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kazhik.movie

観た映画の感想など

ボーン・アルティメイタム

2007-11-30 | 新作
記憶を失った元CIA工作員、ジェイソン・ボーンが彼を消そうとするCIAと戦う。

エシュロンを使って世界中の通信を監視し、ターゲットを発見したら現地にいる工作員に指示を出して現場に急行させる。そんな強力なCIAの追跡を、ボーンは的確な状況判断でかいくぐる。偽の情報を流し、裏をかく。敵の行動を予測し、要所で待ち伏せして殴り倒す。知的でスリリングなアクションはこのシリーズの大きな魅力だ。恋愛や家族が絡むユルいサブストーリーはなく、ひたすらアクションシーンの連続なのでテンポも非常にいい。

「グッバイ、レーニン!」や「サルバドールの朝」のダニエル・ブリュルが序盤に出てきたので、あとで再登場するかと思ったが、ただの端役だったようだ。ちょっと残念。

評価:★★★★★
公式サイト:http://bourne-ultimatum.jp/
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ミッドナイトイーグル

2007-11-24 | 新作
米軍の戦略爆撃機が北アルプスに墜落する。墜落させたのは外国の工作員で、爆撃機には特殊爆弾が搭載されていた。自衛隊が現場に向かうが、潜んでいた工作員のグループに攻撃され、壊滅する。一方、墜落を目撃したジャーナリストの西崎も大学の後輩の落合とともに現場に向かい、生き残った自衛隊員と合流する。

冬山を舞台にした工作員との戦い、という設定は「ホワイトアウト」や「亡国のイージス」と同じ流れ。類似品をイメージして観に行ったら、実際にイメージ通りだった。といっても出来は「ホワイトアウト」→「亡国のイージス」→本作とどんどん劣化している。「ホワイトアウト」を観たとき、やっと日本映画もここまでできるようになったか、と感激したのだが、いったいどうしたんだろう。

敵側の事情がまったく描かれていないので、出てくる工作員はシューティングゲームに出てくる敵キャラと大差ない。自衛隊を圧倒するほどの工作員の部隊がなんで日本の冬山に登場できたのか不明だし、自衛隊員があっさり壊滅させられたのに西崎や落合は襲撃されても逃げきれたというのも都合がよすぎる。銃撃戦の真っ最中にCCDカメラで首相と会話するというのも違和感ありすぎ。もうちょっとマシなストーリーを作れなかったのか。戦闘シーンはタカタカと銃声が響いて人が倒れるだけで、それ以上の何の工夫もなかった。10倍の敵と対峙している緊迫感もまったく伝わってこなかった。

こんな程度の作品が海外で公開されてしまうのは残念だ。日本映画の評判を下げるのは確実。

公式サイト:http://www.midnighteagle.jp/
評価:★★★
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once ダブリンの街角で

2007-11-16 | 新作
アイルランドのダブリンで路上ライブを続ける男とチェコから来た女の出会いを描く音楽映画。

ギターを弾きながら歌う男の前に、ある日一人の女が立ち止まる。歌詞に出てくる女性は昔の彼女か、など、プライバシーに踏み込んだ質問を繰り返す。ほどなく彼女は実はピアニストだということがわかり、男は自分のデモテープの録音に彼女を参加させる。

低予算で作られた作品らしく、手持ちのカメラで撮影されており、ホームビデオ並みに画面がよく揺れる。いくらなんでもチープすぎる、というのが正直な印象だ。主役の二人に役名がないのも意図がよくわからない。しかし流れる音楽は悪くなかった。男が作った曲に女が歌詞をつけ、歩きながら歌うシーンが特によかった。


公式サイト:http://oncethemovie.jp/
評価:★★★★
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バイオハザードIII

2007-11-04 | 新作
「バイオハザード」シリーズの三作目。

アンブレラ社が作ったウィルスが世界中に広まり、どの街も廃墟になった。アリスはアンブレラ社の人工衛星による監視を逃れながら行動。一方、アンブレラ社のアイザックス博士はアリスのクローンを作る実験を繰り返し、その進展のためにアリス本人の血を求める。

今回のゾンビはヨタヨタ歩く半死人だけではなく、人間と同様にすばやく走れるタイプも登場した。アリスも前作よりさらに超人化し、ゾンビ化したカラスの大群を一瞬にして焼き殺せるようになった。なんだかドラゴンボール的な展開だ。個々のキャラクターはパワーアップしただけで、ストーリーに深みが全くなくなってしまったのもドラゴンボールと同じ。達人がプレイ中のゲーム画面を見せられているようだった。ひたすらゾンビを倒していくだけ。

地球上の人類を絶滅寸前にしてしまい、展開としても行き着くところまで行ってしまった。こうなってしまったらもう面白くない。最後に次回作へのつなぎが入ったが、今回で全部終わるようにしたほうがよかったんじゃないだろうか。

公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/residentevilextinction/
評価:★★★★
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自虐の詩

2007-11-02 | 新作
食堂で働く幸江と、元ヤクザで毎日パチンコにあけくれるイサオ。食事中、イサオはちょっとでも気に入らないことがあるとちゃぶ台を引っくり返す。幸江が作ったせっかくの料理が一瞬にして生ゴミに変わる。そんなロクデナシのイサオに幸江はなぜ尽くすのか。二人には意外な過去が...

前半はスローモーションのちゃぶ台返しがメイン。わざわざCGまで使ってバカバカしさを増大させている。しかし後半、二人の過去が明かされたところで雰囲気がガラリと変わる。終わってみればやたらと純粋なラブストーリーだった。

前半で笑わせて後半で泣かせる、というのは一つのパターンだし、楽しめたのだが、二本立てのような気もした。問題なのはイサオ。後半と前半のキャラクターがまるで違っていて、なぜ変わったのか説明がない。イサオを演じた阿部寛は文句ナシだったのだが。

公式サイト:http://www.jigyaku.com/
評価:★★★★
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