染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

ゲンセンカン主人 湯宿温泉

2019年09月08日 | 店主の一日
「つげ義春」 最近あまり聞かなくなりましたが、独特の絵とストーリーでアナクロな世界をひた走りました。
京都にかつて「ほんやら洞」(2015年焼失)というよく知られた喫茶店がありましたが、その「ほんやら洞」はつげ義春の「ほんやら洞のべんさん」に由来します。

今日はつげ義春の「ゲンセンカン主人」の舞台、群馬 湯宿温泉にいきました。
十日町からは三国峠を越えて一時間半。
国道17号線を走るだけなら、ここに温泉街があるなんて気付かないような温泉街です。
国道にへばりつくように湯宿温泉はあります。旅館の数は5、6軒ほど。かつてはそれ以外の商店もあったようですが、多くは廃業をしているみたいで、静かな温泉街です。
元々は温泉街の中を街道が通っていたのでしょうが、国道が開通した時に今の位置関係になり、関越自動車道の開通によって国道は多くの交通量を奪われたというところでしょうか。

湯宿温泉には旅館の他に、四つの共同浴場があります。この街の感じからすると、四つというのは随分、多い感じです。
ここの温泉の魅力は源泉掛け流しの激熱のお湯もそうですが、地域の方が四つの外湯を守っている事にあります。
地域の人が順番に管理をしているようです。

一見、野沢温泉と似ているのですが、ここのお風呂は午後四時からしか入れません。
それまでは施錠してあって湯宿の人が以外は入る事ができません。
午後四時になると管理番の方が来て入ることができます。
過去に来た時にはなかなか鍵が開かなくて困惑しているところに、水上からお風呂を借りに来た人が、近くの家に頼んで開けてもらっていました。
どうも、鍵は持ち回りでなく、かさなりの家の方がお持ちで、鍵番の方が四時に開けに来るようです。
また鍵を持っている湯宿地域に住んでいる方は、自由に入れるようです。

どうも温泉地ではあるのですが、ほかの地域の人がこの公衆浴場に入りに来ることをあまり想定していないのかもしれません。
観光客の姿はそう、多くなくほとんどは地元の方です。
今日は温泉街を歩いていたら、地元の方が座って話をしていたので、「こんにちは」と言ったら、「お風呂かい?」と聞かれました。
「ハイ」と応えたら「人相が悪いヤツでないかどうかよく見ておくからな」と言われました。
なんとも、はい。。。

温泉街はこんな感じの石畳の小路でなかなか風情があります。




ゲンセンカン主人のモデルとなった「大滝屋旅館」の看板はこんな感じ。




味わい深い感じですが、現在の旅館はマンガの様な怪しげな感じはなくキレイな大旅館です。

公衆浴場の一つ「窪湯」に行きました。




今日は3時45分くらいに開いていたのですが、少し散歩をしてからきました。
どうも、今日初のお客の様です。
風呂場はこんな感じ。




何よりもお湯が激的に熱い。
熱い湯は上にあるので、ガマンして入って動かないでいたら、なんとなるかもしれませんが、お湯が動くとたまらなく熱いです。長く入っていると、脚が真っ赤になってきます。
危険な熱さです。
あまり薄めて怒られてもこまるので、なんとかガマンして入りました。

別の湯に入ったら先ほどではないけどもここも激熱。
そうこうしていると、地元の方々来て、「よく、こんな熱いのに入ってんなぁ。カラダに毒だよ」とか言って、ホースを蛇口につないで水をじゃんじゃん入れて入っていました。

コメント
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