染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

明日からは新宿京王の若手職人展。

2012年07月12日 | 店主の一日
今日は久しぶりに催事の設営をいたしました。
久エ門君が阿倍野近鉄から新宿京王に来るのですが、
設営が間に合わないので、金井さんにでて来てもらいました。
僕も出張に出てきたので、大先輩に「じゃあ、金井さん、頼みますね。」なんて云えるはずもなく。
荷物が上がってこなくて、開始時間が大分遅れたのですが、なかなかきれいた売場になりました。
久しぶりに設営するとなかなか勘が戻らないですね。
11時半になったので追い出されてしまいました。

明日からはは新宿京王の若手職人展には久エ門君がおります。
どうぞお立ち寄りください。

越後上布 文化財の帯なんかも、なかなかお買い得かも。
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初蝉

2012年07月11日 | 店主の一日
今日、明日と久しぶりに東京へ出張。
先月は一度も出張が無かったので、これは驚くべき事。
今朝は湯沢迄車で来たのですが、峠で蝉が鳴くのが聞こえました。
初蝉。
夏もすぐそこですね。
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麻を見分ける~越後上布はどれだ?

2012年07月10日 | 店主の一日
ちょっと変わった仕事に立ち会う事ができました。
麻で織った古着の産地分類です。
麻織物は当地の越後上布や小千谷縮を始め、能登上布、近江、八重山、宮古等々全国にあります。
名の知れない産地を加えるともっと多いのでしょう。
糸にも手績みのものから麻紡績のものまで様々、織機も地機から高機、力織機とあります。
因みに越後上布の文化財には経緯とも苧麻から手績糸を使い地機で織る事が定められています。
他方、紡績糸を使ったものは価格もお手頃になってきます。

反物の間は証紙があるので、その出自が明らかですが、仕立てられてしまうと産地を証すものは無くなってしまいます。
今回は100枚以上ある朝の古着を糸使いや柄を判断材料にして分類すると言うもの。私ではとても無理なので越後上布の製作者の方を頼んだりしてするわけです。勿論、作製が絶対の規則に則って行っている訳ではないですから、完全に産地を特定することは難しいですが、半日がかりで概ね分類されました。

手績みのものと紡績の糸は機眼鏡で見るとわかります。手績みは太細の偏差がありますが、紡績糸はきれいなストレートの糸です。
経緯ともに手績みのものと、縦糸に紡績糸、緯糸に手績みを使ったものもあります。
越後上布は単糸ですが、宮古上布などは主に双糸をつかっているので、糸使いをよく観察すると産地も予測がつきます。
宮古上布や能登上布などはロウ引きがしてありますので、これもなんとなく分類の助けになります。
他は柄で産地を推測するのですが、長い歴史の中で様々な織物があるわけですから、どれだけの柄を見てきたかのキャリアがモノを言います。僕なんかではとても歯が立たない領域です。
紡績糸になるとその区別も面倒です。
写真は「亜麻」を原料としたした紡績糸で織ったもの。通常は苧麻を原料にした紡績糸を使いますが、亜麻の方がツルリとした感触です。

主に東北より北で採れる麻なので、国産のものではないかもしれません。
ヨーロッパでは「リネン」として使われるもの。
染めも絣によるものではなく、「マンガン」と呼ばれる加工のもの。絣のズレが少なく、きれいに柄になっています。

シボのある縮みもありましたがが、こちらは主に紡績糸と思われ。糸の撚りのためか、生地の痛みもそれなりの感じです。

手績みの麻糸を縦緯につかったものはこの辺り。純然たる手仕事のよってつくられたものと思われます。ロウ引きをしてある様にみえるので、越後上布ではないという判断。

使われている糸の太さにも幾分の違いがあります。糸が細くてしなやかなものは、矢張り品がいい様に感じます。
細い糸だと細かな絣を作る事ができます。


こちらのものは大きな絣ですが、数色に染め分けているのでそれなりに加工度合いの高さを感じます。


触った感触で僕的にかなりの涼感を感じたのはこれ。糸も細く均質です。しなやかな触りです。

糸も細く上質。でも如何せん、着丈が短い気がします。多分、生地の巾も9寸5分もあればいい方。もっと、狭いかも知れません。

この辺りは柄の雰囲気から八重山上布かとの結論。糸使いも双糸と思われ。


紡績糸を使い、力織機で織ったものはフラットできれいです。
それでも、この「きれいさ」は広幅で織った生地や工業製品とは全く異なる(動力を使いながらも)手作り感の溢れる生地です。
こんにちの生活にはこのくらいでも十分にその質感は引き立つと思います。

手績み、地機のものは工業製品から比べると、まるで粗野にさえ見えます。しかしその所感は繊維そのものが持つしなやかさを確実に持った人の手に伝えます。
糸を績むのは実に根気の要る作業だそうです。このモノ作りがいつまで残っていくのかはわかりませんが、このような仕事に立ち会えたのはなかなか面白い経験でした。
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「梅さん先生」だったら。。イヤだなと。

2012年07月09日 | 店主の一日
いや、別に、何でもないんですけど。
朝、「梅ちゃん先生」が始まるのを見ていて、

「梅さん先生」だったらイヤだな。と。


「ねぇねぇ、梅さん」

「おぅ、なんだい!ひろし。しょんぼりして。男がすたるってぇもんだぜ」

1960年代生まれの人にはちょっとだけ解っていただけたかとも。
コメント (2)
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白黒の魅力

2012年07月07日 | 店主の一日
ヒッグス粒子に続く昨今の話題と言えば、上野動物園のパンダの赤ちゃんです。
産まれるちょっと前までと~よ~くんが新潟物産展に行っていました。
今はとにかく上野松坂屋さんは大変な賑わいだそうです。催事が終わった後でちょっと残念。

では僕がパンダに興味があるかと言うと、石原都知事同様に殆ど感心がありません。
  まぁ、怒りはしないけど。

どれほどの理由がある訳でないのですが、実はそこにはトキとの関係があります。
僕が東京へ出たばかりの頃で、この時も世の中は上野動物園で産まれたパンダ人気に沸いていました。
当時の僕にパンダの誕生よりもインパクトが強かった話題は、同じ頃、佐渡にいた三羽のトキのうち一羽が死んだ事でした。
現在、日本にいるトキは中国から借りてきたものが増え、自然界に放鳥するまでになりましたが、当時は国内に残された
純日本産のトキは雄が一羽、雌が二羽の三羽を数えるだけでした。
そのうちの雌が一羽が死に、雄雌一羽がづつが残されます。種が残る最小単位です。
佐渡の保護センターのゲージの中に一羽づつが残るのはひどく気の毒な事に思えました。
その割にはニュースの扱いが随分と軽く、ちゃちゃっと済まされた後、
「さぁ、次はお待たせしました。パンダのあかちゃんでぇ~す。」
  みたいな、よくありがちな番組展開だったと思います。
それ以来、パンダにあまり関心がなくなってしまいました。

その数年後には雌が一羽残る事になります。
パンダの話題を聞く度に、「あの時のトキは日本に最後に残された一羽だった事に気付いていたのだろうか?」と思うのです。
新潟生まれな事もあってか、トキには関心が深かったように思います。
上野の科学博物館かどこかで見た剥製はとても美しいものでした。

さて、同じ白黒でもシマウマはそれほど人気がでません。
やっぱり、目の周りが黒いのがポイントなのでしょうか?
   あはは
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久エ門君は大阪 阿倍野近鉄へ

2012年07月07日 | 店主の一日
十日町はどしゃどしゃの雨降りです。

他方、中澤君は大阪 阿倍野近鉄の職人展に出展しています。
今回は紅花で染めたショールなんかが人気の模様。チラシの写真には柿渋染めのものも載ってますね。

勿論、十日町の紬や小千谷縮みもあります。ニコニコの久エ門君が会場でお待ちしています。
大阪阿倍野近鉄の職人展にどうぞおでかけください。




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「100億分の2秒後ではダメなんですか?」

2012年07月05日 | 店主の一日
今日はどの新聞も「ヒッグス粒子」の発見が一面に出ています。

日経新聞もそうでしたから、よほどの大ニュースなのでしょう。
ただ、どの新聞を読んでもさっぱり解らないので困ります。周りの人にも聞いたのですが、やっぱり解らないらしく。あはは。

新聞に「100億年前にビッグバンで素粒子が生まれたが、その100億分の1秒後にヒッグス粒子が生まれ、宇宙を満たして云々」とありますが、「大ざっぱな100億年前」と「違いの解りにくい100億分の1秒後」の対比だけで訳がわからなくなってしまいます。

「100億分の2秒後ではダメなんですか?」と呟いてみたくなりますなう。

それでもよく読むと、誤解を交えながらも理解できた気になるので不思議です。

19世紀には原子が最も小さな物質の単位として考えられていて、その後更に小さな「素粒子」が発見されて今日に至るわけなのですが、後10年くらいすると素粒子を構成するさらに小さな物質の存在が理論上で証明されたりするのかもしれません。
(名称が英語であるかどうかはともかく)最も小さな物質単位を、それなりの覚悟を持って「原子」と名付けたはずなのに、更に小さいのが出てきて「素粒子」と命名したのでしょう。  これでもっと小さいのが出てきたりしたら名前を付けるのが大変そうです。「素粒子」よりも更に小さなものをイメージさせる言葉で、なおかつ普段使われていない言葉を作るのも容易でない様に思います。

そう云えば、政治もまた新党ができるらしく、手あかのついていない親しみやすい前向きな言葉で政治に相応しい言葉もなかなか難しいですね。
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七夕のささやかなお願い

2012年07月04日 | 店主の一日
今年も七夕の季節になりましたね。
この梅雨の最中の蒸し暑さの中で、笹の香りは実にすゞやかです。
きはだやでも毎年恒例の願掛けをいたします。
大人しかいないのにこんな事をするのもどうかと思いますが、奈々子姐さんは多少、諦め気味に短冊や天の川を作ってくれます。
有難い。有難い。
僕は相変わらずの「売上が増えて利益がたくさん出ます様に」
 まあ、うちも一応、会社組織なので、こんな生臭いお願いですいません。


いろんなステキなもの作りが出来て、たくさんのお客様に喜んでもらえたらいいなあと。
ハイ、本音はそっちですが、ちょっと解りやすく書くとこんな風になります。
他にも世界征服とか不老長寿とかいろいろございます。
人の欲とは尽きないものです。

因みに、「給料があがりますように」とか「ボーナスたくさんください」の様に、内側に向いたお願いと僕に圧力がかかるようなお願い事が書かないのがお約束になっています。
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紫陽花柄の銘仙

2012年07月03日 | 店主の一日
昨日は紫陽花の花ネタでした。
きはだやコレクションの中にも紫陽花の着物があります。
作りは随分と大雑把な感じですが、しっかり紫陽花に見える辺りがいいですね。
雨の中に咲く紫陽花が上手く表現されています。

常着なので、それほど厳密ではないと思いますが、袷の長着なので、6月前に主に着たのでしょうか?
少し季節感を先取りした感じがいいですね。
こうして着物の柄を見ていると実に色彩と季節感が豊かであると感じます。
大切にしていきたいものです。

すいません。写真忘れてました。
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紫陽花の季節

2012年07月02日 | 店主の一日
いや~~、すっかり梅雨ですね。
今日もなんだかじめじめした一日でした。こんな季節には紫陽花がよく似合います。
きはだやの中庭にも紫陽花の木がありますが、随分大きくなったので気分よく枝を伐ってたらどうも花がさきません。orz
代わりに向かいの家にきれいに咲いています。
土の成分や花が開いてからの日数で色が変わると云われています。

いろんな色が混じって咲いているのがきれいです。
十日町辺りでも最近は外来のあまり見た事のない花が庭先に植えてあるのを見る事があります。
でも、見慣れた花はやっぱりいいですね。
和みます。
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