お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

ヒュースブルク修道院

2023年03月29日 | 旅行

ザクセンアンハルト州のハルバーシュタットという都市近郊の深い森に、木々で覆われた315メートルの小山がそびえ、その頂上に敷地全部が石塀でぐるりと囲まれた建物群がポツンとあります。それがヒュースブルク修道院で、カトリック教会最古の、現代も活動するベネディクト修道会の修道院です。

 

修道院の航空写真 (出典: Wikipedia)

修道院の起源は8世紀の末頃にまでさかのぼります。この頃、スラブ人の攻撃から地域を守るために丘の上に軍事基地が建設されました。かつての環状石塀の残骸を今でも森の中に見ることができます。

 

入り口へと続く石塀 ・ 入り口の門

 

門を入った所 ・ 門を中から見る

 

庭園 ・ 庭園から見る建物群

その敷地内に11世紀の後半、男性の修道院が建てられたのです。そしていくつかの新しい修道院の建物と教会が増築されましたが、その後の数世紀にわたって何度か略奪され破壊されたのです。例えば16世紀前半の農民戦争のとき、怒り狂った農民が修道院を全焼させました。また、17世紀前半の三十年戦争では数度にわたり残忍な攻撃と大規模な略奪がありました。

 

教会の外観 &

その後の時の流れの中で修道院は教区教会になり、19世紀前半に所有権の変更があってから第2次世界大戦勃発の2年前まで、修道院にはカトリック学校がありました。戦後2、3年して修道院の一部が東ドイツで国有化され、この地方の養護ホームとして使用されました。そして1972年に、ポーランドのベネディクト会修道院の支援を受けて旧東ドイツで唯一のベネディクト修道会が設立され、今日ヒュースブルクは国際的なベネディクト会衆の一部です。2004年以来、ヒュースブルク修道院は聖マティアスを祭るベネディクト修道会の修道院であり、ここハルツ地方で非常に人気のある見所になっています。

 

教会の内部 &

 

教会の内部 3 ・ 教会のパイプオルガン

私は2月の末に行ったのですが、気温は1度C。雪がちらつく、春まだ遠い日でした。

 

雪の中を歩く修道士 ・ 中庭

修道院は現代的な建造物が四角形を形づくる施設で、門を入ると中庭を挟んだ正面に立派な教会が見えます。入ってみるとちょうどミサの最中で、数人の修道士が歌うようにお祈りを捧げていて、セミナーか何かでここに滞在している人々が頭を垂れていたり、時折いっしょに歌ったりしています。私は一番後ろの席に腰を下ろし、そっと参加させてもらいました。

この修道院はかなり活発な活動をしているようで、ミサの他、色々なセミナーや会議、ゲストルームでの宿泊、院内の説明付き見学、そして修道士になりたい人の勧誘などがホームページに載っています。

ところで、ここには修道院カフェがあるので、喫茶をすることにしました。男性の修道院でもカフェのスタッフは愛想の良い中年女性二人です。久しぶりに紅茶ではなくミルクコーヒーにしました。寒い日なので熱々なのが美味しい。

 

カフェがある建物 ・ カフェの内部

お菓子は〈ドナウヴェレ (ドナウ川の波)〉にしました。カステラ風の生地にラズベリーのコンポットを焼き込んでおり、上部のチョコレートに波形が描かれています。少しばかり甘過ぎますが、手作り感のある美味しいお菓子でした。

 

ミルクコーヒーとお菓子 ・ お土産コーナー

カフェにはお土産売り場が併設されており、この寒空の中でも、結構客が訪れていました。

 

〔2023年3月〕


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シルダウ宮殿 | トップ | ザコパネ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

旅行」カテゴリの最新記事