屋上果樹園ブログ

家庭の屋上で多種類の果樹を栽培しています
鉢植すれば、果樹栽培を身近に楽しめます
樹上で完熟した果実の味は格別です

ブドウ栽培

2014-11-20 20:03:10 | ブドウ栽培
ブドウ(ぶどう)栽培

自家受粉するので1本だけ植えても結実します。
つる性なのでフェンスや柱に添わせたりなど樹形を自由に作って
楽しめます。
用土の乾湿の許容範囲が広いので栽培が比較的簡単です。
ブドウは北海道から沖縄までどこでも栽培可能です。


ブドウの品種は数多くあり、味わい、粒の大小、色など多彩です。
品種は大別するとヨーロッパ種、アメリカ種、雑種に分けられます。
ヨーロパ種
ネオ・マスカット、甲斐路など
アメリカ種
デラウエア、スチューベン、ナイアガラ、キャンベル・アーリーなど
雑種
巨峰、田野レッドなど

ヨーロッパ種は雨が少なく乾燥した環境を好むので露地栽培では難しいです。
家庭で趣味でブドウ栽培を楽しむならアメリカ種か雑種の中から品種を選んで下さい。
栽培しやすい推奨品種はデラウエア、スチューベンなどです。
房付きの巨峰の5号鉢位の鉢植えがホームセンターで季節になると販売されます。
商品としては立派ですが、小さい鉢に5~6房もならしたものは翌年は実をつけません。

栽培のポイント
剪定
樹勢の弱い品種は短梢剪定をします。
枝を2~3芽残して短く切ります。
キャンベル・アーリー、マスカットベリーAなどに対して行う。
樹勢の強い品種は長梢剪定をします。
巨峰、デラウエア、ネオ・マスカット、スチューベンなどに対して行う。
  *樹勢とは
新梢の伸びる速度のことです。
樹勢が強すぎると果実よりも木に栄養が行ってしまうため果実の品質が低下します。
樹勢が弱すぎると光合成をするための葉が少ないため果実の品質が低下します。

病気と害虫
病気の予防に発芽直前にベンレート水和剤と石灰硫黄合剤の混合液を散布します。
ベンレート水和剤を希釈したものに石灰硫黄合剤を混合して使用します。
5月下旬と6月上旬にスミチオンとダイセン(ジマンダイセン)の混合液を
10日間隔で散布します。
他にブドウの害虫で最も被害が大きいのはブドウトラカミキリです。
最悪な場合は幹が食害で枯れます。
8月から9月の産卵期にスミチオン、11月初めにトラサイドを散布します。
無農薬では自然落葉まで葉を100%きれいに保つのは難しいです。

発育の過程での管理
開花する前に花房の肩の部分を切り取ります。
キャンベル・アーリー、巨峰などの花振るいしやすい品種は開花の1週間前に
新梢の摘心をします。
大粒の品種では摘房、摘粒もすると果実がきれいに発育します。
摘房は小粒のデラウェアで5~8枚の葉に対して1房、大粒の巨峰、マスカットなどで
10~12枚の葉に対して1房位にします。

袋かけ、笠かけ
病害虫の予防と着色を良くするために行います。
特に病気にかかりやすい巨峰、ネオマスカットには必要です。
袋かけは房全体を袋に入れることで、笠かけとは文字通り房の上に笠をつけることです。
笠かけでも房の日焼けと雨から伝染する病気の予防効果があります。

マグネシウム欠乏症
鉢栽培では栄養素の流失が多いため時にマグネシウム欠乏症が起こります。
カリが過剰な環境でもマグネシウムが吸収されにくくなって欠乏症が起こります。
葉脈間が黄色く変色するのが特徴です。
硫酸マグネシウム等を与えます。