墨工房日記

墨職人の楽しみながらの、奮闘記

タオル筆で絵手紙を

2007年11月20日 | Weblog
大阪府泉佐野市は四国・今治市とならびタオルの産地として有名です。
このタオルの町で、タオル筆なるものが発案されました。

タオルを切って、筆の形に丸めて、割り箸に挟んで作るもので、誰でも簡単に作れます。
毛筆とは一味違った線が描けるのが・・すごい。

この筆を使って絵手紙を描く、コンクールが行なわれています。
今年で、すでに4回目!  

 今年の最優秀賞の作品です。

来年の出品をかねて講習会がありましたので、参加しました。
線と言葉をタオル筆で描き、色は毛筆で塗ります。

もちろん、タオル筆で描いてもOK!!

私は色の付いたとうもろこしを描きました。
ナカナカ楽しくて、あっという間に時間がたち、先生の助けを借りて作品を完成しました。

 どうだ!!??
タオル筆の作り方と絵手紙コンテストについては↓
泉佐野市公園緑化協会

紀州松煙ロゴ



消し札

2007年11月17日 | Weblog
9月24日に愛媛県松山市を訪ねました。
広島県で行なわれた“熊野・筆まつり”の帰りに、呉市からフェリーで松山に渡り、
友人が開いた、遍路宿(お遍路さんを対象とした宿)のお祝いをかねて立ち寄りました。

夕方、松山・三越百貨店に入ると、ちょうど催事場で、“大江戸展”が開催されており
興味があったので覗いていました。

文字を書いて・・なにやら・・小さな板に希望の文字を書き、携帯用のストラップに細工している・・・

ブースがありました。ほとんど立ち寄る人のいない・・
相撲の番付のような文字を書いているので、覗くと、江戸時代から続く、火難、災厄を逃れるめでたい意匠とのことです。
江戸の火消しが使ったようで・・消し札

早速、描いてもらい、持って帰ろうとしたら、
作るのに、2ヶ月かかる、できたら送りますとのことで、

えっ!!そんなに
と思いましたが、お願いして帰りました。

あれから2ヶ月、すっかり忘れていました。
松山・三越百貨店から宅急便が届き、思い出しました♪ 思い出しました♪

  
開くと、【除災・消厄 消し札】が入っており、
表には「紀州松煙」裏には「吉」と入っています。

“ 私共の作る「消し札」は、柘植の銘木に本漆で伝統の江戸文字や寄席文字を、吉祥の願いを込めて書き上げ、別染の正絹の根付けに手組みした小さいながらもこだわりの注文生産品です ”

と記されており、手作りの良さを、肌で感じる一品です。
作者は 橘右之吉先生、ちなみに、値段は10,500円でした。

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和歌山県知事から認定証

2007年11月16日 | Weblog
和歌山県知事から認定証が届きました。



縦20cm、横15cmの和歌山県産の檜を使った立派な盾に、

「和歌山県試し買い購入促進認定制度・新事業分野開拓者認定証」

と書いてあります。

従来の、黒い墨から色の墨・彩煙墨の新規分野に出たことが評価されました。

この制度は、
県が製品を買い上げて、県の機関で使用して普及の手伝いをする、
ことにあります。 ありがとうございます。

 第一弾として、

和歌山県の県立高校の授業で採用されました。
和歌山高校では、授業で使い好評でした。
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その後、
書道部の作品つくりに使用しています。
この作品は12月14~17日に行われる、県の全高校の合同文化祭で披露されます。
私も、若い感性で、どんな作品になるか興味津々です。

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松煙採り作業・その2

2007年11月15日 | Weblog
真っ黒になって集めた松煙(煤)は次の工程に移ります。
まず、煤の中に、ゴミ、砂などがないか調べます。
昔は、“とうし”という網に通してゴミなどをさがしましたが、
今は、これを機械化して行ないます。

 ゴミを採る機械
理屈は同じですが、多量に、精密に行なうことができます。
その後、
まだふわふわで嵩が高い煤の嵩を低くします。


ようは、足で踏んで小さくすることで、以前はこのやり方でやっておりましたが、
今は、機械化し一度にたくさん短時間で出来るようになりました。

 嵩を低くする機械
嵩は8分の1くらいにします。


それから、10キロごとに袋に入れて積み上げておきます。
積み上げることにより、煤のなかの空気が抜けて
墨を膠と練るときに、練りやすくなります。
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想い出の椅子

2007年11月14日 | Weblog
今回, 清水の実家に行き、ふっと見つけました。
いまだに、私が中学校のときに作った椅子が使われていたのには愕きました。


嬉しいです!!

中学の技術家庭の授業で作ったもので、
板を切り、組み立て、紙やすりで擦り、との子を付けてラカーで仕上げました。

椅子ではなく踏み台でしたが現役で頑張っている姿に
物は大切にすれば、末永く持つものだ・・・思い出と一緒に

我が家にも、今では成人した子供達が、幼いときに作ったものがいくつかありますが、
大切にしようと思います。

それと、昔よく食べた柿!!
甘かったな~~


今では、食べてもかたくて、甘みも少なくあまり食べないようですが、
40年以上前は、旨かった!!

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