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観た映画の感想など

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ノーカントリー

2008-03-24 | 新作
狩りをしていて偶然銃撃戦の現場を発見し、現金200万ドルを手に入れたルウェリン・モスを、200万ドルを奪い返すよう依頼された殺し屋のアントン・シガーが追う。保安官のエド・トム・ベルは追われるモスを保護しようとする。

シガーはボンベが付いた独特な銃を使い、偶然会っただけの人間や自分に協力してくれた人間を冷淡に殺していく。一方、モスも他人を頼ろうとしない孤高の男で、家族を安全な場所に逃がし、200万ドルが入ったスーツケースに発信器が入っていることを見抜き、シガーに反撃する。どこか似ている二人によって緊迫感あふれる追跡劇が展開され、引き込まれた。

しかし、追跡劇があっけなく終わったところで展開がまったく理解できなくなってしまった。途中までは「凶悪な敵を間一髪でかわしつづけ、最後にギリギリのところで倒す」というハリウッド映画の定番ストーリーに沿っていたので、そういう作品として見ていた。それが失敗だったようだ。シガーの不条理な連続殺人を追いかけるつもりで見ていればアカデミー賞を取った理由が理解できたかもしれない。

公式サイト:http://www.nocountry.jp/
評価:★★★★
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コメント (2)

バンテージ・ポイント

2008-03-17 | 新作
アメリカ大統領がスペインで演説中に狙撃される事件を様々な視点から描く。

シークレットサービスは、現場付近に不審な動きがあるのに気づき、警戒を強めたところで狙撃が起こる。聴衆は、ビデオカメラで演説会場を撮影しているとシークレットサービスが何かを警戒しているのに気づき、その方向を撮影して犯人らしき人影を捉える。そして犯人グループは...といった構成で、現場にいた関係者の視点から少しずつ事件を切り取り、最後に全体像を見せる。

事件は誰の思いどおりにも進展しない。誰もが目の前の事実しか知らず、自らの基準で行動し、そうすることで全体としての事件の進行に影響を与える。その過程を並列で見せるという構成はリアリティにあふれた斬新なものだった。

テロが素材になっているが、政治的なメッセージはほとんど含まれていない。作品のエネルギーは謎解きとアクションに集中している。おかげで素直に楽しむことができた。

公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/vantagepoint/
評価:★★★★★
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奈緒子

2008-03-08 | 新作
奈緒子は12歳のとき、長崎の波切島を訪れ、海に溺れる。すぐに救助されたが、救助した健介は行方不明になってしまった。健介の息子、雄介は「お父ちゃんを返せ!」と奈緒子をなじる。数年後、高校生になった奈緒子は再び波切島を訪れ、雄介が所属する陸上部のマネージャーとして夏合宿を手伝うことになる。部員たちは秋の駅伝大会を目指して猛練習を重ねる...

奈緒子を演じるのは上野樹里。短距離選手だったこともあるので適役かと思っていたが、実際にはマネージャー役なのであまり走らない。彼女自身のセリフを使えば「ただ見ているだけ」の存在でしかなかった。ストーリーの軸になるべき奈緒子と雄介の関係も途中で忘れられたかのようだった。代わりに後半の軸になっていた駅伝シーンは全くリアリティがなくて最悪の出来。いったんレースから脱落し、フラフラになった選手が再びトップに追いつく、などという展開がトップレベルの大会で起こるわけがない。走る直前の選手は緊張感でピンとはりつめているのが普通なのに、どの登場人物にもそんな雰囲気がなかった。この作品を作った人たちは駅伝の中継を一度も見たことがないのだろうか。

公式サイト:http://www.naoko-movie.com/
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評価:★★

明日への遺言

2008-03-01 | 新作
太平洋戦争末期、岡田資中将が率いる部隊が名古屋空襲に参加した米軍機を撃墜し、搭乗していた兵士を処刑した。そのために岡田はB級戦犯として戦後に裁かれることになる。法廷で岡田は「米軍の空襲は無差別爆撃で、国際法違反であり、兵士を処刑するのは正当」と主張した。岡田の堂々たる主張は、アメリカ人弁護士の誠実な姿勢もあり、検事や裁判長の心に響いていく。

東条英機を主人公にした「プライド」みたいな作品をイメージしていたが、全然違った。戦犯法廷は勝者が敗者を一方的に裁いただけのもの、という主張が多い中、この作品が描いているのは被告人の発言の機会を十分に保障する公平な法廷だ。米軍の空襲は国際法違反ではないのか、という問いかけにも説得力があった。だからといって末端の兵士を処刑してよいわけではなく、岡田の主張が成り立っているようには見えなかったのだが。

しかし法廷シーンが延々と続くのでやや単調。眠くなってしまった。

公式サイト:http://www.ashitahenoyuigon.jp/
評価:★★★
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