上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

似ている言葉の使い分け

2010-03-20 | 動詞
みなさんは다と모두の違いが分かりますか。
다と모두は,あるものの全部を示すという点は同じですが, 意味や使い道で違いがあります。
この語がどのようにしてできたのかを考えるとその違いが分かります。
다は다하다からできた言葉で,모두は모이다から生まれた言葉です。

다하다というのは「終わる」「尽きる」という意味ですね。
모이다は「集まる」という意味です。

ですから다は,全体からだんだん少なくなっていく状態を表しますが,모두は逆に一つ一つが集まって全体を成して行くことを表します。次の例文を見てください。

A:사과를 다 먹었다.
B:사과를 모두 먹었다.

사과를 다 먹었다.といいますと,リンゴ1個を全部食べたと言う意味と,何個かあるリンゴを1つ残らず全部食べたと言う2つの意味があります。
でも사과를 모두 먹었다.は後者の場合にしか使えませんね。

다も모두も,「すべて」という意味では同じですが,対象になるものの範囲が違います。

다: 一つのものの全部
모두: 多くのものの集まりのすべて

次の例を見てください。다と모두,どちらが使えますか。
*하고 싶은 건[다・모두]해 봐요.

「やりたいことはみんなやってみてください」という意味ですね。
これは다も모두もどちらも使えます。

ではこれはどうですか。
*목숨이 있는 건[다・모두]죽게 되어 있어요.

「命があるものは,みんな死ぬんです」という意味ですね。
これも다,모두どちらも使えます。

では,お次はこれです。
*이 방은 창문이[다・모두]닫혀 있어요.

「この部屋は窓が全部閉まっています」ですね。
これも両方使えます。

では,これはどうでしょう。
*이 방은 창문이[다・모두]다섯 개예요.

「この部屋は窓が全部で5つです」ですね。
これは모두しか使えません。“이 방은 창문이 모두 다섯 개다.”は自然ですが,“이 방은 창문이 다 다섯 개다.”はちょっとぎこちなく聞こえますね。
その理由は모두は一つ一つ数えられるものにのみ使われるからです。

모두は液体(액체)や気体(기체)のような物質や,愛(사랑),平和(평화),最善(최선)のような抽象的な言葉には使えません。

“컵에 든 물을 모두 마셨어요.”というとどこか変ですね。
この場合は“컵에 든 물을 다 마셨어요.”と言うのがいいでしょう。

みなさんは“다 된 죽에 코 빠졌다.”ということわざを知っていますか。
直訳すると「できたおかゆに鼻が落ちた」です。
つまり,ほとんど完成というところで,ちょっとしたことでそれを台無しにしてしまうことを比喩的に言ったものですね。

このように,物事の進行や過程が最後の段階や状態に至ったことを示す時には다を使います。この다は거의(ほとんど),대부분(大部分)と言う意味ですね。

またこの다には완전히(すっかり),끝까지(終わりまで)という意味もありますから,“여름이 벌써 다 지나갔어요.”というと「夏もすっかり過ぎました」“어학 연수를 다 마쳤어요.”というと「語学研修を(最後まで)終えました」という意味になります。

「もう着きましたよ」というときも“거의 다 왔어요. ”といいますよね。

다を名詞として使うとこんな言い方も出来ます。
*내가 가진 건 이게 다예요.(ぼくが持っている物はこれがすべてです)
*얼굴만 예쁘면 다냐?(顔さえよければいいのかい?)
*시험 성적이 다는 아니지요.(試験の成績がすべてではないでしょう)
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