墨工房日記

墨職人の楽しみながらの、奮闘記

今年一年、ありがとう

2006年12月31日 | Weblog
2006年は私にとって、充実しておりアット言う間に立ちました。
楽しいこと、辛いことイロイロありましたが良い一年でした。
来年も”笑福来門”楽しく過ごします。
12月29日に南国紀州では珍しく、雪が積もりました。
写真は庭においてある野鳥用の餌箱、この季節はヤマガラ、めじろなどがよく来ます。
よいお年をお迎え下さい、そして、来年もよろしくお願い申し上げます。

松煙を作る原料の松

2006年12月28日 | Weblog
松煙を作る原料の松がナカナカ手に入らなくなりました。
原料の松は脂ののった松です。

松が枯れて10年もすると一部に脂がのります。
この松が松煙の原料です。

松煙(業界用語で煤のことを煙といいます・松の煤だから松煙です)
は油分が不完全燃焼してできるので、油分が必要です。

このため松枯れ病でかれた松には油分がないので使えません。
紀州では足りなくなり、四国にまで手を広げています。

先日は、岡山県と広島県の県境の町に行ってきました。
ここに、備前焼の窯元に松を供給している林業家を訪ねたのでが、
肥松を見せたら、

『このような松は少ない、あったら銘木としての価値があり燃すなんてもったいない』

と言われました。
10キロの松煙を採る為には500キロの松がいるので大変です。

紀州松煙ロゴ

昔の松煙作り写真が見つかりました

2006年12月23日 | Weblog
昭和20年代に撮影された、松煙作りの写真が見つかりました。
当時は紀州の山奥にカメラが入ることはめったに無く貴重な写真です。
当時は、多くの山人が従事していましたが、実態の模様はせいぜい絵で残されている程度でした。
この写真を見たとき、私はとても何とも言えない気持ちになりました。
厳しく、辛い仕事だったと思います。
でも、今の私の松煙作りと同じです。

初の個展をしました

2006年12月19日 | Weblog
初の個展をしました。
場所はギャラリー“モーク”(和歌山県上富田町)
タイトルは“堀池雅夫 墨・墨画展”
面白かった!
墨彩画の光さん、絵手紙のみやちゃん、書家の三栖さんが友情出展してくれました。
自分の作った墨でみんな作品を描いてくれた
個展は勉強になる、人に見てもらうのが一番の上達かも!