かやのなか

あれやこれやと考える

三連休

2022-01-11 02:08:00 | 映画
正月休みにあまり身体を休められなかったので、三連休初日の土曜日は怠惰に寝て過ごす。U-NEXTで二十年ぶりに初代マトリックスを再生し、その色褪せなさに驚く。とにかく構図がどこを切ってもカッコいい。ネオのイナバウワーポーズなどの一部笑えるところも含めて、毎秒にオリジナリティというか、新しいものを見せてやろうという気概が画に漲っている。勢い、夜は新作のレザレクションを日比谷か亀有のレイトショーで観るという選択肢もあったが感染者数の上がり方をみて流石に自重。

日曜日月曜日で短めの海外ドラマ2作品をマラソン感覚で観る。遅めの正月休みという事でホワイトベルクで一人乾杯。
セブンサイコパスやゾンビランドに出ていて好きだった役者ウディハレルソンと、プロデュース側に立ちながら自らも主演しているマシューマコノヒー*による「トゥルーディテクティブ」、見応えはあるものの全8話はちと長すぎると感じた。冗長な台詞を削って半分の長さにすれば締まって良かったかも。しかしアメリカの犯罪ドラマにありがちなテーマである悪魔信仰、いつまで経っても怖さがピンと来ない。信者は怖いけど、信仰の発想が体感的にわからないので勿体無いと感じる。透明な壁がある。「バリー」は全く前情報なく期待値がゼロだったせいか面白かった。とりあえずシーズン1は。受動的な性格の殺し屋の青年が、仕事先で偶然演劇と出会い、役者になるため暗殺から足を洗おうと四苦八苦するも、どんどん事態が悪くなっていくブラックコメディ。殺し屋の青年が恋に落ちてしまうヒロインの性格が実はそれほど良くない所が笑ってしまう。演劇の稽古場の雰囲気は万国共通らしい。いや、日本が輸入してるのか。
堪えきれず日曜夜、テアトル新宿でドライブマイカーを鑑賞。海外の賞レースを席巻しているせいか、座席は九割埋まっていた。春樹の描く「妻」、絶対夫を残して消えるし絶対ベッドでよく喋るし絶対浮気をしている典型的な春樹の妻が登場する前半は、うへぇ、という気持ちが先行した。文字で読むとそこまで気にならないが、映像化によって破壊力抜群の最終兵器細君が誕生していた。この女の一体何が、どこが良いんだ西島秀俊と岡田将生と小一時間問いたい。西島秀俊と岡田将生もまぁまぁキワモノなので案外破れ鍋にとじ蓋なのか。と一応突っ込みはするが、台詞にも展開にも沢山の隠喩が散りばめられ、一方で冒頭から終始ホラー映画のような緊張感が漂い、三時間の長丁場もほぼ飽きずに見られる。展開は全然違うがゴーンガールを思い出した。終盤の岡田将生の長台詞は聞かせる力があり、村上春樹の文章がそのまま喋っているかのようだった。
書き忘れたが、七草粥は六日に食材を購入し九日の朝に調理して食べた。土鍋でコンロにかけたら吹きこぼれたが上手に出来た。

*ウディハレルソンとマシューマコノヒーの名前を逆にしていたので訂正しました。。1/11


2 コメント

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Unknown (usagi3room)
2022-01-11 19:28:14
海外ドラマの犯罪物が好きでよく観ますが、確かに悪魔の存在への理解度が何年経っても深まらず悩ましいです
宗教感の埋まらない溝なんですかね
あと、聖書を知らないので引用が出ても…なままです
不勉強な自分のせいなんだけれど、調べるまで出来ないままです
コメント失礼しました
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Unknown (kayajou)
2022-01-13 00:54:12
@usagi3room コメントありがとうございます
欧米の悪魔って掴みどころがない存在です
創作上の取り扱いとしては、日本でいうと山深い廃村の朽ちた祠に祀られた土着の悪霊や妖怪(〇〇サマと呼ばれているような)に近いのではないかと想像しています
聖書も難解ですよね
スーパーナチュラルとか好きでしたが完全にアクションエンタメとして楽しんでいました。笑
ひょっとしたら台詞とか小道具とかにいろいろなメタファーが込められているかもしれないシーンも、気づかないまま観てしまっている気がします
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