私の入院中の出来事です。
2月3日母が死去した。87歳であった。
告別式も終わり一段落して、旅館へ帰ること
にした。通いなれている裏道を通ってスーパー
までいった。
もう再び、この道を歩くこともないだろうと
思うと涙が込み上げてきた。小雨が降っていた。
時々、振り返り、母がいつも荷車を押してついて
くるような音がして、後を振返ってみた。
閑散としたスーパーの中を何回もぐるぐる回った。
特に、買うものはないが、納豆とはんぺんとジュ
ースを買った。そのジュースはスーパーの入り口
で、母の回想をしながら全部飲んでしまった。
もうこの道を再びたどることもないと思い、小雨
の中をゆっくり歩いた。ただ、涙をふくために
用意しておいたティッシュ2,3枚使うだけに
とどまった。小雨が私の代わりに泣いてくれている
ようでもあった。
小雨ふる 母の葬儀の その夜に
ほほつたう雨 とどめるすべなし
2月3日母が死去した。87歳であった。
告別式も終わり一段落して、旅館へ帰ること
にした。通いなれている裏道を通ってスーパー
までいった。
もう再び、この道を歩くこともないだろうと
思うと涙が込み上げてきた。小雨が降っていた。
時々、振り返り、母がいつも荷車を押してついて
くるような音がして、後を振返ってみた。
閑散としたスーパーの中を何回もぐるぐる回った。
特に、買うものはないが、納豆とはんぺんとジュ
ースを買った。そのジュースはスーパーの入り口
で、母の回想をしながら全部飲んでしまった。
もうこの道を再びたどることもないと思い、小雨
の中をゆっくり歩いた。ただ、涙をふくために
用意しておいたティッシュ2,3枚使うだけに
とどまった。小雨が私の代わりに泣いてくれている
ようでもあった。
小雨ふる 母の葬儀の その夜に
ほほつたう雨 とどめるすべなし