忙しさにかまけてはなかなかブログ更新ができなかった言い訳を色々と考えていたら、今年最後の22日のレッスン終了後に老父が入院してしまい、本当に忙しくなってしまいました。クリスマスもなんとも中途半端に終わり、イギリスから帰ってきてる長女が楽しみにしている年末年始の家族イベントも白紙状態です。
キッチン・マーレの生徒さん達はラテン系なのかしらと思うぐらい時間通りに集まってくれず、30分の遅刻はざらです。だから時間のかかるロースト料理はやはり無理だと諦め、日本のクリスマス料理の定番、骨付きチキンレッグのおいしい作り方をお披露目することにしました。そして昨年は色々なスプレッドを作ったので、今年はカナッペとしてもう少し飾り付けに手をかけてみることにしました。
- カナッペ ~スモークサーモン・スプレッド、アボカドと小海老、プチトマトのソテー、カレー風味の卵、きのこのキャビア
- 蜂蜜とクルミのベイクドカマンベール
- ホタテとパプリカのマリネ
- ブロッコリーとチーズのキャセロール
- グレープフルーツ入りグリーンサラダ
- 骨付きチキンのローズマリーロースト ~ピラフ添え
- フルーツとくるみのケーキ
スモークサーモンにポーチした生鮭を同量混ぜ、サワークリームでまとめたスプレッドはかさが増えるのでコストパフォーマンス抜群。ベジタリアンの多い欧米では野菜を使って擬肉料理をよく作るのですが、きのこもよくつかわれる食材です。ちょっとオシャレなネーミングのきのこキャビア、この日は椎茸、しめじ、マッシュルームを使用しましたが、なんでも手に入るものでOKです。きのこキャビアは冷やしておくとなかなかおつな味になっていきます。ワインがすすむ味ですね。
赤パプリカをたくさんもらっていたのをローストしてオリーブ油でマリネしてありました。それに合わせようと刺身用ホタテ貝柱をグレープフルーツ汁でしめ、前菜の一品にしました。残りのグレープフルーツの実はグリーンサラダに和えました。
カマンベールは昨年パイ生地に包んで焼きましたが、今回はもっと手を抜き、蜂蜜をたくさん塗ってくるみをまぶして焼きました。とろとろのチーズに蜂蜜や甘いジャムがからむとってもおいしいんだよ。目から鱗の人もいたようです。
ブロッコリーとチェダーチーズのキャセロールを作ろうと八百屋をのぞくと、ブロッコフラワー(別名:ロマネスコ)というブロッコリーとカリフラワーをかけあわせたを見つけました。この幾何学的な形をした野菜、実は私も食べたことなかったので興味津津これを使うことに決定。さっと湯がいた上に炒めたベーコンを載せ、卵、生クリーム、牛乳、小麦粉、チーズを混ぜたタネを流して焼くと、グラタンとはまた違ったサイドディッシュの出来上がりです。こういうキャセロールは欧米ではサラダと並んで、Potlluck Party によく持ち寄るメニューの一つです。
さてさて、メインのチキンローストです。欧米ではチキンや七面鳥をローストする時に brine ブラインという食塩水に数時間漬けこみます。この作業をするだけで肉はしっとりと柔らかくなり、とてもおいしい鳥に変身します。皮をパリパリにしたい場合は、そのあとラップをせずに冷蔵庫で乾燥させるといいですよ。在米中は、感謝祭の夕食時間に間に合わなくて、友人宅でヘアードライヤー片手に七面鳥に冷風送り役をやらされたこともありました。
brine の調合には水と塩以外にもビネガーやリンゴジュース、屑野菜を加えるなど色々とありますが、私は塩と砂糖派、そしてこの日はフレッシュなローズマリーがあったのでそれも加えました。塩こしょうしたチキンはフライパンできれいな焦げ目をしっかりとつけ、仕上げは高温のオーブンで20分焼きます。水道筋の「鳥一」のおじさんが太鼓判を押した丹波鶏の足はすごく大きかったのに、みんなおいしいおいしいと言って平らげてくれました。おじさんに報告したらどんなに喜ぶことでしょう。ついでにチキンをソテーした後の鍋と油を使ってマッシュルームピラフを作り、付け合わせにしました。
デザートのフルーツケーキは私のおはこです。ドライフルーツとくるみがきっしりと詰まったこのケーキは20年近く焼き続けている代物で、「これ売れるよ」とみんなが言ってくれたように自他ともにおいしいと思っています。門外不出というわけでもないのでみんなにレシピを教えるから、みんなも美味しく焼けるようになって下さいね。
イギリスではクリスマスにこのようなフルーツケーキを食べます。お酒をしっかりきかせたケーキは1年後のクリスマス用に焼き、缶に保存しておきます。熟成したケーキは子供にはきつい味だと思うのだけどね。右の写真は娘がイギリスから持って帰ってきたミンスパイmince pie。中身は 細かくしたドライフルーツ、蒸留酒、スパイスを混ぜ合わせた mincemeat (直訳はミンチ肉)。昔はこれにひき肉も入っていたことからいまだにこのように呼ばれているようです。これ、なかなか美味しかったですよ。瓶入りの mincemeat は最近日本でも目にするようになりました。誰が買うのかな~ってちょっと不思議に思ってるんだけど。。
それではみなさん、良いお年をお迎えください。1月のレッスン日は父の様子をみながら追って決めさせていただきます。 Happy Holidays!