恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

5.鐘の音

2006年12月25日 | 冬の物語
 不器用な陽一は、仕事もろくに出来なくて、女からいつも振られていた。  寒い雪が降りそうなクリスマスイブ。  近くの店からはクリスマスソングが流れていた。君とは友達として付き合っていたが、今夜なら好きだと言う事を伝えられそうな気がしていた。  君は眠たそうな顔をして、ダボダボの灰色のセーターを着て、白いマフラーをしていた。  「ごめん。急に呼び出して。」  「別にいいけど。どうしたの?」長い袖の中 . . . 本文を読む

4.クリスマス

2006年12月04日 | 冬の物語
 12月24日。クリスマスイブだというのに彼女に仕事が入った。  町の商店街を抜け、人通りが少なくなる通りにある小さなBARで彼女と待ち合わせをしていた。  このBARは、お洒落で老若男女に人気があった。マスターは30歳くらいの男性で、温かく味がある人だ。  「いらっしゃいませ。」私がドアを開けると、声優のような甘い声で迎えてくれる。  「彼女と待ち合わせをしてて、ひとまず一人でお願いします。」私 . . . 本文を読む