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虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

低学年の指導は女性の仕事?!

2011-12-08 19:19:30 | 南ア-学校-

今日は、低学年の話。

日本では、小学校の低学年と言えば1年生と2年生を指しますが、
南アで低学年というと、Gr.1~Gr.3までを指します。

日本では、低学年を指導する男性教師がたまに聞きますが、
南アでは、低学年を指導する男性教師をみたことがありません。

過去に20校以上訪問しましたが、全てのクラスの担任が女性教師でした。

これは、アパルトヘイト時代に由来しています。

アパルトヘイト時代、
南アの小学校は、8歳(今で言うGr.3)から義務教育が始まりました。
※当時はGradeではなくStandaniを使用していました。
(当時のStandani1=現在のGrade3)

そこで就学前(8歳未満)の多くの子どもは、各家庭で育てられました。

また当時の小学校は、女性教師のみだったようです。
※管理職は男性がほとんど。高校には、男性教師もいました。

一説によると、子育てとしつけは女性がするもの
という概念が強かったためだそうです。

アパルトヘイトののち、小学校に男性教師が増えてきたのですが、
それでも当時の慣習の名残が強く、
低学年を担当する男性教師は現在でもみません。

その結果、私が低学年の算数科のサポートに入ると、
ほぼすべての子どもたちにとって、初めての男性教師になります。

そのため、私の名前を呼ぶ際、
私に対して「Mistress(ミストレス)」と、
女性教師の呼称を使うケースがかなりあります。

※Mistressの男性版は、「Master(マスター)」だそうですが、
男性教師を呼ぶときは、通常「Sir(サー)」を使います。

日本のように毎年学年を変えて、クラス替えをするのと違い、
指導学年と教科を固定する南アの現状からして、
低学年を持つ男性教師は、当分出てこないでしょう。

それはそれでさびしいことなのかもしれません。


労働者としての教師

2011-12-03 17:03:56 | 南ア-学校-

今日のテーマは、
「労働者としての教師」です。

この場合の労働者としての教師というのは、
『勤務時間内にすべてを行う』という意味で例えたものです。

南アの学校の教師は、勤務時間内にすべてを行います。

たいていの校内職員会議は、
通常の授業時間をつぶして、子どもを帰宅時間より早く帰してから行います。

子どもだけでなく、教師も授業中に平気な顔してトイレに行きます。
(教師には空き時間がたくさんあるにもかかわらず)

授業の準備を事前に家庭でする教師は、ほとんどいなく、
たいていの人は、授業の空き時間を利用して行います。
(まあ準備しない人がほとんどですが‥)

また、休み時間は絶対に削りません。

授業開始のベルが鳴ってから、弁当箱の片づけをはじめますが、
授業終了のベルが鳴ると同時に、教室を離れます。

そして、テストの採点が忙しい時期になってくると、
子どもたちを帰して、その時間を確保します。

実際、今ターム、子どもたちは来週末(12月9日)、
教師は、再来週火曜日(12月13日)まで続くはずなのですが、

来週は、子どもたちの多くが、学校に来ません。

それは、教師がテストの採点作業が忙しいためだとしているからです。

テストの採点に1週間以上かかるとは思えませんが、
それを口実に子どもたちが来ないようにやんわりと伝えます。

実際、教師側の言い分では、
「子どもたちが勝手に来ないのであって、我々が来るなとは言っていない。」
とのことです。

これは昨年も起こっているので、今年も起こるでしょう。
そして今後もおそらくずっと変わらないでしょう。

また前にも書きました(リンク)が、
子どもがケガをしても
勤務時間が終わると気にせず帰ってしまう教師が多いのが現状です。

いずれも勤務時間内に全てを行おうとする、
「労働者としての教師」を象徴するような出来事です。

日本の学校現場では、
子どもがいる間は、休み時間でも子どもの安全管理を一任され、
子どもが下校するとたいていすぐに職員会議か教職員研修、
勤務時間が終わってから翌日の授業準備とテストの採点、
不登校の児童生徒への家庭訪問や地域の会合への参加など、
時間外労働が当たり前のようになっている現状から考えると、

お国柄の違いがはっきりと出ているように思います。

私としては、子どもの学力を考えると、
もう少し指導時間を確保してほしいと願っているのですが、
現状に満足している(というかこの現状にも不満の)南アの教師には、
指導時間を確保する気概が感じられません。

それでも他のアフリカ諸国では、
教師が学校に来ないなどのもっと低次元な問題が発生しているようですので、
学校に来ているだけマシだと私は思うようにしています。

南アに来てほぼ丸2年。

私一人では、どうにもこうにも変えられません。


最近の休み時間は充実

2011-12-02 23:53:50 | 南ア-学校-

学年末試験(リンク)は、今日で最終日。

2週間と長かったこともあり、従来の算数科の活動ができませんでしたが、
その分、休み時間を使って、子どもたちと遊びました。

まず、フラフープ。

 

女の子を中心に、たくさんの子どもたちで遊びました。
昨年は、ほとんど見かけませんでしたが、
最近、目にすることが多くなってきました。

次に、糸電話。

 

先日も糸電話で遊んだ記事を載せましたが(リンクリンク2)、
今回は、とっても長~い糸を使って、電話にしました。

おそらく20m程度あるかと思います。

これだけ長いと、片づけるときに絡まって大変ですが、
音が振動で伝わるようすがよくわかるので、よかったです。

また折り紙も地道に活動を続けています。

12月に入ったこともあり、
とある本から拝借した『サンタクロース』を折りました。

 

髭の部分にクリスマスのメッセージを書いて遊びました。

最後に、帰り道。

水道管のために掘ったと思われる溝を一緒に歩いて帰りました。

 

何か子ども時代を思い出すひとときでした。


空手のやりすぎにご注意!

2011-11-27 17:27:41 | 南ア-学校-

どこの国でも、
男の子の格闘好きは変わらないようです。

テレビをつければ、WWEプロレスが頻繁に流れ、
学校の休み時間にアクション映画さながらの動きをする、
低学年の子どもたちは、たくさんいます。

そのためケガをする子は後を絶ちません。

先日、学校の勤務時間が終わり、放課後のひとときを過ごそうとした際、
他の児童より「誰かが倒れている」との一報を受けました。

駆けつけてみると、Gr.1の一人の男の子が、
「痛い!痛い!」と倒れていて、泣き叫んでいました。

日本の学校のように、保健室も保健室の先生もいない南アでは、
このような場合、その子のクラス担任の教師が対処するのですが、
あいにくこの日は教師は所用があり、いなくなってしまいました。

他にもまだ教師が学校に残っていたのですが、
勤務時間が終わって早く帰りたいのか、
面倒なことにまきこまれたくないからか、
とにかく「どうせたいしたことないだろう」と言い残し、帰ってしまいました。

子どもとともに放置された私は、校長に事情を説明して、
保護者との連絡をつけようとしたが、携帯の電波がない状態で伝えられず‥

10分後、たまたま現れた校長の息子がいたので、
学校の守衛とともに、倒れていた子どもを病院に連れて行ってもらいました。

結果、彼の骨盤が折れていたとのことでした。
最低1ヶ月の入院を余儀なくされたようです。

子どもには、ケガがつきものですが、
ケガしている子どもを放置して帰った教師には
いまさらながら腹が立ちます。

子どもを大切にする文化がない南アを象徴するような出来事だと思いました。


学年末試験はじまる

2011-11-21 12:06:50 | 南ア-学校-

今日から、いよいよ学年末試験がはじまります。

この試験が終わると、
子どもたちはいよいよ夏休みを迎えます。

いつものことではありますが、
1日1教科2時間のテストを10日間に分けて行います。

それ以外の時間は、授業するわけでもなく、
明日のテストの対策をするでもなく、
ただのんびり過ごすといういつものパターンで時間が流れます。

そのため、私も従来の活動が全くできなくなります。

そこでこの期間は私にとって、
従来の活動以外のこと(折り紙教室など)を行うことにしていますが、
今回はどうしましょうか。

以下、今回のテストの日程です。(Gr.4~6までです。)

11月21日(月)Home Language(SiSwati)
11月22日(火)1st Additional Language(English)
11月23日(水)2nd Additional Language(Afrikaans)
11月24日(木)Mathematics
11月25日(金)Life Orientation
11月28日(月)Art&Culture
11月29日(火)Natural Science
11月30日(水)Technology
12月1日(木)Social Science
12月2日(金)Economic and Management Science

いずれのテストも2時間のテストです。