かやのなか

あれやこれやと考える

妄想旅行

2017-04-23 22:10:52 | 日々のこと
まだ実家から京都までの途上で、電車に揺られながらこの文を打っている。

実帰る間際に弟に温泉に連れて行ってもらったのだが、その車中で有益な情報を聞いた。
それは、鳥取からウラジオストクまでフェリーで行けるという話だ。
最近、歴史を読んでいるせいか遠出したい欲が湧いており、本当はヨーロッパのギリシャへ行きたいが遠いし高い、それなら近場で遠い場所、、と、佐渡島や隠岐への行き方をぼちぼち調べていたのだが、どうも行き先としてピンと来なかった。

そこへ、ウラジオストク。韓国経由で二泊三日。聞いた瞬間に心が踊り、汽車に乗ってからずっとネットで詳しく調べていた。
調べるうちに、ウラジオストクを起点にシベリア鉄道でモスクワまで行ってしまうのも悪くないことに気がついてしまう。モスクワからヨーロッパ圏まであと少し。陸路と船で世界一周、一ヶ月以内でできそう。さらにモスクワから先の旅を妄想しながら検索を続ける。
モスクワからはアムステルダムまで鉄道がある。アムステルダムからはユーロスターが、なんならロンドンまでの直行便がある。
ところがここで問題発生。アメリカ大陸の存在を忘れていた。アメリカには正直あまり心惹かれない。しかし折角イギリスまで、地球半周分進んだのだから、もう半周もやれるならやっとくべきじゃないか、とイギリスーニューヨークの航路を探したら普通に見つかる。次は東海岸から西海岸への横断鉄道だが、これもシカゴ経由でアムトラックという鉄道ルートがあった。
だが最後の、西海岸から日本への船ルートがない。完全にないわけではないが、定期便は随分前に廃止され、今は豪華クルーズの部分チケットを利用するしかないようだ。で、これがバカ高い。あんまり興味のないアメリカのために、そこまでする気になれない。素直に飛行機で帰るしかないのか、と少しやる気が削がれる。
アメリカに用がないならヨーロッパでUターンして、トルコ、インド、アジアを経由するオリエンタルなルートで帰りたいものだが、地域的に治安に少々不安がある。まぁ素直に飛行機使っておけよ、という話だが。だって車窓から景色を眺めたいんだもん。

などと言ってる間に、二条駅に着いた。

実家

2017-04-23 19:39:48 | 日々のこと
土日で実家に帰り、今京都に戻る車内でこれを書いている。
特に用という用はなかったが、強いていうなら犬の顔を見に帰った。
犬は相変わらずワガママだった。1歳なんてこんなもんか。
弟が高血圧で食事制限をしていた。
この一年ずっと調子が悪かったが、とうとう原因がわかってスッキリしたのか、わりに元気だった。

日曜日、午前中はたけのこ堀りをした。
不作の年だそうだけど、一時間で三本見つけたのでまぁまぁオッケーでしょう。
午後は弟に円山川温泉に連れて行ってもらった。久々の温泉。温泉後にやや心臓がいたむ。私も高血圧だろうか。
夕飯は家族でステーキ屋で外食した。両親は明日から一週間、沖縄旅行という。


短編集の感想(前半)

2017-04-17 23:06:39 | 
集英社文庫の「短編工房」を読む。
前半の感想。

○かみさまの娘/桜木紫乃・・・母の葬式に幼馴染のイケメンがやってきて、昔君のことが好きだったとか言い出すなんてそんなうまい話あるわけが、、と読み進めていたらやっぱり。現実がじわじわと夢幻の住人に侵食されていく。現代版雨月物語みたいな話だった。
○ゆがんだ子供/道尾秀介・・・これはちょっとよくわからなかった。子供が提示してくるストーリーが浮きすぎてるんだけどそれが狙いのような気もする。
○ここが青山/奥田英朗・・・水戸黄門の脚本のような話だった。パラパラとしか読んでない。
○じごくゆきっ/桜庭一樹・・・桜庭一樹を読むのは初めて。なるほど目線が女性作家だった。主人公も最後にはいわゆる、一見はつまらん女として人生を送りながらこの話を語っているのがバランスだなと。
○太陽のシール/伊坂幸太郎・・・捻くれているのせ登場人物たちが出来すぎた嘘のように読めてしまうんだけど、心地よい加減の、ありうる範囲の嘘ではある。
○チヨ子/宮部みゆき・・・一番単純に楽しんで読めた。

全体的にバランス重視型だなぁという感想だけど、一般向けのオムニバス作品集となったら、あんまり尖ったものは入らないんだろう。

やせがまん

2017-04-16 20:52:23 | 日々のこと
子供の頃は、クラスの中に派閥がきっちりできていて、その中に自分が入れないことについて「ふん、群れなきゃなんにもできないくせに」「私はあんなのとは違う」みたいに思って生きていた気がするけど、思えばやせ我慢だったのかもしれない。
自分の居場所は自分で作る、がモットーだったけども、結局お互いを友達とか親友とか呼びあえて、相手からクレームが来ない関係っていうのが、むちゃくちゃ羨ましいと思う気持ちもあった。
大人になってからの私は後者に傾きすぎているのかもしれない。
社会的に居場所がないことに対してどうしてこんなに不安なのか。社会的に認められなくても、大事な人間から一人の人間として扱われればそれで納得するような気もするんだけど、そんなのは夢物語のように思える。
かつての自分の頑固さは、やせ我慢だったのか、せめてもの自分なりの筋だったのか。そんな私を否定しないでいてくれた家族に、結局支えられていただけのようにも思える。
一人で生きていくことなんかできるんだろうか。

春来る鬼

2017-04-15 23:26:53 | 日々のこと
日報ってやつは一度忘れると忘れ続けてしまいます。(てへ)

桜も今週末には満開の時期を過ぎて、花は背後から緑の葉っぱに早くどけよとぐいぐい押されて窮屈そうだ。
結局ピークの時期は天候に恵まれなかった。こんな年もあるだろう。これから咲く枝垂れ桜なんかが良いかもしれない。

じんましんは桜が本格化するころに治ったが、入れ替わるように頭痛とめまいがやってくる。もの忘れもひどいし、、って、三十代のブログに書くことでもないかもしれないが。調べたら春はめまいやら何やら多いものらしい。これが春来る鬼というやつなんだろうか。

ヘロドトスだが、エジプトの王の話が延々続くのに少し飽きてしまい、一旦別の本に浮気したので、まだ一巻を読み終わっていない。浮気した相手は、集英社の小説の短編集。これは明日あたりに読み終わると思う。

ヘロドトスといえば、先々週だかの休日に岩明均のヒストリエを久しぶりに読み返して、そういえば新刊いつかなぁと思ってネットで調べたら三月末に10巻が発売されていた。仕事終わりに買って帰って速攻、しかし二年分を味わうためにゆっくり読んだ。アレクサンドロスが異様な人物に成長を遂げていた。少年時代はあのアンバランスさはただの魅力だったのにな。紳士的で、神がかり的で、理知的で、無邪気で、残虐。狂い加減が絶妙だった。エウネメスはまた恋人と結ばれなかった。お互いに、決して情なんかで結ばれているわけではないシビアな主従関係なんだなと。マケドニアに攻め込むのも面白い、とまで考えるエウネメスが結局このあとマケドニアに残るのは、既にお腹に子供でもいて人質にされるからだろうか、などと妄想する。ああ、また二年待たねば。