お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

ローテンブルク・オプ・デア・タウバー

2024年03月07日 | 旅行

ノイシュバンシュタイン城やライン河下りと並んで最も知られたドイツ観光のハイライトのひとつが、南ドイツをヴュルツブルクからフュッセンへ縦断するロマンティック街道です。ロマンティック街道にある中世の町の中でも特に有名なのが、ニュルンベルク大都市圏の一部であるローテンブルク・オプ・デア・タウバー。

 

市役所 (左の建物)

なぜこれほどまでに有名なのでしょうか?

歴史的な町の中心部は要塞に囲まれ、タウバー渓谷の手付かずの風景に埋め込まれています。そしてほぼ完全に保存されている中世の旧市街に多くの歴史的建築物や文化財があり、第二次世界大戦による破壊と再建にもかかわらず、現代的な建物がほとんどありません。これがこの町の魅力なのでしょう。さらに、ローテンブルクは中世犯罪博物館など、いくつかの博物館でも知られています。私の姪が訪独した時、中世の拷問器具が見たいと言うので中世犯罪博物館に連れて行きました。

 

町のようす &

さて、ローテンブルク・オプ・デア・タウバーの歴史です。

12世紀の中頃に出来た小さな集落が世紀末にかけてゆっくりと発展し、13世紀の後半には自由帝国都市に昇格しました。中世には重要な交易の町として繁栄しましたが、17世紀前半の三十年戦争の後、町は一種の眠りに沈んだと言われています。つまり、ローテンブルクはまだこの地域の文化の中心であり続けましたが、徐々にしか発展しなかったのです。これが、なぜ町とその古い建物はこれほど保存状態が良いのか、の答えのひとつではないかと考えられています。19世紀後半に ローテンブルクは観光地になり、そして世紀の変わり目には早くもイギリス人とフランス人に人気の観光地になりました。すでに第一次世界大戦前から、高級な遊覧バスが 現在も存在するホテル〈アイゼンフート〉に乗り付けていたそうです。

ことほどさように、ローテンブルクは第二次世界大戦前からドイツの重要な観光地と見なされていたのです。が、第二次世界大戦終結直前に旧市街の一部が爆撃によって破壊されました。その後建物は再建または改装され、戦後以来こんにちまでローテンブルクはドイツにとって重要な観光地です。1950年に設立されたロマンチック街道もこれに貢献したのでしょう。

昨年の夏、私たちはこのローテンブルク・オプ・デア・タウバーに、北イタリアのアルプスからの帰途に立ち寄りました。以前に何回か訪れたことがあり、今回は約25年ぶりの訪問です。四半世紀も経てばふつう町に何らかの変化があると思われますが、ローテンブルの旧市街には、我々の見る限り、何の変化もありません。道路や家屋の修理の際に、中世の雰囲気を壊さぬように細心の注意を払っているのでしょう。

 

ホテルの外観 ・ 旧式のエレベーター

 

ホテルの内部 &

 

ホテルの内部

私たちは町の中心部に旅装を解きました。古いホテルです。エレベーターや家具類をはじめ、歴史を感じさせる内装が印象的です。我々の部屋も古色蒼然としています。昔のベッドは背が高いですね。窓からは要塞に囲まれた旧市街地の一部が見渡せます。

 

我々の部屋

 

部屋の窓からの景色 &

 

部屋の窓からの景色

ホテルにレストランがないので、外に食事に出ました。正面は幅が狭いレストランですが奥行きがあり、裏庭のテラスに席を取りました。

  

レストランの正面 ・ 裏庭のテラス

さて、ビールは地元のアルコールフリーです。

 

ビール

前菜は頼まずに、鶏肉料理と豚肉料理のメインだけを注文しました。

妻のは、フルーティーでスパイシーにマリネして焼いた鶏の胸肉にパプリカとトマトの煮たのんが添えてあり、別の容器でポテトコロッケが出て来ました。

 

鳥の胸肉料理 ・ 豚カツに似た豚肉料理

私のシュヴァイネシュニッツェル (叩いて伸ばした豚カツに似た豚肉料理) はシェフのオリジナルだそうで、西洋ワサビと辛子で衣をつけて揚げてあります。横にフライドポテトが載っていて、別の食器に野菜サラダです。

どちらも特に不味いわけではないけれども、料理に深みがないと感じました。料理だけではなくスタッフの客扱いにも、ほとんど一見の客 (観光客) しか来ない観光地のレストランの特徴が良く出ていたようです。満足感乏しく、食後のコーヒーも飲まずにそそくさと店を出ました。

  

朝食会場の案内板 ・ 朝食部屋

朝食はホテル内でとることが出来ました。朝食会場の案内板に、いかに多くの国から観光客が訪れるのかを見て取ることが出来ます。タウバー渓谷を見下ろす小ぎれいな部屋で、ごく普通のドイツ的朝食を食べました。

 

朝食ビュッフェ ・ 私の朝食

ローテンブルク・オプ・デア・タウバーはいつ来てもなん度来ても興味深い町であると再確認した次第です。

 

〔2024年3月〕

 


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