風の子広場

特別な意味はありません。近くの広場です。
考えごとをするのに最適な場所です。
エッセーを中心に書いてゆくつもりです。

金子みすず(C)

2009-12-31 17:33:10 | 何でもシリーズ
大晦日の夜になってしまいました。この日は
特別な日で、毎年何かし残したことがあるよ
うな気がして、ゆうつな日です。

今日は満月?なはずですが、まだ月は見てい
ません。

 波の子守歌

ねんねよ、ねんね、ざんぶりこ、

ざんぶり、ざぶりこ、ねんねしな。


 海の底では貝の子が、

 藻のゆりかごでねんねした。

ねんねよ、ねんね、ざんぶりこ、

お十五夜さま、もう高い。


 海の渚ぢゃ蟹の子が、

 砂のお床でねんねした。


ざんぶり、ざぶりこ、ねんねしな、

あけの明星の白むまで。


明けの明星の白む頃は、部分月食が見られま
す。そして、初日の出が見られるはず。


 牛牛と 絞められ続ける 人多し

    せめて満月で 明るくしたい


 虎年に 希望をつなぐ 人もいる

    せめて道筋 明るくてらして

 

2009-12-30 19:37:00 | 金曜日は詩人たち
 お月さんとねえや(金子みすず)

私があるくとお月さんも歩く、

いいお月さん。


毎晩忘れずに

お空へくるなら

もっともっといいお月さん。


私が笑ふとねえやも笑う

いいねえや。


いつでも御用がなくて

あそんでくれるなら

もっともっといいねえや。


しらじらと 氷かがやき 千鳥なく

   釧路の海の 冬の月かな  啄木


満面の 微笑みうかべ 月白し

   仕事をしたる 疲れ残るも





金子みすず(B)

2009-12-29 20:37:26 | 何でもシリーズ
地下鉄で移動する間に、詩集「さみしい王女」
を全部読んでしまった。彼女は何か「孤独」、
「さみしい」感じが至る所にみえる。

 海と山

海からくるもの

なあに。


海からくるもの

夏、風、さかな、

バナナのお籠


それから、新造のお舟にのって、

海からくるもの

住吉まつり。


山からくるもの

なあに。


山からくるもの

冬、雪、小鳥、

炭積んだお馬。


それから、ゆづゆづゆづり葉にのって、

山からくるもの

お正月



大晦日、元旦の月はほぼ満月です。
おまけに、元旦の朝4時ころ、部分的に月食
になる。天気だけが問題ですが?


金子みすず(A)

2009-12-28 20:30:33 | 何でもシリーズ
金子みすずの詩は、わかりやすい。感性ががま
るで違う。大人の感性では計り知れないものを
もっている。普通の大人なら、卒業してこんな
感性を持っていた時代があったのだろうか?と
考えてしまう。

 波

波は子供、

手つないで、笑って、

そろって来るよ。


波は消しゴム、

砂の上の文字を、

みんな消してゆくよ。


波は兵士、

沖から寄せて、一ぺんに、

どどんと鉄砲うつよ。


波は忘れんぼ、

きれいなきれいな貝がらを、

砂の上においてゆくよ。


金子みすず(9)

2009-12-27 19:09:48 | 何でもシリーズ
 鯨捕り

海のなる夜は

冬の夜は、

栗を焼き焼き

聴きました。


むかし、むかしの鯨捕り、

ここのこの海、紫津が浦。


海は荒海、時季は冬、

風に狂うは雪の花、

雪と飛び交ふ銛の縄。


岩も礫(小石)もむらさきの、

雪は水さへむらさきの、

岸さへ朱(あけ)に染むといふ。


厚いどてらの重ね着で、

舟のみよしに見て立って、

鯨弱ればたちまちに、

ぱっと脱ぎすて素っ裸、

さかまく波にをどりこむ、

むかしむかしの漁夫たちー

きいてる胸も

をどります。


いまは鯨はもう寄らぬ、

浦は貧乏になりました。


海は鳴ります。

冬の夜を、

お話すむと、

気がつくと


仙崎は日本海に面しているので冬は寒い。
昔は鯨が、回遊していたのだろう。明治時代
の話だろう。真

金子みすず(8)

2009-12-26 21:35:37 | 何でもシリーズ
年末なので、図書館で金子みすずの詩集を借り
てきた。「さみしい王女」より、

 みえない星

空のおくにはなにがある。

 空のおくには星がある

星のおくには何がある。

 星のおくにも星がある。

 眼には見えない星がある。

見えない星はなんの星。


 お供の多い王様の、

 ひとりの好きなたましいと、

 みんなに見られた踊り子の、

 かくれてゐたいたましひと。

ダークマターという言葉があります。暗黒
物質だが、これはものすごいエネルギーを
もっているらしい。ダークエネルギーの
正体はわかっていない。

人間の知識なんかは、宇宙の規模から見れ
ば、ちっぽけなものです。これがわからな
い人がいっぱいいる。暗黒物質は生命エネ
ルギーの変化したものかも知れない。

 

子供手当

2009-12-25 21:30:04 | 金曜日は詩人たち
子供手当が決まりそうです。その代わり扶養
手当はなくなるようです。その借金のツケは
遠からず自分が払うことになる。国債は借金
なんですよ!

 子供手当 いずれは重く のしかかる

     そんな子供の 寝顔のあどけなさ

年賀状をようやく買いました。まだこれから
書かなくてはならない。重荷!

 重荷しょう 年中行事の 先送り

      どこかの国の 誰かさんと同じ

毎月1500万円も母親からもらえるひとは
うらやましい限りです。15万円でも良いか
ら、分けてくれないかな?いかに金の管理が
だらしがないか証明したようなものです。

 働きたい 働きたいが 職がない

   こんな人ばかりで どこへ行く日本

 華やかに ツリーの電飾 輝くも

    月のひかりは そっとため息


金子みすず(7)

2009-12-24 20:46:48 | 何でもシリーズ
 月のひかり

  二

月のひかりはみつけます、

暗いさみしい裏町を。


いそいでさっと飛び込んで、

そこのまずしいみなしごが、

おどろいて眼をあげたとき、

その眼のなかへもはいります。

 ちっとも痛くないやうに、

 そして、そこらの破ら屋が、

 銀の、御殿にみえるよに。


子供はやがてねむっても、

月のひかりは夜明けまで、

しずかにそこに佇ってます。

 こはれ荷ぐるま、やぶれ傘、

 一本はえた草にまで、

 かわらぬ影をやりながら。

金子みすずの詩は実に細かいところを見て
います。明るいところ、暗いところ、光と
影。生い立ちと関係があるのかも知れない。
だいたい、童話作家は、暗い部分がないと
童話は書けない。裏返しなのだろうか?



金子みすず(5)

2009-12-23 19:57:39 | 何でもシリーズ
 月のひかり

  一

月のひかりはお屋根から、

明るい街をのぞきます。


なにも知らない人たちは、

ひるまのように、たのしげに、

明るい街をあるきます。


月のひかりはそれをみて、

そっとためいきついてから、

誰も貰わぬ、たくさんの、

影を瓦にすててます。


それも知らない人たちは、

あかりの川のまちすぢを、

魚のやうに、とほります。

 ひと足ごとに、濃く、うすく、

 伸びてはちぢむ、気まぐれな、

 電燈のかげを曳きながら。

「影を瓦にすててます」という表現は理解でき
ない。多分、街を明るくするために、影をなく
するために、瓦の影の部分に割り振っていると
いうような意味だと思うのですが?
まだ二があります。 真






インデペンデンス・ディー

2009-12-22 20:52:48 | 何でもシリーズ
「インデペンデンス・ディー」という映画を
やっていました。SF映画でももう少しまじめ
にできないのですかね!だいたい地球侵略して
きた宇宙船の大きさは、月の25%とかいって
いました。

質量が大きくなると万有引力が働くので、私だ
ってどうなってしまうのかわかりません。恐竜
を死滅させた隕石衝突だってもっと小さいはず
です。

地球に接近する前に、土星とか木星に吸収され
る公算が大きいとは考えないのですかね?もう
ひとつ。ジュラシック・パークのT-REXは
満腹時でも、小さい人間を襲うのですかね?
こうなると、SF映画ではなく、単なる娯楽作
品ですね。あまりのひどさに、最後まで見ない
うちに寝てしまいました。

田舎に墓参りに行ってきました。墓参りをして
振り返って、富士山を見るが見えなかった。
つまり、「見えないものでもあるんだよ」とい
うことですね。金子みすずさんの詩の方がより
現実的で科学的です。    真

富士山も昨日当たりは、午後6時で零下20度
くらいです。どんなに経験を積んでも、風は
瞬時に変化することを忘れないでほしい。

 風が舞う そのすまじさに 人間は

     ますすべもなく 落ちる涙も