ネットにアップされている紹介文:
「富山城は佐々成政の居城として知られています。江戸時代には富山藩の藩庁として前田利次が入城し、城の修復を行ったそうです。大分県の岡城とともに、滝廉太郎の「荒城の月」の着想の元になった城のひとつといわれています。現在は富山城址公園として整備されており、模擬天守(富山市郷土博物館)が建てられています。」
さらに富山城の傍には滝廉太郎の資料館があるのです。大分県出身の私としては興味深い内容です。でもまあ、地元びいきではないですが、平地にあって公園化された富山城よりも山の上にそびえる岡城の廃墟の方が、「荒城」の名に相応しいと思います、
富山城 1 ・ 富山城 2
富山城 3 ・ 富山城 4
富山城 5 ・ 富山城 6
富山で最初に食した名物料理は白海老かき揚げ丼です。味噌汁と漬物が付きました。店員曰く、
「確かに今はシーズンではないけれど、白海老はシーズンに関係なく一年中冷凍ものですね。」
海老を揚げた香りが香ばしくてお汁の量もちょうど良く、美味しくいただけました。ただ、半熟ゆで卵に丸ごと衣をつけて揚げているんですね。なぜでしょう。分かりません。私にとってはなくても良いものです。
白海老かき揚げ丼
そして、富山といえば薬。ということで、薬膳食材を使った料理を食べました。無難な「季節のやくぜんカレーセット」を注文すると、サラダとデザートが付いてきました。
茸カレー ・ 野菜サラダ
季節がら茸カレーです。カレーのルーに何が溶けているかは分かりませんが、トッピングしているのはクコの実、アーモンド、白きくらげ。カレーの味は普通です。
野菜サラダのトッピングはカボチャ、クコの実、ひよこ豆です。
デザートは「カメゼリー」といって、金銭亀の甲羅と薬草を煮だして冷やし固めた香港のスイーツだそうです。上にクコの実とクリームがのっています。「カメゼリー」はフッと薬臭いというか、独特な風味ですが不味くはありません。
「カメゼリー」
テーブルに置いてある 〈薬膳食材のご紹介〉 によると、トッピングした薬膳食材にはそれぞれ効能があるようです。
店の人によると、富山の人が特にたくさん薬膳食材を食べる事実はない、そうです。
富山駅に隣接する市場でいろいろ購入しました。
かまぼこの昆布巻きは食感がしこしこで、昆布との相性もいいですね。
かまぼこの昆布巻き ・ ホタルイカの磯辺揚げ
ホタルイカの磯辺揚げをお持ち帰りしました。ホテルに帰ってからもまだ温かく、衣がシャキシャキで旨い。
6種類の海の幸 (ばい貝、白えび、紅ずわいがに、ぶり、ほたるいか、いかすみ)を使ったせんべいは、それぞれ味の特徴が出ていてたいへん結構です。
海の幸せんべい ・ はたはたの浜焼
はたはたの浜焼。美味しくてぺろりと一度に全部食べてしまいました。
ます寿司
きちんと作った典型的なます寿司は丸くて大きくて一人では食べきれないので、小さな 〈ひとくちます寿司〉 を買いました。美味しい。江戸時代に端を発する鱒の寿司は、今でもその老舗が数軒あり、それぞれの製法と味を競っているそうです。
白えび海鮮丼 と 白えびコロッケ
さらに富山市のはずれのある小さな食堂で 〈白えび海鮮丼の白えびコロッケ付き〉 を食しました。わりと豪華な海鮮丼で、生の白えびが丸く盛られています。ねっとりとした食感で、解凍したものでしょうが、かなり美味です。コロッケはフッと揚げたエビの香りがします。
富山ブラック
そして、富山で最も古いラーメン専門店で 〈富山ブラック〉 の元祖と自称する店に行きました。「半世紀以上昔、ドカ弁やおにぎりを持った労働者のために、オヤッさんは濃い味付けでチャーシューのたっぷり入った、「よく噛んで」食べるおかずの中華そばを考え出した。」 (店内のパンフレットより) 同じくパンフレットによると、「麺は硬めストレート太麺、スープは濃い口しょうゆ味スープ、具は塩っ辛いメンマ、手切りチャーシュー、秘伝のしょう油ダレ、粗切ネギ・粗挽き黒コショウ」。実際食べてみると、すべてにおいてパンフレット通り。はっきり言ってまずい。ただ塩辛くて、旨味が感じられなく、味に深みがないのです。私は富山を再訪することはあってもこのラーメンはもう食べないでしょう。
季節の7巻盛りセット ・ 天然ブリ
富山は新鮮な海鮮類でも知られています。回転寿司店で回転ではなく、〈季節の7巻盛りセット〉 と天然ブリのにぎりを注文しました。ホタルイカと白えびはシーズンではないので冷凍でしょう。そう思って食べると少し水っぽい気がします。ブリは旬の寒ブリまでまだ少し間があるからか、脂の乗りが少ないようです。
富山市はインフラが充実していてそれが分かりやすいので、思っていたよりも楽しく過ごせました。出来れば再訪したいと思います。
[2019年12月]