チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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7月7日の地中海料理

2010-07-13 | 料理教室顛末記

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100707_110601_2地中海 ‐ Mediterrranean(メディテラニアン)と聞いても、一体どこ?って思う人が多いのでは?世界地図を広げ地中海に面した国を挙げてみると、右上から左回りに大きな国だけでもトルコ、ギリシャ、イタリア、フランス、スペイン、モロッコ、アルジェリア、エジプト、イスラエル、レバノン、シリア、となります。つまり、中近東、ヨーロッパ、北アフリカが混在している地域。ということで、地中海料理なんてひとくくりにできないのが現実なのですが、まぁギリシャや南欧の料理に中近東のエッセンスが加わったもの、と思って下さい。

先月に続いてまたまた色彩豊かな野菜たちの登場です。

  • 前菜三種 ‐ ツァジキ、フマス、なすびとパプリカのディップ&ピタパン
  • カラマリ ‐ ヒイカの唐揚げ
  • ガスパチョ
  • ポーク・ケバブ
  • ティラミス

ギリシャの前菜 meze に必ず登場するツァジキとフマス。きゅうりとヨーグルトのディップ、ツアジキのレシピの訂正です:少し濃度が固かったので、きゅうりは2本に減らして下さい。

ひよこ豆はイタリアではガルバンゾgarbanzo と呼ばれ、サラダやミネストローネによく使われます。このひよこ豆を煮たものにレモン汁、ニンニク、タヒーニ tahini と呼ばれる練りゴマ、オリーブ油などをよく混ぜたものがフマス hummus です。hummus は、アメリカの大手スーパーの総菜売り場には必ずある、ベジタリアン大御用達のディップ。ローストしてピューレしたなすびのディップ、ババガヌッシュ babaganoush というものが中近東にはあるのですが、これは見た目もフマスも似ているので、今回は少しアレンジして粗めにつぶし、パプリカを混ぜてみました。三品とも、ちぎったピタパンにつけながらギリシャの白ワインレッツイナで流し込むと、最高!また、ツァジキは肉料理の付け合わせや、ピタパンサンドなどのドレッシングとしても重宝します。今回の料理は全品にニンニクを使っているので、ニンニクつぶし器 garilic crusher があると便利ですね。アメリカから共同購入したキッチン・マーレの皆さんは、是非活用してね~。

25の時に初めてヨーロッパに行って以来、なぜだか30までに地中海を2回(貨物船と豪華客船)クルーズし、沿岸国はほぼ制覇しちゃいました。昔は逞しかった!そんな国々で食べた美味しいものを一緒くたににして地中海料理と呼べるのは、私にとってはとっても便利でうれしいことです。イスラエルのバーでは、どこでもつまみとして山盛のオリーブが出てきます。その味を知って以来オリーブファンになってしまった私にとって、日本のデメリットの一つは、おいしいオリーブが手に入らないことです。ならば自分でマリネしようと、オリーブを漬けこんでいます。この日は、冷蔵庫にあった自家製グリーンオリーブのマリネも参加しました。

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100707_142201_2イタリア語の‘イカ’が語源の唐揚料理、カラマリ calamari は、欧米のレストランでは前菜として置いているところが結構あります。日本でイカリングというとスルメイカだけど、欧米では、小さな‘ヒイカ’を使います。レッスン前日の買出しの時に新鮮なヒイカを見つけ、小躍りしちゃいました。面倒だけど、内臓がほとんどないので、足を引き抜き口から上を切り捨て、あとは輪切りにするだけ。カイエンやパプリカを混ぜた小麦粉あるいは上新粉をまぶして揚げるといいですよ。皆さん初めて食べられて、とっても柔らかいのにびっくりしたでしょ。うちの娘達も大好物のカラマリ、典型的な地中海料理の一つです。

100707_120801 ガスパチョ gaspacho はスペインの伝統的なトマトの冷スープ。熟したトマトがあり余った 時にでも作って下さいね。この日はきゅうり、紫玉ねぎ、セロリなどを加えましたが、パプリカやズッキーニなど、生で食べられる夏野菜ならなんでも加えてOKです。ミキサーで好きな粗さにつぶせば出来上がり。火を通さない分、野菜の新鮮さが味の決め手になります。ピッチャーに入れてサーブすると、また雰囲気が出ますよ。

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トルコ料理というとケバブ kebab が有名ですが、元々はペルシャ辺りの料理だったようです。串焼きはシシケバブ、屑肉を塊にして回転させながら焼き、削ぎ切りにしたドネルケバブは最近日本でも流行ってますね。実はギリシャにもスフラキ souvlaki という同じような料理がありますが、こちらはマリネにレモンなど柑橘類を使います。対してケバブは玉ねぎのおろし汁とクミンが主体。ニンニクとオリーブ油が入るところはどちらも同じです。スフラキは先回作ったメキシコ風ステーキのマリネに似ているので、今回はトルコ味にしました。最近ではご当地トルコでも高価なラム肉に取って代わってポーク・ケバブが主流のようです。玉ねぎやチェリートマト、パプリカなどと一緒に鉄串に刺して、今年の夏はケバブ・バーベキュー?

Hana_s_15th_birthday_2010_047_6イタリアンデザート、ティラミスに挑戦しました。火を使わないティラミスは意外と簡単に作れます。マスカルポーネチーズの味はメーカーによってコクが大分違い、この日のチーズはかなりあっさり目でしたね。ただ、冷蔵庫に半日ぐらいは入れておかないと、柔らかくて切り分けられない!お土産用に分割もむずかしく、じゃんけんで負けた人達は余ったフィンガービスケットのサヴォイアルディで我慢してもらいましたが、みんなどうしてあんなに大喜びだったの?そっちの方が良かった、ってことかなぁ?

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あと数日でイギリスに出発します。最初のお楽しみは、経由地の香港。散策をしておいしい飲茶が食べられるように、わざと乗継は10時間後にしましたへへ。最後に香港を訪れてから20年以上経ちます。どんなに変わっているんでしょう。旅の後半はベルギーとオランダに行く予定ですが、イギリスも10年ぶり、その他は20年ぶりという再発見の旅になりそうです。時間を見つけてはブログアップしたいと思っていますので、旅のこぼれ話、待っててね~!では皆さん、暑さにめげずに、Have a great summer!