恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

15.ダンシングサマー

2009年07月30日 | 夏の物語
 海よ。空よ。太陽よ。
 周りには、水着を着たギャルがウヨウヨいる。
 右には、青色の水着。左には、白色の水着。
 ビキニも食い込み、腰をクネクネねじらせて、男心を惑わせる。
 夏は男も女も開放的だ。
 照りつける太陽の下で、ダンスをしている君の姿に見とれていた。
 小さなラジオデッキを砂浜に置き、水着を着ているようだが、デニムのホットパンツを履いて、リズムの良い音楽に合わせてセクシーな踊りを披露していた。
 少し揺れる胸元が熱かった。
 砂浜で踊る君の姿は、太陽の光でこのまま消えて行くんじゃないかと思った。
 そのダンスが一通り終わると、夕暮れになり、君はクラシックギターを手に持ち、歌い始めた。
 遠い外国の歌なのか。日本の昔の歌なのか。
 子供の頃に聞いたような懐かしくもあり、寂しい歌を歌った。
 歌の間で、涙ぐむ君の姿を見ると、男達は黙って立ち止まり聞き入っていた。
 何かの合図なのか。
 君が手招きをすると、男達が寄って来て、海の影へと行き、陰気な男達から抱かれる声が聞こえる。
 その後、お金を受け取ると、君は元の場所に戻って、さっきの続きを歌いはじめた。
 俺は、君の姿を見ていると哀しかった。
 君は、「国に帰りたいけど、お金が足りない。」と言う。
 変わりに働いて、帰らせてあげたいと思うけど、君は笑顔で断るのだ。
 「気持ちだけでうれしい。」その後に、映画みたいな優しいキスをしてくれる。
 別にキスが欲しくて言っているわけではない。
 他の男達と俺は違う。
 そう言っても、彼女は何も言わず抱きしめて、キスをしてくれるだけだった。
 俺に力があったなら、この海を真っ二つに切って、歩いて君を家族に逢わせてあげたい。
 そう言うと、呟くように答えた。
 「サンキュー。アイシテイル。」
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2 コメント

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哀しいね・・・ (ぽゆ子)
2009-08-03 12:49:51
奇しくも?昨夜テレビで
「ジャパゆきさん」の特集を観ました。

無責任な日本人の男が
フィリピンの女性と
「表面的」な愛?を・・・

結果女性に子供が生まれ
でも男性には日本に家庭があり
次第に連絡も取れなくなるという。

日本人の女性には「強く賢くなって!」と言えるけど
外国には教育も環境も行き届かないという
哀しい宿命みたいのがあって
そこにつけこんだ馬鹿な男がごまんといるという実態。
許せません。

あなたのような人が増えてくれたら。

世界の人は幸せになる。

夢だけでは終わらせたくないよね。

でもまたこのお話も
すごく情景が鮮明に浮かび

夏の日の
わたしの癒しのひと時になります。

いつも素敵な作品をありがとう。

楽しみにしてます。
いつも・・・。

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さよなら夏の日 (kibooo)
2009-08-03 20:32:47
 山下達郎の歌が聞こえて来そうな夏の日。
 暑くて死にそうです。
 
 水着を着たギャルを早く見に行かないと、夏が終わってしまう。

 俺もこの夏ダンシングするぞー。
 と言いつつ、空想の世界にドップリ浸ってしまいます。
 
 また、書いて行きますので応援ヨロピク、ピク、ピクニック(笑)
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