チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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6月の中華料理

2015-07-16 | 料理教室顛末記

 

料理教室顛末記がとっても遅くなってしまいました。冷夏だと思っていたら突然の猛暑。火を使いたくなくなる前に中華を終えれてよかった〜。そして今日は台風11号が直撃しています。

  • きゅうりのピリ辛甘酢漬け/豆板醤漬け
  • 白身魚のXO醤炒め
  • 鶏の唐揚げ
  • あんかけ焼きそば
  • トマト、きゅうり、豆腐のスープ
  • 黒糖豆乳プリン

家庭で簡単にできる料理をいつも心がけているのだけど、夏は特に時間のかからない料理がいいね。でも揚げ物はなんとなくほしい。鶏の唐揚げは、ようく考えてみたら5年前に一度やっただけでした。そうか、灯台下暗し。あまりに定番だからすっかり抜け落ちていました。いつも同じメニューを出す時は以前より美味しく改良していくので、今回も醤油を入れたりして味付けを変えてみた。ところが毒味役の娘に「これってどこにでも売っている唐揚げの味。いつもの方がずっと好き」と言われたので、あらそう、ってわけで、超簡単唐揚げのまま再登場です。

かなり大きなぶつ切りにしたのも皆さん驚かれたようす。そして唐揚げの味付けには当たり前と皆さんが思っている醤油やニンニクは一切入れず、下味はぶつ切りのネギと生姜、塩コショウ、酒だけ。片栗粉をつけて揚げるだけで、なんでこんなにカラッとしてて美味いの??と、どの教室でも目からうろこでしたね。冷めてもべたつかないから、早めに揚げておいて、ゆっくり座ってビールで一杯やってください。早速お土産を食べた旦那様からのお褒めの言葉もいただきました。正直、こんなに受けるとは思っていなかったな。花椒塩(ファージャオエン)をつけるとウマさ倍増です。

油っこいものを食べたらさっぱりしたものがほしくなります。第一楼の味に近いきゅうりのピリ辛甘酢漬けは神戸教室ではまだ紹介していませんでした。代わりに豊中教室ではきゅうりの豆板醤漬けにしました。どちらもきゅうりの水分を抜いておくために塩をふって重しをしてから水で洗い流し、きれいに水気を拭いてから、鍋で加熱した調味料とともにジップロックに投入。あとは冷蔵庫で冷やすだけ。どちらにも生姜をたっぷり使い、すっごく美味しく出来上がりました。

1年ぶりに参加してくださった豊中のTさんに、「昨年もきゅうりと干しエビの酢の物の時でしたよね〜。なんだかいっつもきゅうり料理作ってるみたいになっちゃって」って言ったら、『私子供の時のアダ名がきゅうりだったのよ!背が高くてヒョロヒョロだったから〜!」って返事され、え〜って大笑い。じゃあきゅうり料理は避けられない運命なのかしらね。

↓XO醤は中華の高級海鮮調味料。干し貝柱、干し海老などが原料なので、良いものになると結構なお値段です。私はいつも香港のペニンシュラホテルや台湾のお土産でいただくので日本で買ったことはなかったのだけど、今回は足らなかったので南京町で購入。林商店で二千円台のものが黃記商店では三千円台だったので、びっくり!1500 円近い違い!買う時はようく注意してくださいね。

そごう地下の富澤商店では小さいサイズのものが700円前後で売っていました。スーパーで売っているユウキのでもいいけど、ペーストになってしまってるので、味は値段相応、別物と思った方がいいかも。。高級なものはこのように貝柱も形を残しており、このままご飯にのっけて食べても最高に美味しいです。

XO醤を使って白身魚と野菜の炒めもの。 真ダラを使ったら、明石のKさんは「両親は前もん(目の前の海の魚)しか食べないからタラなんて食べたことなかったけど、こうやって料理すると臭みもなくていいですね」だって。大阪、泉州育ちのマキちゃんも同じく前もんだけ食べて育ったから、北の国の魚、タラはだいぶ大人にるまで口にしたことなかったそうです。

今回のメインはあんかけ焼きそばかな。ちゃんとしたあんかけ焼きそばを教えてほしい、ってずっと前に言われていたのを思い出して。もちろん麺は同興楼の蒸し麺。一度蒸した麺を乾燥させて売っています。イカリスーパーでも2個入りのものを買えるので、そちらで手に入れてくださいね。

沸騰した湯に入れ、1分ほど放っておいて箸をさすとパッと花が咲くように広がります。そうしたらすぐにザルに上げ、油を引いたフライパンに平に敷き詰めて両面を焼いてかた焼きそばにするのだけれど、その写真は撮っていなかった〜

麺はやはり同興楼のものが最高に美味しいですね。遠方の豊中の生徒さん用にたくさん買いに行った日は売れ行きが良かったようで、「大急ぎで作り足したのでまだ1時間しか扇風機で乾燥できていないから、梅雨の季節カビるから家でしっかり乾燥させて下さいね」とお兄さんに言われて帰宅。クーラーの下にほぼ1日、40個もの蒸し麺を並べてまるで麺工場状態でした。一手間私がかけた麺、美味しく食べてくれたかな〜?

伝統的に中国人は食材を生で食べません。医食同源の点からは冷たいものは身体によくないから、氷水も飲まない人は多いですね。もちろん現代人はサラダや刺し身も食べるようになっていますが。そこできゅうりにも火を通します。きゅうり入りスープは、私にとっては懐かしい子供の頃の夏を思い出す味です。

今回は豆腐、トマト、卵も加え、上にたっぷりの針生姜をのせてみました。煮たきゅうりを初めて食べた人たちにはエッて味だったのかな?身体にとっても良い簡単スープです。

さて、デザートは豆乳と黒糖を使ったプリン。これはまた絶品だったと自分で思ったな〜

豆乳は特濃を使うのがベスト。生クリームのような濃厚さが出て、なぜか大豆の味が全くしないから、言われないと豆乳だなんて分からない不思議なデザートです。

 

さてさて今回の豊中のデザートプラスαは、台湾のお茶の友の梅干し、黒ゴマのお菓子、箱根、北海道のお土産、懐かしいワシントン州のレイニア・チェリー(ちなみに日本で売っている真っ赤なチェリーは、Bing Bing Cherryといいます)、豊中ムッシュ・マキノのマドレーヌ。食べきれない〜

豊中から帰宅してベランダに出たら、見事な夕焼け。

 

次回のレッスン:

  • 7月26日(日): 第3回ワイン教室@梅林寺
  • 7月31日(金): 洋食@神戸教室
  • 8月5日(水): 洋食@神戸教室
  • 8月7日(金): 洋食@豊中教室

 

5月のレッスンで使ったアボカドの種を、ゆりさんが持ち帰り、ちゃんと育てて根が出てから翌月返してくれました。ほうら、こんなにすくすくと芽も出たので、そろそろ土に植えかえます。凄いよね〜!なんだかミラクルだわ。 

 


北の大地

2015-07-05 | グルメ色な日記

雪が残る十勝連峰。ヨーロッパの農村地帯を彷彿させるに美しい美瑛。

富良野にご主人が単身赴任してもう8年になる友人yuriさん。ようやく下の子も大学生になると、今までとは打って変わって蜜月のように頻繁に富良野に行っている。で、春に話していた時にラベンダーが咲く6月末にも行く、というのでなんかノリで他の友人たちとくっついて行くことにした。ブログにいちいち書くとどれだけ遊んでるかばれるから、嫌なんだけどな〜。。

私にとっては35年ぶりの北の大地。青函トンネルもまだ開通していない大学時代、当時の国鉄の周遊券で連絡船で海峡を渡りグルっと周る予定が、思わぬ出会いと魅力で礼文島の伝説ユースホステル桃岩荘にほぼ2週間留まってしまって以来だ。だから西沿岸部しか知らない私には初めての道央。

空港からレンタカーで富良野に直行。↑道中ずっと見かけるこの赤と黄色の矢印。何かと思ったら、雪深くなって道路が見えなくなった時に路肩はここ、これより内側を走るように!という目印だそう。やっぱりすご〜く雪が降るんだね。

 

倉本聰のTVドラマ「北の国」で一躍脚光を浴びた富良野。撮影チームが足繁く通ったレストランくまげらで初日は晩御飯。半住民のyuriさんはオーナーに神戸のお土産を持参するほどの仲。以前テレビでこの店が取り上げられていたから、行きたかった店。

鹿、鴨、鶏の入った山賊鍋。味噌味で美味しい。熊肉も入ったジビエかと思ったけど、そこまでではなかった。箸入れの「くまげら」の字は倉本聰によるもの。

色々な自家製ソーセージ。

行者ニンニク・ソーセージ↑

じゃがいもとチーズでできたソーセージ、白兎↑

名物のチーズ豆腐↑

普通のジャガバターだけど、やっぱり美味しかった↑。

旬も終わりに近づいたアスパラの天ぷら↑

店の横に大きなさくらんぼの木があった。鳥に食べられることもなく実がたわわになっていた。小粒だが、このあたりのさくらんぼは名産の一つのようだ。

マルシェで見かけたこちらの苺も↓食べていないから味は分からないけど、外国人が見たら驚くだろうこの精密なパッケージング。

翌朝は10℃という寒さ。駅前のホテルの部屋のブラインドを上げると、雲海に覆われた十勝岳が現れた。

旭川に近い、東川というクラフト村にある「北の住まい設計社」まで足を伸ばす。北海道産の木材を使った家具会社だが、広い敷地にはショールーム、雑貨店やベーカリー、カフェ・レストラン等があり、林の中でゆったりとした時間を過ごせる。

カブのスープ↑

マルゲリータ・ピザ、ニョッキ、パスタ。北海道の小麦粉やジャガイモなど野菜をふんだんに使った料理、そしてデザートもすべて美味しかった。

曇り空の中、ラベンダー畑へ。今年は冷夏っぽい。でも期待を裏切らず咲き始めてくれていた。

富良野ではファーム以外でもいたるところに花が植えられていたが、市からマニュアルが配布されてるのか?と思うぐらい花の種類、植え方がちょっと揃いすぎ。

カンパーナ六花亭の敷地内に、写真家綿引幸造の作品を展示したギャラリーがある。↑大窓がフレームになった富良野の風景にも感動する。

↓2泊目に選んだ上富良野のペンションの窓からも、雄大な眺めを堪能できた。

そして夕食はダッチオーブンで何時間も調理した富良野の野菜と丸ごとの鶏。野菜の甘みがたっぷりと出たスープは格別!

宿の主人に勧められて、翌朝はすぐ近くにある青池に行く。この人工湖の写真はApple社の壁紙にも使われているので世界的に有名なんだそうだ。

美瑛の新星の丘に、私設美術館・新星館がそびえ立つ。大阪出身のオーナー、大島 墉(おおしま・よう)氏は司馬遼太郎とご近所さんだった縁で、司馬氏の『街道をゆく』シリーズの挿絵を描いた画家須田剋太の作品を収集。やはり惚れ込んでしまった人間国宝の陶芸家(益子焼)島岡達三の作品ととも膨大なコレクションの一部がにここに収められている。

新潟の糸魚川から移築した築200年の古民家はすばらしく手入れがされており、3階の休憩室からの眺めには息を呑む。大島氏が開墾し、石も運んできてコツコツと造り上げている高山植物・岩庭園も素晴らしい。道楽以外の何ものでももないこの美術館、でも何故か人が来ない。おしゃべりがつきない大島氏の波瀾万丈の物語も凄いが、ここは私の美瑛のイチオシだから是非皆さん行ってあげてください。(4〜11月開館) 

下に睡蓮の池まで造ったというので、丘を下ってみた。

ちなみに大阪にも美術館と喫茶店があり、そちらは奥さんと息子さんがやっているそうだ。みんなの感想:こんなダンナさんやったらホンマに困るわ〜

美瑛をあとに札幌に向けて南下しはじめると、とうとう雨が降り始めた。最後の夜は札幌近郊の定山渓温泉に宿泊。口当たりのあっさりとした男山の日本酒(旭川)は富良野でも飲み、気に入ったのだが、嬉しいことに旅館では私の大好きな浮世絵師国芳のラベルの一升瓶が出てきた。

↑翌朝は札幌市中央卸売・場外市場を覗いた。

富良野の野菜や果物もたくさん並んでいた。でも安くはないです。。

ランチは札幌ビール園でジンギスカンを食べる!っていう予定は崩せなかった。そうじゃなきゃ市場内で海鮮丼を食べたかった〜。初日に空港で食べたものは上品すぎて。。蝋サンプルで我慢。

 

ベタなチョイスだが、全員行ったことなかったのでレンタカーを返却してからタクシーでビール園へ。思った以上に広い敷地には数種類のレストランがあるとは知らなかった。残念ながらメインのジンギスカンホール(右端)↓は外壁工事中で、絵にもならない白装束。

一人で食べに来る外国人観光客(女性はアジア人、男性は白人のパターン)がたくさんいるのは意外だった。

ラムの味比べをした。上等の肩ロースは、北海道で食べる羊は臭くない、という定説通りだった。

温泉やどらえもんミュージアムまである広〜い新千歳空港。最後はラーメンでしめようね、って話していたのに時間切れで止む無く断念。。空港でのオススメは、LeTaoのソフトクリーム(絶品!)、かま栄のてんぷら/かまぼこ、きのとやのチーズタルト(売り切れで食べれず)、じゃがポックル(これも奥まったお土産屋以外では売り切れ)、佐藤水産の鮭や鮭皮を使ったおつまみ色々。

雲海から頭を出す山々。北の国からの飛行機にぴったり、羽にさくらんぼが描かれていた。梅雨もなく湿気もない北海道。寒かったけど、快適な、そしていつものようにお腹一杯の美味しい旅だった。yuriさん、要望の多い私達のお世話ありがとうね〜!