰豊の小籠包↓5gの

↑海老とヘチマの小籠包↓

↓海老ワンタンスープ、豆苗炒め、翡翠水餃子

 

↓海老豚肉シュウマイ。海老飾りがなんとも可愛い。

↓あんこ入り豆沙小包。この皮の薄さ!

↓これは私が極めたい青菜の炒め方。美しすぎる。。

屋台に比べたら異常に高い価格だったけれど、イケメン・ウェイターのサービスも上等だったし、満足な昼下がりでした。


台湾満腹紀行 その1

2015-04-17 | グルメ色な日記

16年ぶりの台湾。やっぱ晴れ女だな。前日までずっと雨で20℃だったのが、滞在中は連日30℃で快晴!そして帰国後はまた雨で寒くなったとか。

行くことを事前に台湾の親戚に知られてしまうと台北に到着した時点から帰国まで大名接待されちゃうから、最初の二日は友人達と過ごすから、と言っておいた。なのに空港への出迎えを押し切られ、結局ほぼ全行程エスコートされてしまった。

運転手をするという従弟に、「自分達で電車でどこでも行くからいいよ」って言っても、「仕事休めるからエスコートさせて〜!」なんて言うし、支払いをしようとする度に、「なんでか分からないけど日本人はただなんだって〜」、ってすっとぼけるもんだから、笑いながらの上げ膳据え膳だった。

じゃあと、行きたい所、したい事、食べたいもの、はしっかりと伝えておいた。↑陶磁器の街、鶯歌(インガー)には今回どうしても行きたかった。清朝の頃から続く老街は、台北とは全く風情の異なった南国情緒漂うのんびりとした街。陶芸の街らしく公園の壁もこんなふう。↓

どこに旅しても陶磁器を買ってしまう癖は治せない。今回ゲットしたもののほんの一部。↓

鶯歌のあとは、ジブリ映画『千と千尋』の舞台のモデルになった山の上にある坂の街、九份に足を伸ばした。赤提灯が美しい。平日だったからガラガラだったけれど、週末ともなると身動きできないほどの人の波らしい。

份から見る眼下の海の夜景がまた美しい。

台湾は屋台料理が美味しいことで有名だ。九分の細い坂道にもびっしりと半屋台っぽい店が続く。

↓こちらはクレープのような皮にピーナッツの飴がらめ(右奥のレンガのような塊)をカンナで削り、アイスをのせて包んだデザート。

好みでパクチーもふりかけてくれる。半分に切って袋に入れてくれた↓。癖になる美味しさ。

↓魚丸湯(ヒーワントゥン)は台湾の対岸の福建移民が300年以上も前に伝えた魚のつみれスープ。軽食としてよく食べられる。大陸のものと違って台湾の魚団子の中には、実は小籠包のように肉あんが入っていて、とてもジューシー。

↓肉圓(バーワン)は、泉州人が18世紀に伝えとされる筍と肉あんをイモとタピオカでできたプニュプニュの皮で包んだもの。『千と千尋』の映画の中で、千尋のお父さんが豚になる前に食べていた、グニューと伸びた食べ物は、実はこのバーワン。

一般的には低温の油にくぐらせるが、家庭では蒸したり、焼いたりと好みの方法で調理し、みそだれをかけて食べる。この店のは食紅で色づけしたチャーシューが入っていたから少し甘めだった。

神戸にいる闘病中の兄がバーワンが食べたいというから叔母に頼んだら、60個でいい?なんて聞かれた。ヒェー30個でいいよ〜、って減らしてもらって冷凍して持って帰って来た。次回のレッスンではみんなに少しだけど味見してもらうので、乞うご期待。

份の山を下りた街でも、夜市に食べ物の屋台がひしめいていた。評判の良い屋台には列ができる。

列ができていたこの屋台の売り物、ドイツの白ソーセージではありませ〜ん。腸の皮にもち米を詰めた米腸(ミーチャン)。そして茶色い方は魚、海老、野菜たっぷりのさつま揚げのような揚げもの。どちらもとても美味しかった。

 

台北へ戻る車中で、買い食い夕食になってしまった。一言「ビールが欲しくなる味だね〜」って言ってしまったら、ビール?ビール?と大慌てでコンビニに車が停車して叔父が買いに下りてくれた。申し訳な〜い。でも大満足、B級グルメバンザイ! これ一串40円しないんだ。↓

↓さてこちらは台北で一番大きな士林夜市。子供の日と清明節の連休だったため、もの凄い人出だった。中央の物売りは屋台は違法商売。警官が来たら大慌てで店じまいをして路地に逃げ込み、警官がいなくなったらまたすぐに店開きする。

↓竹の棒でビシバシ叩いてくれるマッサージ屋。気持ちいいのかな〜?

↓南国の果物が一杯!

↓白い苦瓜のジュースは、最近の流行りのよう。

↓上海から伝わった生煎包(ションジェンパオ)は、信州のおやきのような肉まん。鉄板に並べたら、水を大量に流し込んで蒸し焼きにする。一個45円ほど。この店は屋台ながら有名店だそうで、袋を見たら、なんと名古屋支店の住所も書いてあった。

↓大人気のチキンの唐揚げ。

↓面白いね〜ウズラ卵焼を5個ほど串にさして。80円なり〜。ちょっと高くないか?

↓パーペキュー?一本60円。

↓沖縄風おでんに近い、黒輪(オーレン)。

従妹が突然いなくなった。「どこ行ってたの?」「もう一人の従妹に、大好物を買って来てって頼まれてたから」って見せてもらったら、アヒルのくちばしだったよ〜。食べる?って聞かれて、いらない!って遠慮した。よく動くくちばしの周りの肉はきっとすごく美味しいんだろうね。

↓口直しにピッタリなのは、台湾特有のデザート愛玉子(オーギョウチ)。台湾北部の山間地に自生する植物(クワ科イチジク属のつる性)の種子に含まれるペクチンで固めたゼリー。レモン味やライム味のシロップをかけて食べるが、ぷるぷるで実にすっきりさわやか。

夜は更けても人の波は一向に途切れない。午後11時、地下鉄に乗って夜市をあとにし、疲れた足を引きずって足つぼマッサージへ。台湾の満腹紀行、なかなか終わりそうにないぞ。


海津大崎のさくら

2015-04-10 | グルメ色な日記

4月はじめ、台湾に行っている間に関西では桜が満開になり、戻ってきたらば連日の雨と寒さで桜を愛でることもないまま葉桜になってしまった。でも日頃の行いが本当にいいのだろうね〜、琵琶湖の海津大崎(かいづおおさき)へ行こうと以前から予定していた日に限って雨が降らなかった。

「日本のさくら名所100選」にも選ばれている海津大崎。昨年、雨で予定変更をして行けなかったので今年はそのリベンジ。湖北の高島市マキノ町海津に、4キロに渡って800本のソメイヨシノが咲き誇り、見事な桜のトンネルができる。このあたりはまた、岩礁が半島のように湖に突き出ている景勝地で、屋形船に乗ってまずは湖からお花見。すぐそばに竹生島(ちくぶじま)が浮かぶ。

こんなに寒いお花見も初めてだね〜って言いながら、でも雨が降らないだけでもラッキーだね、と薄曇りの空に向かって感謝する。近畿では遅咲きのエリアなので、昨日9日の時点で九分咲きぐらいだった。

陸に上がると、桜のトンネルは車と人で大渋滞していたので、通り抜けはせずに、古民具・小道具&カフェ「海津」のテラスに座って湖を眺めながら至福の一時を過ごした。この景色、素晴らしくない?↓

このあと、福井から京都へと続く鯖街道の途中、朽木大野(くつきおおの)にある蕎麦屋で食べる予定だったのに、でもおそ昼でお腹空いてたから、匂いにつられてカレーライスを食べてしまった。ぜんざい、くずもち、なんていうかわいいもの食べてたメンバーもいたけどね。

そして、海津から国道367号線、鯖街道を走ること小一時間。朽木大野のあたり、田んぼや安曇川の景色の中に突然桜並木がそこかしこに現れてくる。山間だけど海津より暖かいのだろう、桜はもう散り始めてはいたけれど、期待以上の桜並木の多さに感激。穴場ドライブスポットだった。

永昌庵は売り切れ次第終了の店。大丈夫、まだ残っていたから、午後4時に二度目のランチ。

十割蕎麦のざると、とち餅の入った暖かい「とちかっちん」。

とち餅を揚げて、揚げ出し豆腐のようにだしをかけた「とちあげ」も美味しかった。信楽の器を使い、店内には、以前訪れたことのある窯元の器も置いてあったから、ついついみんなして買ってしまったよ。

ここ数年滋賀に行くたびに意外な発見があり、その魅力に気づき始めた。そしてこの時期の京都はどこへ行っても人の多さでゲンナリするだけだが、滋賀にはそれほど混まない隠れスポットが結構あるように思う。比叡山の麓で友人を一人下ろしたが、住宅街にも桜並木が延々と続き、感嘆の声を上げてしまった。曇り空の中、桜満喫の一日だった。

そして、今日はまたまた全国的に一日中雨。。。アルコールなしのお花見だったけど、間にあってよかった〜!