かやのなか

あれやこれやと考える

蕎麦の実を炊く

2020-08-05 01:37:26 | 日々のこと
ロシア語の先生に2年ほど前にいただいた蕎麦の実をようやく炊いた。
先生は米を炊く要領と全く同じに炊飯器で炊けば良いと仰っていたが、念の為炊き方を調べてみると、蕎麦の実は炊飯器で炊くのは不向き、水気が多くなりすぎる・・・とある。
そこで、一番香ばしく炊ける方法とやらを試してみた。

①まず蕎麦の実を洗わずにそのままフライパンで軽く炒り、全体が温まったところで水を流し込んで15分煮込む。塩を一つまみ入れる。
②あらかた水が飛んでいるので火を消し、蓋を閉じたまま15分置いて蒸す。

なぜ今までやらなかったのかと後悔するほど簡単だった上に、最初の「実を洗わずにフライパンに放り込んで炒る」という過程以外は、土鍋で炊く米の炊き方とほぼ同じだったので、蓋を開けてみれば存外馴染み深かった。

出来上がったのがこちら。

先生の自宅で蕎麦の実をご馳走になった際は付け合せに塩味の効いた鮭とボルシチを出して頂いたので、再現を試みた。
流石にボルシチは素人が急ごしらえで作れるものではないため、カボチャのスープで代用している。
味の方だが、蕎麦の実は塩気が思ったより薄く、はじめは違和感があったが、塩こしょうを振って焼いた鮭と一緒に食べるとちょうどいいバランスで、慣れていくにつれ白米よりも鮭に合う気がしてきた。同じ献立をまた作るかもしれない。

ところで大体毎日夜の8時半に帰宅してから料理を始めるので、食べる時間は9時半頃になる。
となると自炊が健康のために良いのか悪いのか果たしてわからなくなってくるが、日々、夕方の三時を越えた頃から「その日の晩飯は何を食べようかな」と考えはじめ、そのことによって午後をどうにか乗り越えているという事情があるので、体の健康のためだけでなく心の健康のために、豊かな夕飯の時間は必要だと思われる。
ちなみに豊かな夕飯の時間を過ごした場合、十中八九、食後即睡魔に襲われるので、問答無用で太ります。
え? 自炊と飽食はセットだろ。

関係性

2020-08-03 02:02:53 | ショートショート
関係性。人と人との関係性ではない。むしろ、自然と人との関係性に近いかもしれない。つまり、メガネと前髪の関係性だ。
実は丸メガネをまた壊してしまった。半年ぶり2回めである。象との知能差はますます開いていくばかりで、象としてはもはや比べられるのも心外だろう。ちなみにメガネは修理のため再び職人の元に送られている。職人も、またこの客かと呆れているに違いない。穴があったら入りたい。
そんなこんなで迎えた週末、いつも通っている美容室で髪を切ってもらったのだが、メガネが違うことに目ざとく気づかれた。
そして、「丸メガネだと前髪作りすぎない方が良いですが、四角だから作っちゃいましょうか」との提案。四角メガネに対しては前髪ぱっつんが有効らしい。
「そうなんですか・・・いや、すみません、メガネと前髪の関係性に詳しくないのでピンと来なくて・・・」と、意味不明な返しをしてしまった。
おかけで前髪はいい感じになった。

15年付き合った箪笥

2020-08-01 01:25:00 | 日々のこと
今日はタフな1日だった。家を片付けて粗大ゴミを沢山出した。レンジ台、衣装箪笥、折り畳み式の机、小さなエレクターの棚、毛布三枚。
衣装箪笥は大学院時代に先輩に貰ったお下がりで、引越しの度に連れて歩いた。ゆうに15年以上の付き合いで、名古屋、碧南、実家、京都、東京と、まぁよく使い続けたと思う。
マンションの6階から一人で下に下さなければならず、まず抽斗を出して外側の箱だけ運ぼうとしたら、ひらりと紙が一枚落ちてきて、みると箪笥の元の持ち主である先輩の名前が印字された返信用葉書だった。当時先輩が居住していたアパートの入居者アンケートで、”平成16年“の印字にに一瞬タイムスリップしたかのような感覚を覚えた。自分の中身は殆ど変わっていないので、なおさら変な感じがする。
これを書いているうちに捨てるのがだんだん惜しくなってきた。愛着が生まれたら最後執着しやすいタチなのだ。回収日は二週間ほど先だから、今ならまだもう一度取りに戻れる。いやしかし、、、
老後はゴミ屋敷に住む予感がする。