屋上果樹園ブログ

家庭の屋上で多種類の果樹を栽培しています
鉢植すれば、果樹栽培を身近に楽しめます
樹上で完熟した果実の味は格別です

挿し木

2015-02-28 19:59:54 | 果樹の鉢栽培
挿し木の適期になりました。
サクランボとプラムの台木が必要なので、挿し木で作成します。
プラムの台木はモモの接ぎ木にも使えるので、重宝します。

1.挿し穂の作成
  15cm程度の長さにカット
  花芽がついているときは取り除く
  切り口をカッターナイフで画像のように45度に斜めにカット、裏側を形成層が出るようにカット
  100倍希釈のメネデール液に30分位浸けて水あげをする




2.挿し床の作成
  細粒の鹿沼土と小粒の赤玉土を半々に混ぜる



3.挿し床に挿し穂を1/2の深さまで挿す
  全てを挿し終わったら、プランターの底から水が流れ出るまで十分に水やりする

4.プランターを保湿できる日陰のスペースへ置く


  






ブドウの接ぎ木

2015-02-26 16:02:57 | 鉢栽培のコツ
お気に入りの品種のブドウを、初めて接ぎ木してみました。
過去に色々の果樹の接ぎ木をしましたが、最も簡単なのは
リンゴ、ナシです。
100%成功しました。

サクランボ、ウメ、プラム、ブルーベリーも慣れると、ほぼ100%成功します。
樹ではなく、つる性のブドウは今回が初めてのチャレンジです。
要領は他の果樹の接ぎ木と同じと思われます。

 接ぎ木の手順

    
    左、3芽のついたクイーンニーナの穂木
    右 、台木のキャンベルスの枝の中心をカット

    
    接ぎ木テープでしっかり、台木と穂木を結ぶ
    2枝があったので、2枝に接ぎ木
    結び終わったら、保湿と防寒のためにビニール袋に入れる

    作業が終わったら、明るい日陰におく。


 数をこなすと簡単な作業で、短時間で終わります。

 接ぎ木を成功させるコツ
  台木と穂木が密着するように、接ぎ木テープできつく結索すること
  台木と穂木が乾燥しないように、極力素早く作業する
  接合部を雨にあてないこと
  ビニール袋で覆って、保湿、保温を保つ
  葉が展葉してきたら、袋を少しづつ開放して、段々に外気に慣らす

果樹を鉢栽培するメリット

2015-02-23 06:30:08 | 果樹を鉢栽培するメリット
果樹は鉢植えすると地植えより早く結実します。
 地植えにすると木はどんどん成長しますが、実がなるまでに長年かかります。
 グレープフルーツ等は実生で地植えで育てると、結実まで10年もかかると言われています。
 鉢植えで、接ぎ木苗を植えれば2~3年で収穫を楽しめます。

  

 家庭で果樹栽培を楽しむには鉢植えが最適です。
 庭が無くても栽培できます。

 果樹栽培には、果物を作る楽しみと、味わう楽しみがあります。
 完熟した旬の果物を味わうことができます。
 市販の果物は、出荷するために完熟する前に収穫してしまいます。
 自宅で完熟したものを食べると、全く別物で絶品です。

       
         サクランボ(紅秀峰)

 果樹は開花から実が実って収穫するまで長い経過を楽しめます。
 8~12号位の植木鉢による鉢栽培が主なので収穫数は限られますが、丹精をこめて
 育てた果樹が実をつけた時はすごく感動します。  
 鉢栽培のメリットは、身近にあるので観察がしやすく愛着がわくことです。
 病害虫の早期発見ができ対策もたてやすいです。

 私の果樹栽培の本命はサクランボです。
 本場の山形よりは収穫は大分早くなります。
 可愛い姿かたちと独特の甘酸っぱい食感で1年間の苦労が報われます。

 サクランボ、ブルーベリー以外の果樹は果実の数を見て摘果していきます。
 6月~7月に来年実がなリ易いように枝を下に誘引したり、一部夏季剪定もします。
 剪定は主に落葉した12月頃にしています。選定作業により春に元気な枝がでてきます。
 剪定の仕方も果樹の種類によって特徴があり難しく、それゆえ面白いものです。
 剪定の仕方を間違うと来年全く実がならないこともあります。
 植え替え作業は落葉後に行います。
 鉢の表面に防寒、保湿の為に、ウッドティップを敷き詰めます。

 多種類の果樹を栽培しているのは、果樹の種類によって成熟する時期が異なるので
 最も早い梅から11月の晩生のりんご、真冬の柑橘類まで長い間楽しめるからです。

 果樹栽培は発芽、開花、結実と変化に富み、年間を通して興味がつきません。

果樹を鉢栽培する際のコツ(2)

2015-02-22 15:47:47 | 栽培している果樹の種類


植え替えについて
 根づまりを起こす前に植え替えが必要です。
 鉢植えの果樹は小鉢は毎年、大鉢は2~3年毎に植え替えをする必要があります。
 そのままにしておくと根づまりを起こして水はけが悪くなって枯れてしまうことがあります。

植え替えには2通りあります。

 植え替え: 同じ鉢に植える。木を大きくしたくない場合。
       新しい土に根を整理して植え替えるので、植え替えた年は実が着きにくいです。
 鉢替え : 一回り大きい鉢に植え替える。実付きを良くしながら大きく育てたい場合。
根を余り整理しないで植え替えるのでいわゆる「成りグセ」がついて
毎年実を着けるようになります。

根を食害する幼虫がいるので、樹が元気がない時は植え替えしながら根を調べます。

植え替えの時期
 春に早く花が咲く種類は年内の落葉した時期に植え替えます。
 ウメ、アンズ、モモ、ネクタリン、スモモ等とサクランボ
 リンゴ、ナシ、ブドウ等は3月初めに植え替えます。

鉢栽培の植え付け時のポイント
 1.落葉期にホームセンターや信頼できる通販を利用して苗木を購入する。
   お奨めの通販はそれぞれの果樹の頁で紹介しています。
 2.開花が早いウメ、暖地桜桃、プラム、サクランボは年内に植えつける。
   リンゴ、ナシ、ブドウ、ブルーベリー等は3月までは可。
 3.苗木を凡そ鉢の高さで切る。幼木の時に思い切って短く切り詰めた方が将来の
   樹形も良くなります。
   特にサクランボは成長してからでは主幹を切り戻せません。
 4.植え付け後にメネデール液を与え、ウッドチップ等でマルチングします。
   1~2週間は日影に置きます。
 5.植え付け後1ヶ月したら鉢の上に玉肥を置きます。
   必要量は玉肥の袋に書いてあります。
 6.ブドウは5月に即効性の化成肥料を少し与えます。
他の果樹は植えつけた年は3月の置き肥だけ。

土について 「鉢栽培では最も大切なポイントです」
 水はけのよい用土を使った方が管理しやすく、結果もいいようです。

 水やりをして鉢の表面から水が直ぐにしみ込むことが大切です。
 水がしばらく表面にたまってしまうようでは水はけの悪い土と言えます。
 参考書にはブルーベリー以外の鉢植の果樹栽培の土は赤玉土、腐葉土、砂を
 6:3:1の割合で混ぜて使うように書いてあるものが多いです。
 赤玉土は時間が経つと崩れて用土が固まってしまい、排水が悪くなり根詰まりの原因に
 なるので私は使いません。
 果樹の鉢植えは、土の性質により結果が決まると言っても過言ではありません。
 果樹栽培にとって保水性・排水性・保肥性・通気性が良い、一見相反する要素を
 兼ね備えた土が要求されます。
 私は殆どの果樹には市販の軽量培養土、腐葉土、くん炭、バーミキュライト、苦土石灰を混ぜて
 使用しています。元肥として乾燥牛糞を混ぜます。
 果樹用培養土というのも販売されています。
 果樹により土の酸度(pH)の調整も必要です。pHメーターで測定して見て下さい。
 ブルーベリーは酸性の強い環境を好むのでピートモスを主体にした専用の用土になります。

剪定について : 果樹栽培では誘引と共に大切な作業です。

 果樹は翌年に結実させるために剪定が必要です。
 剪定には切り返し剪定と間引き剪定があります。
 注意することは強く切り返すと新梢の伸びが強くなり花芽が着きにくくなることです。
 特に若木の間は間引き剪定を主にします。
 落葉果樹は落葉した時から発芽前に行います。
 常緑果樹は春先に行います。
 基本はありますが果樹の種類により少々剪定の仕方に特徴、コツがあります。
 5月から6月の新梢の伸びる時期に摘芯を行って樹勢を抑えると花芽が着きやすくなります。
 ただし夏は同化力を低下させて根を弱らせ、樹勢を落とすので強い剪定はしません。

枝の誘引について
 直立する新梢は花芽ができにくいのです。
 幼木のうちに枝を水平に誘引することで植物ホルモンを抑えることで花芽ができやすくなります。

誘引の実例
プラムの幼木の誘引 : 降雪後は分かりやすい 私の枝の誘引の仕方

  
  左、プラムの幼木の誘引 : 降雪後は分かりやすい  右、 私の枝の誘引の仕方


果樹を鉢栽培する際のコツ(1)

2015-02-21 11:32:37 | 鉢栽培のコツ

果樹の鉢栽培でのコツ、ヒント
果樹は鉢植えにして雨に当てないと病気の発生が少なくなります。

果樹の鉢栽培は地植えとは異なる点がいくつかあります。
用土、水やりと施肥が鉢栽培にとって重要なポイントです。
病害虫の対策、剪定の仕方は地植えと基本的に同じです。



水遣り

地植えでは水遣りには余り気を使う事はありません。
自然に任せても大きな失敗は起こりません。
鉢栽培で木を枯らすのは水のやり過ぎか水不足かです。

鉢栽培での水遣りの基本
 単に水分を補給するだけではなく酸素供給と有害物質の排除の目的があります。
 1.土が乾いたら鉢の底から流れるまで充分に水をやる事です。
   頻回に水やりするとかえって乾燥に弱くなってしまいます。
 2.鉢毎に土の乾き具合を確認して水やりをする。
   表面が乾いていても中が湿っぽい場合もあり注意が必要です。
   土の湿度計が売っていますから使ってみると参考になります。
   乾燥気味にした方が良いものと湿っぽくした方が良いものとがあります。
 3.水やりは早朝に行う。
   夏の日中は根や葉が痛みやすく、夜は徒長させることになります。
 4.開花中の葉・花へは水をかけない。
 5.水道水から直ではなく汲み置きの水を与える。
 6.花芽ができる7~8月は水を控える。但し水切れにも注意。
 7.果実の成熟期には水を控えた方が甘さが増す。
 8.冬の間は果樹が休眠中なので乾燥気味に。
   湿っぽいと寒冷地では凍結して根が傷む恐れがあります。

  参考
   耐湿性の強い果樹(湿気に強い):ブルーベリー、ナシ、ブドウ
    弱い果樹(湿気に弱い):モモ、スモモ、アンズ、サクランボ、ウメ、ビワ
   耐乾性の強い果樹(乾燥に強い):モモ、スモモ、アンズ
       弱い果樹(夏の乾燥に弱い):リンゴ、ナシ、ブルーベリー、キイチゴ


農薬散布について

 農薬を極力使用しない方法は袋をかけることと雨に当てないことです。

 ブルーベリー以外の果樹は全く農薬を使用しないと収穫は困難ですが、
 プロではないので少々の虫食いは良しとして最小限の使用に留めます。。
 発芽前の石灰硫黄合剤は果樹栽培の基本ですが、金属を腐食させるので使用できない
 状況があります。
 果実が大きくなりだしたら袋かけをすることで農薬使用を減らすことができます。
 雨に当てないようにすると病気の発生が少なくなります。
 最近透明で通気性のある袋が開発されています。今後はこれを積極的に使う予定です。